Autoneum Holding Ltd. (旧 Rieter Automotive) 2019年12月期の動向
業績 |
(単位:百万スイスフラン) |
2019年 12月期 |
2018年 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 2,297.4 | 2,281.5 | 0.7 | - |
純利益 | (77.7) | 74.7 | N/A | -北米での操業効率悪化および同地域の減損損失 |
受賞
拠点 | 受賞名 |
Córdoba工場(アルゼンチン) | トヨタ「Quality Award」「Logistic Performance Award」 |
Iveco「Best Argentinian Suppliers」 |
研究開発費 |
(百万スイスフラン) |
2019年12月期 | 2018年12月期 | 2017年12月期 | |
全社 | 61.3 | 66.6 | 62.8 |
製品開発
Hybrid-Acoustics PET
-Hybrid-Acoustics PETを使用したテキスタイル内装技術をエンジンルーム製品での使用に適合させたと発表した。同社は2020年春から中国の太倉工場で、スウェーデンの自動車メーカーの電気自動車 (EV)モデル向けにHybrid-Acoustics PET製の電気モーターカプセルを製造する。また、フランスOns-en-Bray工場では、フランスおよび日本の自動車メーカーの内燃エンジンモデル向けにエンジン部品を製造する予定。特許取得済技術は、遮音材と吸音材として同時に機能する独自の繊維材料をベースとして製造される。特にHybrid-Acoustics PETは電気モーターをカプセル化するために使用され、ノイズを直接低減し、電動ドライブユニットの高周波音を減衰させる。この技術によって車内の騒音を最適に保ち、快適な運転を実現する。また、Hybrid-Acoustics PETは従来と比較して最大40%軽量化されており、燃費改善にも貢献する。さらに難燃性で最高180度の温度に耐性があり、内燃エンジンの断熱材としての機能も果たすという。Hybrid-Acoustics PETは主にリサイクル資源を原料とするポリエチレンテレフタラート(PET)のみで構成されている。(2019年11月5日付プレスリリースより)
オンラインコンフィギュレーター「Acoustic Garage」
-車両の騒音管理を行うオンライン上のコンフィギュレーター「Acoustic Garage」を導入したと発表した。このポータルは、車内防音の観点から包括的な情報や製品体験を提供するほか、騒音に関係する部品をユーザー個々にカスタマイズして騒音レベルを確認できることで、カーメーカーは将来導入する車両における最適な防音環境を確認することが可能になる。「Acoustic Garage」では、最軽量や高い運転快適性などの現代モビリティの様々な要求に適う製品の組み合わせを事前に定めている。また特定の部品では、軽量性や耐久性、デザイン性などの選択された基準に基づいて、様々な技術の比較が可能。「Acoustic Garage」は同社内で開発されたソフトウェアで、ユーザーが選択した部品や車両設定に応じた騒音パフォーマンスをリアルタイムで計算し、詳細分析を行う。その結果はシェア・保存・分類ができるという。(2019年8月29日付プレスリリースより)
繊維製ホイールハウスアウターライナー「Alpha-Liner」
-史上初の繊維製ホイールハウスアウターライナー「Alpha-Liner」を発表した。この製品はタイヤの騒音を大幅に低減するだけでなく、軽量化にも対応するため、電気自動車(EV)の航行距離延長に貢献するという。「Alpha-Liner」は薄い被覆面をタイヤ側に適用する新技術を採用することで騒音を吸収する。また、吸収特性に応じてコーティングの多孔度を制御することでより強力なノイズ処理が可能となる。2024年以降、EUで登録する車両は最大68デシベルに騒音が制限されるため(現在は72デシベル)、同社は防音対策への更なる貢献を目指すとしている。(2019年7月8日付プレスリリースより)
繊維素材「Ultra-Silent」のバッテリーアンダーカバー
-半製品素材であるUltra-Silentを材料とし、電気自動車の騒音および熱管理に関する要求に適合する繊維素材のバッテリーアンダーカバーを導入することで製品ポートフォリオを拡大すると発表した。同社は電気自動車において、繊維素材でできたアンダーボディーの部品を導入するのは初の試みであるとしている。当該部品は、車内に侵入してくるタイヤノイズや風切音を低減させる役割を果たすと同時に、従来の樹脂製よりも50%軽量である繊維素材のため、ドライビング性の向上が期待できる。なお、2020年の7月以降、グンダーンハウゼン(Gundernhausen)工場でドイツのプレミアムメーカーが出す電気自動車向けに順次生産が開始されるという。(2019年5月9日付プレスリリースより)
設備投資額 |
(単位:百万スイスフラン) |
2019年12月期 | 2018年12月期 | 2017年12月期 | |
欧州 | 43.8 | 44.2 | 37.6 |
北米 | 90.6 | 69.0 | 113.0 |
アジア | 22.7 | 39.1 | 33.7 |
南米・中東・アフリカ (SAMEA) | 4.3 | 10.1 | 6.4 |
グループ共通 | 1.3 | 4.0 | 7.4 |
全社 | 162.8 | 166.3 | 198.1 |