(株) エクセディ 2010年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2010年 3月期 |
2009年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 152,671 | 166,749 | (8.4) | - |
営業利益 | 10,851 | 10,217 | 6.2 | - |
経常利益 | 10,613 | 8,804 | 20.5 | - |
当期純利益 | 5,524 | 5,441 | 1.5 | - |
MT事業(手動変速装置関連事業) | ||||
売上高 | 45,733 | 54,631 | (16.3) | -中国を中心とした需要の回復はあるものの、国内自動車メーカーからの受注減少をカバー出来ず減少。 |
営業利益 | 5,896 | 7,262 | (18.8) | - |
AT事業(自動変速装置関連事業) | ||||
売上高 | 95,650 | 93,677 | 2.1 | -国内自動車メーカーおよびトランスミッションメーカーからの受注が大幅に回復したことにより増加。 |
営業利益 | 5,216 | 3,173 | 64.4 | - |
国内事業
-デュアルクラッチトランスミッション(DCT)事業に本格参入する。MT向けクラッチ関連の開発部門からDCTの開発要員を選抜、専任開発チームを組織するとともに、開発要員も大幅に増員した。欧州の自動車メーカーを中心に手動変速機(MT)やトルクコンバーター式の自動変速機(AT)からの移行が進むDCTの開発を強化、変速機関連部品のフルライン化と欧州などでの販路拡大を図るのが狙い。(2009年10月30日付日刊自動車新聞より)>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 4,370 | 4,946 | 4,545 |
MT事業 | 1,119 | 1,153 | 912 |
AT事業 | 2,047 | 2,036 | 1,948 |
研究開発体制
-2010年3月期、研究開発スタッフはグループ全体で333名。研究開発活動
MT事業-マニュアルクラッチ関係では、環境問題・低燃費に対応した希薄燃焼型エンジンや直噴ディーゼルエンジンから生じる振動を効率的に吸収する高性能ダンパーや2マスフライホイール、ハイブリッド車用のトルクリミッター付ダンパーなどを開発。
-商用車系では発進・変速操作を自動化した自動制御式マニュアルトランスミッション用のコンピュータユニット、その指令に従って正確にクラッチをコントロールするアクチュエータユニット、クラッチシステムなどの製品を開発。また、2系統のクラッチにより動力を途切れなく伝達でき、MTに近い燃費を得ることが出来るデュアルクラッチトランスミッションの開発も推進。
AT事業
-トルクコンバータに関して、内部の油の流れを解明し、性能改善につなげる研究を最新のコンピュータシステムを駆使して実施。具体的には、小さなスペースに収めやすい形状でありながら伝達効率の高いトルクコンバータの開発を継続的に進めており、これらの研究成果に基づく新製品により新たな受注を獲得。
-ハイブリッド車用に、エンジン/モータ切替え時に発生する振動を吸収するダンパー装置、エンジンへの過大負荷入力を防止するトルクリミッターなどの新製品分野の開発も行っている。
技術援助契約
(2010年3月31日現在)
国名 | 契約先 | 契約内容 | 契約期間 |
ドイツ | J M Foito | 湿式タイプ2分割フライホイールの製造技術 | 1992年1月1日より15~20年間 |
技術供与契約
(2010年3月31日現在)
国名 | 契約先 | 契約内容 | 契約期間 |
インド | Ceekay Daikin Limited | クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2004年10月7日より 10年間 |
米国 | Exedy America Corporation | トルクコンバータ、クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2004年12月1日より 10年間 |
米国 | Dynax America Corporation | オートマチックトランスミッション用部品製造に関する技術援助契約、技術指導 | 1997年1月1日より 許諾製品の製造販売が終了するまで |
オーストラリア | Exedy Australia Pty. Ltd. | クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2007年12月1日より 5年間 |
ハンガリー | Exedy Dynax Europe Ltd. | クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2000年10月1日より 当該会社の存続期間まで |
タイ | Exedy (Thailand) Co., Ltd. | クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2010年3月27日より 5年間 |
タイ | Exedy Friction Material Co., Ltd. | クラッチ用摩擦材の製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2008年1月14日より 5年間 |
マレーシア | Exedy (Malaysia) Sdn. Bhd. | クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2006年6月27日より 当該会社の存続期間まで |
中国 | 愛思帝(重慶)駆動系統有限公司 [Exedy Chongqing Co., Ltd.] |
クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 1995年12月9日より 2025年6月17日まで |
中国 | 愛思帝(上海)駆動系統有限公司 [Exedy (Shanghai) Co., Ltd.] |
クラッチ用摩擦材、トルクコンバータ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2006年5月1日より 10年間 |
インドネシア | P.T. Exedy Indonesia | クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2005年10月19日より 5年間 |
台湾 | 台湾厚木工業有限公司 [TAMP Auto Parts Ind. Co., Ltd.] |
クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2009年6月9日より 5年間 |
コロンビア | Bonem | クラッチ製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2005年7月1日より 5年間 |
米国 | Dynax America Corporation | 自動変速装置用部品の製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2010年4月1日より 2011年3月31日まで |
中国 | 上海達耐時汽車配件有限公司 [Shanghai Dynax Corporation] |
自動変速装置用部品の製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2009年10月1日より 2019年3月31日まで |
中国 | 達耐時工業(上海)有限公司 [Dynax Industry (Shanghai) Corporation] |
自動変速装置用部品の製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2002年9月1日より許諾製品の製造販売が終了するまで |
中国 | 愛思帝(重慶)駆動系統有限公司 [Exedy Chongqing Co., Ltd.] |
自動変速装置用部品の製造に関する技術援助契約、技術指導 | 2003年8月5日より10年間 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 12,980 | 18,586 | 14,892 |
MT事業 | 2,810 | 4,557 | 2,330 |
AT事業 | 8,832 | 11,155 | 10,970 |
MT事業
-本社およびアジア子会社での合理化および増産対応等による投資。
AT事業
-本社およびアジア子会社での増産対応等による投資。
設備投資計画
(2010年3月31日現在)
-2011年3月期、同社グループは16,500百万円の設備投資を計画。このうち、MT事業に4,600百万円、AT事業に9,600百万円を投資する。