(株) ティラド 2014年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2014年 3月期 |
2013年 3月期 |
増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 95,248 | 87,530 | 8.8 | - |
営業利益 | 4,145 | 2,636 | 57.2 | - |
経常利益 | 4,999 | 3,281 | 52.4 | - |
当期純利益 | 2,046 | 915 | 123.6 | - |
自動車用熱交換器 | ||||
売上高 | 58,390 | 50,283 | 16.1 | 1) |
要因
1) 自動車用熱交換器売上高
<日本>
-自動車用売上高は、ハイブリッド車と軽自動車の受注が好調に推移する一方、エコカー補助金終了の影響により前年比微減。
<米国>
-自動車用売上高は、軍事車両関連の需要が減少したことにより前年比微減。
<欧州>
-自動車用売上高は、チェコにおいて車両モデルチェンジによる受注機種の販売好調および前年の客先減産からの受注回復により前年比増加。
<アジア>
-自動車用売上高は、タイとインドネシアにおいて二輪用の受注が増加し、前年比で大幅に増加。
<中国>
-自動車用売上高は、新規受注した機種の量産開始と前年の日中関係の悪化による受注落ち込みからの回復により、前年比で大幅に増加。
合弁会社
<インド>-2013年、同社とTata AutoComp Systems (TACO) の合弁会社Tata Toyo Radiator (TTR) は、HVACサプライヤーのAir International Thermal Systemsとの間で折半出資による合弁会社を設立すると発表。事業資金規模は約3億円 (約2.86百万ドル)。インドのPuneに工場を建設し、HVACシステムを生産する。納入先はTata Motorsなど。なお、TTRはPuneを本拠とし、アルミ製ラジエーター、インタークーラー、ヒーターコアなどを生産している。主要顧客には、Tata Motorsのほか、Ashok Leyland、Fiat、Force Motors、Mahindra & Mahindraなどが含まれる。(2013年12月19日付プレスリリースより)
子会社再編
-2013年、イタリア子会社T.RAD Italia S.p.A.の全株式45万株を現地経営陣に譲渡すると発表。同子会社は熱交換器の製造・販売を行っている。譲渡予定は9月末で、譲渡価額は10ユーロ (約1,310円) となる。さらに、景気低迷が継続している欧州事業はチェコの子会社に集約する計画。(2013年8月2日付プレスリリースより)
中期経営計画「T.RAD-10」 (達成期限:2017年度末) |
(単位:百万円) |
2015年3月期 (目標) |
2016年3月期 (目標) |
2017年3月期 (目標) |
2018年3月期 (目標) |
|
連結売上高 | 97,600 | 108,000 | 112,000 | 120,000 |
経常利益率 | 4.6% | 8.5% | 9.5% | 10.5 |
>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
日本 | 2,648 | 2,271 | 1,926 |
米国 | 22 | 23 | 14 |
欧州 | 11 | 17 | 1 |
アジア | 77 | 28 | 15 |
中国 | 34 | 67 | 212 |
合計 | 2,794 | 2,409 | 2,170 |
研究開発拠点
拠点名 | 所在地 |
研究開発センター | -愛知県名古屋市 -神奈川県秦野市 |
生産技術開発センター | -滋賀県東近江市 -愛知県名古屋市 |
TACO/T.RAD R&D Center | -インド プネ市 |
North America R&D Center | - |
研究開発活動
1. 新製品開発と現有製品の改良開発<新規事業分野>
-環境対応自動車分野において、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車用冷却システムの開発を進めている。
<現事業分野>
-現有製品群の更なる高性能・小型軽量化および低コスト製品の開発を進めている。また、冷却系のモジュール化・システム化に取り組むとともに、リサイクル性に配慮した製品やエンジン排気ガス・燃費の改善に貢献する熱交換器の開発にも取り組んでいる。
2. 基礎研究
-材料および新加工の基礎研究、特に熱交換器用ステンレス材料、ニッケルろう材、表面処理、接合技術の研究を推進している。
技術援助契約 |
(2014年3月31日現在) |
相手方の名称 (国名) |
契約内容 | 契約期間 |
PT. Batarasura Mulia (インドネシア) |
ラジエーター製造に関する技術 | 2009年12月 - 2014年12月 |
Tata Toyo Radiator Ltd. (インド) |
ラジエーター製造に関する技術 | 2013年01月 - 2019年12月 |
Torc Co., Ltd. (タイ) |
ラジエーター製造に関する技術 | 2014年01月 - 2014年12月 |
青島東洋熱交換器有限公司 [Quingdao Toyo Heat Exchanger Co., Ltd.] (中国) |
アルミ熱交換器製造に関する技術 | 2013年04月 - 2018年03月 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
日本 (同社単独) | 2,943 | 1,972 | 2,559 |
米国 | 1,056 | 1,146 | 281 |
欧州 | 63 | 168 | 628 |
アジア | 1,365 | 837 | 1,083 |
中国 | 1,135 | 733 | 375 |
その他 | 123 | 38 | 57 |
全社 | 6,688 | 4,897 | 4,986 |
生産能力の増強
-EGR (排出ガス再循環) クーラーの生産能力をグローバルで増強する。ガソリン車の燃費向上アイテムとしての需要が大幅に増加する見通しで、日本を含む世界の生産拠点で供給能力の増強を図り、2017年度にグローバルの生産能力を13年度の1.8倍に引き上げる。世界の自動車市場では新興国も含め燃費性能への要請が強まっている。自動車メーカーが部品を共通化して調達コストを低減する動きもあり、販売量がこれまで以上に大幅に増加する。EGRクーラーに加え、小型・高性能のオイルクーラーの販売台数も17年度に13年度の2.5倍に拡大する見通しだ。(2013年6月4日付日刊自動車新聞より)設備の新設
-2014年3月31日現在、設備新設などの投資予定額は8,110百万円。事業所名 (所在地) |
設備の内容 | 投資予定 金額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
秦野製作所 (神奈川県秦野市) |
ラジエーター等生産設備 | 765 | 2014年 4月 |
2015年 3月 |
名古屋製作所 (愛知県知多郡) |
ラジエーター等生産設備 | 720 | 2013年 11月 |
2015年 3月 |
滋賀製作所 (滋賀県東近江市) |
ラジエーター等生産設備 | 775 | 2013年 11月 |
2015年 3月 |
研究開発センター | 研究開発施設設備 | 746 | 2014年 3月 |
2015年 3月 |
T.RAD North America, Inc. (米国ケンタッキー州) |
ラジエーター等生産設備 | 1,112 | 2013年 12月 |
2014年 12月 |
PT. T.RAD Indonesia (インドネシア ブカシ市) |
ラジエーター等生産設備 | 964 | 2014年 1月 |
2014年 12月 |
PT. T.RAD (Thailand) Co., Ltd. (タイ チャチェンサオ県) |
ラジエーター等生産設備 | 655 | 2013年 12月 |
2014年 12月 |
東洋熱交換器 (常熟) 有限公司 [T.RAD (Changshu) Co., Ltd.] (中国江蘇省常熟市) |
ラジエーター等生産設備 | 612 | 2014年 1月 |
2014年 12月 |
TRM LLC (ロシア ニジニノヴゴロド) |
ラジエーター等生産設備 | 472 | 2014年 1月 |
2014年 12月 |