APM Automotive Holdings Berhad 2019年12月期の動向
業績 |
(単位:百万マレーシアリンギット) |
2019年 12月期 |
2018年 12月期 |
増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 1,496.9 | 1,344.4 | 12.2 | 1) |
税引前利益 | 68.8 | 77.4 | (11.1) | 2) |
部門別売上 | ||||
-サスペンション | 68.8 | 73.7 | (6.6) | 3) |
-内装・プラスチック | 935.1 | 749.6 | 24.7 | 4) |
-電子部品・熱交換器 | 99.4 | 112.0 | (11.2) | 5) |
要因
1) 売上高
-2019年12月期の売上高は前年比12.2%増の1,496.9百万マレーシアリンギット。この増収は、OEM部品の需要が増加したことに加え、内装・プラスチック部門が好調に推移したことによるもの。
2) 税引前利益
-2019年12月期の税引前利益は、前年比11.1%減の68.8百万マレーシアリンギット。減益要因は、インドネシア事業における損失や投資の減損損失等。
3) サスペンション部門
-2019年12月期の部門売上高は、前年比6.6%減の68.8百万マレーシアリンギット。リーフスプリングの売上高は、海外向け、国内向けともに減少。また、現地OEMによる商用車生産が減少したことも影響。
4) 内装・プラスチック部門
-2019年12月期の部門売上高は、前年比24.7%増の935.1百万マレーシアリンギット。当部門の需要増、2019年下期の現地生産部品の供給と新型車投入によるもの。
5) 電子部品・熱交換器部門
-2019年12月期の部門売上高は前年比11.2%減の99.4百万マレーシアリンギット。一部OEMからの需要減、競争激化、一部車種の発売遅れ等が、当部門の売上減を招いた。また、2019年には一部製品のライフサイクルが終了。
近年の動向
-サスペンション事業では、ピックアップトラックやSUV向けの四輪駆動サスペンションキットの需要が堅調に伸びていることから、これらを中心に製品ポートフォリオの拡充を図る方針。インテリア・樹脂事業では、バス、コーチ・バン、オフロード車などの座席システムをマレーシア以外の市場にも展開する。電子部品・熱交換器部門では、アフターマーケット向けオルタネーターやスターターモーター、バッテリーの熱管理システム用部品、トラックやコンテナにおける非従来型の冷却剤による急速冷凍技術の開発に注力。
受賞
-2019年の主な受賞は以下の通り:
- Honda Malaysia Sdn. Bhd.より「Delivery Appreciation Award 2018」「Best Quality Award 2018」「Supplier of the Year 2018」
- タチエスより「Zero Defects Continue Award」(三菱向けの活動が評価)
-2018年、タチエスから「Global QCC Contest Award 」を、ホンダから「Quality and Delivery Appreciation Awards」を受賞した。
研究開発費 |
(単位:百万マレーシアリンギット) |
2019年12月期 | 2018年12月期 | 2017年12月期 | |
全社 | 17.7 | 15.0 | 11.3 |
研究開発拠点
-中央試験所を開設し、顧客向けに検証を行うため第三者認証を取得中。
研究開発体制
-
技術提携
製品 | 会社名 |
コイルスプリング | 日本発条 |
リーフスプリング | ホリキリ |
ショックアブソーバー | 日立オートモティブシステムズ |
電子部品 | 三菱電機 |
ミクニ | |
空調システム | Valeo |
ラジエーター | マレリ |
シート | タチエス |
プラスチック部品 | 富士シート |
設備投資額 |
(単位:百万マレーシアリンギット) |
2019年12月期 | 2018年12月期 | 2017年12月期 | |
合計 | 31.9 | 43.1 | 93.4 |
-2019年12月期の主な設備投資は、オーストラリアのブリスベンにある物件の購入と、新モデル向け製造設備および機材の改善。1,890万マレーシアリンギットを投資し、生産設備を増強した。
海外投資
<オランダ>
-合弁会社であるAPM-TSは、製品需要の増加に対応するため、オランダのEnschedeに新たに事務所と保管庫を開設した。APM-TSはOldenzaalからEnschedeの新しい施設に移転。APM-TSは、欧州の自動車市場向けにばねやショックアブソーバーを提供するとともに、マレーシアの開発チームと共同で新製品や独自製品を開発することで、OEMにワンストップでティア1のサービスを提供するグローバルな自動車システムサプライヤーを目指す。APM-TS B.V.は、同社とBent Holding B.V.との合弁会社。(2019年3月4日付Invest in Hollandプレスリリースより)
<ミャンマー>
-ミャンマー工場は2019年完工予定。まもなく生産を開始する見通し。