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Shenzhen Inovance Technology Co., Ltd.[深圳市匯川技術股份有限公司] 2023年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
  2023年12月期 2022年12月期 増減率 (%)
全社
売上高 30,419.93 23,008.31 32.21%
営業利益 5,000.77 4,469.63 11.88%
税引前利益 5,000.24 4,476.62 11.70%
純利益 4,775.57 4,324.49 10.43%
事業セグメント別売上高
汎用産業オートメーション事業 15,038.45 11,464.53 31.17%
エレベーターシステム事業 5,291.21 5,161.94 2.50%
新エネルギー車/鉄道交通事業 9,920.29 5,551.55 78.69%
その他 169.97 560.86 (69.69%)

 

要因

全社
-2023年、外部情勢とマクロ経済の低迷により中国の産業市場の需要が低迷。具体的には、産業自動化分野の需要が低迷する一方、エレベーター業界では需要が安定して推移し、新エネルギー車分野では比較的速い成長が見られた。こうした不確実な外部環境に対応すべく、同社は適時に経営戦略を見直し、精密な管理の徹底やコスト削減、費用抑制、効率向上に注力。その結果、売上高は引き続き高い成長を維持した。

新エネルギー車用電動ドライブ・パワーシステム事業
-2023年、新エネルギー車業界は引き続き高い成長を維持し、市場浸透率も着実に向上。新エネルギー乗用車事業では、顧客の指定モデルの販売台数増加により、収益が大幅に伸びた。また、新エネルギー商用車事業においては、新たなプラットフォームを活用した量産販売が収益増加に寄与した。

  

事業戦略

-2023年の新エネルギー車関連事業の運営主体は、子会社の蘇州匯川聯合動力系統 [聯合動力, Suzhou Inovance Automotive]。同社は、新エネルギー車向け電気駆動システム(e-Axle)および給電システムのグローバルサプライヤーを目指している。

1) 乗用車市場

-約30の中国内外の顧客から主要なプラットフォームプロジェクトを受注し、第4世代製品プラットフォームが全面的にSOP(量産開始)を達成、段階的な量産が開始された。最新の第4世代製品には以下が含まれる:

  1. 第4世代パワートレイン製品:電子制御、モーターおよび減速機を一体化した設計を採用し、最大回転数21,000rpmのオイル冷却式Hairpinモーター、800V高電圧プラットフォーム、SiCパワーモジュールを搭載。400V電圧仕様および非同期モーターの両方に対応可能。
  2. 第4世代単一モーターコントローラー:フラット化とモジュール化の設計理念に基づき、800V高電圧プラットフォームとSiCパワーモジュールを採用。コンパクトから中大型のEVやレンジエクステンダー式乗用車に適し、様々なモーターおよび減速機との統合取付、前後駆動レイアウトに対応。
  3. 第4世代ハイブリッド専用デュアルモーターコントローラー:高度な統合設計を採用し、2つのモーターコントローラー、降圧DCDC、およびPDUを統合し、さらにブーストモジュールを統合可能。コンパクト、中大型のプラグインハイブリッド車(PHEV)およびレンジエクステンダー式乗用車に対応。
  4. 第4世代電源製品:DC/DCとOBCのデカップリング設計理念に基づき、小型化および軽量化設計を採用。第3世代製品に比べて体積が40%減少した。

2) 商用車市場

    1. 2023年には、新エネルギー物流車向けモーター搭載数が99,265台に達し、中国国内シェア35.8%を記録し、トップシェアを確保。
    2. 中国国内新エネルギー重型トラック分野では複数の重要顧客を獲得し、量産を実現。主力モデルで良好な市場シェアを維持。
    3. 中国国外市場拡大の一環として、商用車の電動化が加速する中、国外顧客への積極的なアプローチにより、商用車プロジェクトの受注を拡大。
    4. 新エネルギーバス分野では、最新のSiC 7-in-1コントローラーが量産化され、量販を実現。
    5. 技術プラットフォームにおいては、乗用車分野と連携を進め、乗用車分野の機能安全、パワー半導体、モーター内溝冷却、ヘアピンモーターなどの技術を活用。商用車プラットフォーム製品の効率とパワー密度が大幅に向上した。

新製品

-傘下の滙川聯合動力は、初となる統合型の電動駆動モジュール「PA5X0」の試作品を開発したと発表した。この製品は、PTCやAC制御システムなどを統合しながら、小型軽量化を特長としている。これにより、車両重量の軽量化に貢献し、A0、Aセグメントの乗用車や商用車分野で幅広く適用されることを狙う。(2024年3月4日付滙川技術のWechat公式アカウントより)

 

展示会

-傘下の蘇州滙川聯合動力系統股份有限公司(滙川聯合動力)は、分散型ユニットおよびインバータなどの複数の新製品をドイツで開催されるIAA Mobility 2023に出展すると発表した。分散型ユニットの最大トルクは7,800Nm以上で、機械差動装置を不要とし、電子式差動装置、スマートトルク分配機能が備わる。インバータPD40は、400Vと800Vに対応し、自動車安全水準ASIL Dに適合する。(2023年8月29日滙川聯合動力のWechat公式アカウントより)

 

事業提携

発表年月 提携先 内容
2024年4月 福耀集団

同社は、福耀集団(Fuyao Group)と新技術に関する包括的な提携契約を締結したと発表した。近年、自動車用ガラスには様々な機能が統合されるようになっている。両社は機能の自動化、デジタルエネルギー管理などの面における技術を強化する。(2024年4月19日付匯川技術のWechat公式アカウントより)

2023年6月 SKF 両社はセラミックボールベアリング分野での協力を強化すると同時に、一般ボールベアリングとテーパーベアリングの研究開発と応用を強化する。そして、双方の製品が炭素削減の観点から業界チェーンをリードできるよう、二重の炭素目標の下での情報とデータの共有について協力する。

 

生産拠点

工場名 エリア 面積 (平方メートル) 詳細
蘇州工場 B棟 130,000 B1エリア4階 プリント回路基板ASSY生産ライン:生産能力 100万個/年
B1エリア4階 DC-DCコンバーター/OBC生産ライン:生産能力 12万個/年
B1エリア3階 インバーター生産ライン:生産能力 30万個/年
C棟 40,000 C3エリア1・3階 駆動モーター(e-motor)生産ライン:生産能力 40万個/年
C3エリア1・3階 e-Axle生産ライン:生産能力 10万個/年
常州工場 - 建設中 プロジェクトの第1フェーズは2022年に量産開始した。また、プロジェクトの第2フェーズの工事を開始した。

 

研究開発費用

(単位:百万元)
  2023年12月期 2022年12月期 2021年12月期
研究開発費用 2,624.15 2,229.27 1,685.46
売上に占める割合(%) 8.63 9.69 9.39
研究開発要員(名) 5,482 4,793 3,560
従業員に占める割合(%) 23.15 23.66 21.02

-2023年末時点で同社は計4,793人のエンジニアを抱える。そのうち40.8%は博士号または修士号を有する。

 

研究開発体制

-R&Dセンターでは、インバーターモジュール設計、NVH設計、EMCシミュレーション、IGBT温度推定等の技術を有し、286件の特許を申請中。

-テストセンターの設立コストは約2.5億元。敷地面積10,000平方メートル超の同センターでは、179人のエンジニアと、136の機能試験設備、パフォーマンスや耐久性、環境、NVH、EMC、物理特性および化学分析を行えるテストベンチを構える。 また、CNAS認証や情報セキュリティ管理システム認証、CAERI、UL、TUV認証を取得済み。

-ISO 9001、OHSAS18001、ISO14001、TS16949、ESD S20.20、ISO26262、ISO17025、IATF16949、CL1124、DA2920認証をそれぞれ取得済み。

-2017年12月にVWのFormel-Q監査、2018年にVWソフトウェアアンドロジスティックの監査、2019年にVDA6.3 (SGSサードパーティ認証) およびPSAのNSA監査、2020年に日産の品質システム監査に合格。また、VolvoとFCAの品質システム監査もクリア済み。

‐傘下の匯川聯合動力が自動車サイバーセキュリティ規格であるISO/SAE 21434認証を取得したと発表した。なお、匯川聯合動力はすでにISO27001 (情報セキュリティ認証)とTISAX (ドイツ自動車工業会の情報セキュリティ評価)認証を取得している。(2022年10月14日付匯川聯合動力のWechat公式アカウントより)

-傘下の匯川聯合動力はASPICE CL-3認証を取得した。 匯川聯合動力は2016年にASPICE プラットフォームの構築を開始し、2019年にASPICE L2認証を取得した。(2023年8月25日付匯川聯合動力のWechat公式アカウントより)

特許

  2023年新規 累計出願数
発明特許 85 479
実用新案権 296 1,850
外観設計 125 523
ソフトウェア著作権 73 445

ご利用に関するお問い合わせ先

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