LMC Automotive 2018年7月自動車市場月報(グローバル)

2018年7月販売は1.9%増の750万台、季節調整済み年率換算販売は9,609万台/年へ低下

2018/08/17

グローバル販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

世界全体

  • 2018年7月の世界全体のライトビークル販売は、前年同月比で1.9%増の750万台となった。ただ、季節調整済み年率換算は低下傾向が続き、7月は9,609万台/年と6月の9,680万台/年を下回った。
  • 7月は、欧州市場(西欧、東欧の双方)が堅調な伸びを維持したが、北米と中国の販売は前年割れとなった。また、北米と中国の季節調整済み年率換算販売は前月から大幅に低下し、グローバルの同台数の低下を招いた。



解説

北米

  • 台あたりの販売奨励金が3,831ドルと54ヵ月ぶりに初めて減少した中で、米国の7月の販売は136.9万台に減少した。前年同月比では3.0%減となり、季節調整済み年率換算販売も1,678万台/年と、前年7月比では5.8万台増加したものの、今年6月比では50.5万台減少した。7月販売の内訳を見ると、フリート販売が37.9%増の23.2万台と目立った伸びを示しており、この結果バンの販売が40.2%増と、ボディタイプ別では最大の伸び率を記録した。また、販売台数ベースではSUVが65.7万台と7月の最大セグメントとなり、前年同月比で7%増となった。
  • 7月はカナダとメキシコも販売が減少した。カナダの7月販売は3.4%減の17.5万台となり、季節調整済み年率換算販売は前月から6.9万台減となる190万台/年となった。メキシコの7月販売は6.3%減の11.4万台となった。月次販売はこれで14ヵ月連続の前年割れとなったが、7月の季節調整済み年率換算販売は150万台/年となり、前月の140万台/年からわずかに上昇した。

欧州

  • 西欧の7月の販売は前年同月比8.8%増の134万台となった。また、季節調整済み年率換算販売も1,662万台/年となり、6月の1,650万台/年から上昇した。この結果、西欧の通年販売はフランス、スペイン、また驚くべきことに既に市場が高い水準にあるドイツを牽引役に、引き続き前年を上回るペースを維持している。全体として、LMC Automotiveでは2018年通年販売の前年比伸び率を1.7%増と予測している。
  • ロシア市場は増勢を維持しており、7月の販売は10.6%増となった。ただ、市場は二桁の伸び率を維持しているものの、潜在需要の拡大ペースはこれまでの数ヵ月と比較してやや減速しつつあると言える。7月の季節調整済み年率換算販売は160万台/年を下回る水準となり、今年最低の水準となった。東欧全体の市場を見ると、通貨急落前の今年1~6月に、既に11.8%減と落ち込んでいるトルコ市場の低迷が不安材料となる。

中国

  • 対米貿易紛争が激しさを増す中で、中国の市場は引き続き減速した。速報値では7月の季節調整済み年率換算販売台数は2,840万台/年となり、6月から1.5%減となるとともに、3ヵ月連続で低下した。7月単月の販売(卸売ベース)は、乗用車販売の低迷を受け前年同月比3.1%減の189万台となった。一方で、小型商用車の販売が引き続き堅調に推移した。
  • 中国政府が減速しつつある経済の下支えを目指した景気刺激策の導入を発表したほか、中央銀行も金融緩和へのシフトを進めており、これらが短期的に自動車販売に好影響を与える可能性がある。ただ、緩和的な施策は政府による債務抑制の方針と合致しておらず、長期的に経済と自動車販売にマイナス影響を与える可能性がある。

アジア(中国以外)

  • 豪雨被害とこれに伴う自動車生産の一時的な停止があったものの、日本の7月販売は堅調さを示した。7月の季節調整済み年率換算販売は520万台/年となり、6月とほぼ同水準となった。7月単月の販売は3.5%増の43.7万台となったが、1~7月累計販売は前年同期比1.1%減となった。8月の販売について、異常な猛暑の影響がどの程度現れるかが注目される。
  • 韓国の7月販売は、乗用車向け消費税の減税が導入された影響を受け、力強い伸びを示した。7月の季節調整済み年率換算販売は186万台/年となり、やや低調であった6月の水準から約9%上昇した。ただ、年末まで続く乗用車向けの減税について、同様の減税策が2015~2016年に導入されていたことに加え、足下の世界貿易の展望の悪化が個人と企業の信頼感を悪化させていることから、効果は限定的と見られる。

南米

  • ブラジルの7月の季節調整済み年率換算販売台数は240万台/年となり、実質的に5月および6月と同水準となった。インフレの上昇と弱い労働市場、また10月の大統領選を前にした政治面の不確実性から、自動車市場の回復は失速しつつある。ただ、前年販売が低い水準にあったため、7月単月の販売は前年同月比16%増、1~7月販売は前年同期比14%増となった。
  • アルゼンチンの7月販売は、インフレの上昇と景気展望の悪化、また5月に実施された大幅な金利引き上げを受け、大幅減に見舞われた(前年割れは2ヵ月連続)。単月販売は6月に前年同月比17%減、7月に16%減となり、好調だった年初から一転し、落ち込みが顕著となっている。

グローバルライトビークル販売

販売(台) 季節調整済み年率換算販売(台/年)
2018年
  7月
2017年
  7月
増減 2018年
累計
2017年
累計
増減 2018年
  7月(*1)
2018年
累計(*2)
2017年
通期(*3)
増減(*4)
WORLD
7,499,803
7,361,668
1.9%
55,803,060
54,010,450
3.3%
96,085,175
96,977,738
95,286,781
1.8%
USA
1,369,072
1,412,032
-3.0%
9,974,339
9,841,243
1.4%
16,781,271
17,136,575
17,189,410
-0.3%
CANADA
175,310
181,431
-3.4%
1,225,270
1,221,611
0.3%
1,903,819
2,068,354
2,042,556
1.3%
WESTERN EUROPE
1,339,739
1,231,361
8.8%
10,279,054
9,980,899
3.0%
16,617,061
16,653,289
16,202,656
2.8%
EASTERN EUROPE
359,357
342,138
5.0%
2,489,447
2,292,925
8.6%
4,029,194
4,550,491
4,222,429
7.8%
JAPAN
437,119
422,355
3.5%
3,132,700
3,168,764
-1.1%
5,197,902
5,193,605
5,164,249
0.6%
KOREA
151,579
145,439
4.2%
1,032,898
1,026,792
0.6%
1,858,170
1,774,645
1,751,938
1.3%
CHINA
1,886,011
1,945,487
-3.1%
15,672,046
15,096,608
3.8%
28,396,023
29,000,991
28,603,646
1.4%
BRAZIL / ARGENTINA
272,802
256,028
6.6%
1,875,931
1,679,631
11.7%
3,090,446
3,291,770
3,029,738
8.6%
OTHER
1,508,814
1,425,398
5.9%
10,121,375
9,701,977
4.3%
18,211,289
17,308,018
17,080,159
1.3%
注記: (*1) 当該月の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*2) 当年累計期間の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*3) 2017年通期(1~12月)の販売実績。
(*4) 2018年累計の季節調整済み年率換算販売の対前年実績比増減率。
販売報告の遅い国々や推測したものは“Other(その他)”に含まれる。
東欧はトルコを含む。
中国のデータは、ライトビークルの輸入推計を含む。

LMC Automotive社による、モデル別、パワートレインタイプ別(エンジン、トランスミッション)などのより詳細な予測データ(~2025年)もご提供 しております。
詳しくはこちらをご覧ください。

また、LMC Automotive 社はお客様からのご要望に応じた個別のコンサルティングサービスも提供しております。
お気軽にお問い合わせ下さい。

●お問い合わせ先

マークラインズ株式会社営業部
TEL: 03-4241-3902
Email: LMC@marklines.com