(株) ユタカ技研 2014年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
2014年
3月期
2013年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 193,035 167,478 15.3 1)
営業利益 11,202 6,844 63.7
経常利益 11,457 7,527 52.2
当期純利益 6,433 3,896 65.1
四輪用部品
排気系部品売上高 117,048 99,891 17.2 -
駆動系部品売上高 57,833 46,262 25.0

要因
1) 売上高
-国内市場における軽自動車部品の構成の増加等による影響があったものの、海外市場における受注状況の回復に加え、生産体質強化施策の展開、固定費の削減等にも取り組み、売上高は前年比15.3%増、経常利益 (同52.2%増) と純利益 (同65.1%増) は過去最高益を更新した。

<日本>
-国内市場における顧客からの受注減少や軽自動車の構成増等により減収となったが、円安効果に加え、費用削減施策の継続展開により増益となり、売上高は前年比6.1%減、営業利益は同36.3%増となった。

<北米>
-Yutaka Technologies De Mexico S.A. De C.V.の立ち上げ費用の発生があったが、顧客からの受注増加に加え、円安効果もあり、売上高は前年比26.3%増となった。

<アジア>
-タイ洪水影響からの回復やインドネシア二輪市場における顧客からの受注増加に加え、円安効果もあり、売上高は同25.9%増。

<中国>
-日中関係悪化に伴う販売低迷からの回復に加え、円安効果もあり、売上高は前年比49.9%増。

<その他>
-顧客からの受注がブラジルにおいて増加したものの、英国において減少したことにより、売上高は前年比1.4%減となった。

トルコンの生産能力を増強

<中国>
-中国でトルクコンバーター(トルコン)の生産能力を増強する方針。広東省佛山市の生産子会社にラインを増設し、2015年に13年の5割増に当たる年間76万台に引き上げる。納入先のホンダが中国での生産を拡大することに対応し、現地の供給体制を拡充する。同社はトルコンの生産をメキシコでも始めたほか、タイでは生産能力の増強を計画している。ホンダのグローバル展開に沿い、北米、東南アジア、中国で相次いで供給量を増やす。(2014年2月25日付日刊自動車新聞より)

<タイ>
-タイでトルクコンバーター (トルコン) の生産量を2016年に12年比63.3%増の59万8千台に引き上げる。ホンダがタイに四輪第2工場を建設し、現地生産台数を現状の1.4倍にあたる40万台規模に拡大することに対応し、順次、生産量を拡大していく。タイのトルコン生産台数は、13年は前年並みの36万台を計画している。ホンダによる東南アジアでの四輪生産拡大に伴う需要の増加より、14年の生産台数は40万台を超え、15年には前年比2割増の50万台に達する見通しとなっている。タイでは既存工場近くに第2工場を年内に稼働し、排気系部品の生産能力を増強する計画。トルコンは既存工場で年間40万台分の生産能力があり、当面の需要増加に対しては、既存の生産能力で対応していく。(2013年6月17日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

2015年3月期の見通し

(単位:百万円)
2015年3月期
(予測)
2014年3月期
(実績)
増減率
(%)
売上高 205,000 193,035 6.2
営業利益 11,000 11,202 1.8
経常利益 11,000 11,457 4.0
当期純利益 6,200 6,433 3.6

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
日本 2,815 2,745 2,292
北米 125 104 94
合計 2,940 2,850 2,387

研究開発体制

-栃木開発センターの開発本部 (第一開発室、第二開発室、第三開発室、第四開発室) および生産本部技術開発室が主体となり、研究開発活動を推進。

<日本>
排気系部品
-第一開発室、第四開発室および技術開発室が中心。排気ガス浄化性能、燃費、静粛性向上の環境対応技術をより進化させ、生産性向上と併せ製品競争力を高める排気システムの研究開発、生産技術開発を実施。

駆動系部品

-第二開発室および技術開発室が中心。更なる小型軽量化、燃費向上等および生産性向上など製品競争力を高める研究開発、生産技術開発を実施。

<北米>
排気系部品
-連結子会社である Cardington Yutaka Technologies Inc. の研究開発部門において、排気ガス浄化性能、燃費、静粛性向上等の環境対応技術をより進化させ、生産性向上と併せ製品競争力を高める排気システムの研究開発を実施。

研究開発活動

<日本>
排気系部品

-ホンダ 「Fit」用排気触媒コンバーターおよび消音器の開発を完了し、同社三重製作所、嵐山製作所で量産を開始。

駆動系部品
-1.5LクラスのCVT用廉価トルクコンバーターを開発し、同社豊製作所で量産を開始し、ホンダ 「Fit」に適用した。

<北米>
排気系部品
-Acura 「MDX」用サイレンサーの開発を完了し、北米の連結子会社である Alabama Cullman Yutaka Technologies LLC で量産を開始した。

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
全社 14,211 8,403 5,708

<日本>
-同社を中心に新機種投資のための生産設備投資、原価低減のための合理化投資に2,418百万円を投資。

<北米>
-Cardington Yutaka Technologies Inc.とYutaka Technologies De Mexico S.A. De C.V.を中心に、自動車四輪部品の新機種投資ならびに合理化投資に5,111百万円を投資。

<アジア>
-アジア地域の市場拡大に対応するため、YS Tech (Thailand) Co., Ltd. と P.T. Yutaka Manufacturing Indonesia.を中心に、生産能力拡大および新機種投資のために4,079百万円を投資。

<中国>
-佛山市豊富汽配有限公司[Foshan Fengfu Autoparts Co.,Ltd.]を中心に、自動車部品四輪の新機種投資ならびに生産能力拡大のために2,410百万を投資。

設備の新設計画

(2014年3月31日現在)
会社名
事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
本社・豊製作所
(静岡県浜松市)
自動車部品等
生産設備
その他の設備
1,397 2013年12月 2015年3月
三重製作所
(三重県津市)
自動車部品等
生産設備
99 2013年11月 2015年3月
嵐山製作所
(埼玉県比企郡)
自動車部品等
生産設備
607 2013年9月 2015年3月
栃木開発センター
(栃木県さくら市)
研究開発設備 281 2014年4月 2015年3月
Cardington Yutaka Technologies Inc.
(米国オハイオ州)
自動車部品等
生産設備
1,003 2014年4月 2015年3月
Yutaka Technologies De Mexico S.A. De C.V.
(メキシコグアナファト州)
自動車部品等生産設備 1,754 2014年1月 2014年12月