Osram AG 2012年9月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
2012年
9月期
2011年
9月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 5,400 5,000 8.0 -

事業概況

-2011年7月、親会社SiemensはOsramの株式公開を延期すると発表。Osramを公開する方針に変更はないとしている。Osramの株式公開は2011年秋に計画されていた。公開に向けた準備は継続し、また、Siemensは長期的にOsramの株式を保有していく計画。
-2012年6月に、2012年内に上場および売却が困難と判断。現在も引き続きOsramを非継続事業として売却先を模索している。

受注

-2010年7月、車載向けLEDモジュール「JOULE」がフォグライトとして初めて日本で採用されたと発表した。三菱自動車工業の2011年型「RVR」に搭載される。
-2010年1月、OSRAM Opto Semiconductorsは、新型のAudi 「A8」にLEDを供給する。用途としては前照灯、ハイビーム、さらにそのほかの特殊照明機能を搭載。

開発動向

-例年、研究開発費に売上の約5.5%を充てている。

製品開発

有機EL (OLED)
-有機発光ダイオード (OLED) の開発を推進。長期試験において、最高85℃で数百時間の耐久性を実現したOLEDを開発した。同社はすでに、ミュンヘン工科大学に設立されたUnternehmerTUMと共同で詳細設計を進めている。(2012年6月27日付プレスリリースより)

赤外線チップ

-赤外線チップの試作品が、電力変換効率72%および外部量子効率67%を記録。このチップの波長は850nmで、特に監視システムなどの赤外線照明に適している。また、プリクラッシュセンサーやナイトビジョンシステム用の照明光源など、自動車向けの安全製品にも使用できる可能性があるという。なお、同社は2013年はじめから半ばにかけてこの新型チップの量産を開始する計画。 (2012年12月5日付プレスリリースより)

赤外レーザーダイオード

-2011年6月、OSRAM Opto Semiconductorsは、新型の赤外レーザーダイオードを開発した。スウェーデンのメーカーFotonicの新型3Dカメラ「C70」に採用。この技術は今後、自動車用事故防止システムのセンサーなどに使用される見込み。 (2011年6月1日付プレスリリースより)

ヘッドランプ用LED 「SLON」シリーズ
-2011年9月、OSRAM Opto Semiconductorsは、ヘッドランプ用LEDの試作品「OSLON Black Flat」を開発した。OSLON Black Seriesの新製品で、セラミックコンバーターおよびQFN (Quad Flat No Leads) パッケージを採用している。従来のBlack Seriesに比べて、5K/Wでの耐熱性が20%向上した。2012年の第3四半期より発売開始となる予定。 (2011年9月22日付プレスリリースより)

ヘッドランプ用LED OSTARシリーズ
-2011年9月、OSRAM Opto Semiconductorsは、「OSRAM OSTAR Headlamp Pro」を新たに開発した。出力や周囲状況への適応性に関する条件に幅広く対応。従来製品に比べて、より均一な照明パターン、熱安定性および輝度の向上を実現した。2012年の第3四半期より発売開始となる予定。(2011年9月22日付プレスリリースより)

設備投資

国内投資

-2012年、ドイツEichstatt拠点に新たにハロゲンの生産ラインを設置しており、現在2本目の建設が行われている。

海外投資

<中国>
-2012年、中国江蘇省のLED組立工場に今後数年間で数億万ユーロを投じる計画と発表。

-2012年5月、中国の江蘇省無錫 (Wuxi) 市に組立工場を新設すると発表。これにより、ドイツのRegensburgおよびマレーシアのPenangにあるLEDチップ工場の生産能力を拡大する。新工場では、2013年末にLEDチップのパッケージングを開始する予定で、Regensburg工場およびPenang工場 (前工程) は、引き続きLEDチップの製造に特化する。フル稼働時の従業員数は最大1,600名にのぼる見込み。 (2012年5月25日付プレスリリースより)