CATARC提携レポート 中国新エネルギー車動向 2015年2月

2015年1月生産は2014年の月次平均生産規模を維持

2015/03/04

中国国内生産 (概要)

このレポートは北京CATARC科学技術センター*のレポートをマークラインズが編集・翻訳したものです。



図1 電動車の生産台数 (2014年1月~2015年1月)

 2015年1月の中国における電動車生産台数は8,270台(鉛蓄電池搭載車を含む)となり、前年同月比では2.6倍増加したが、前月比では71%減少した。政府が打ち出している新エネルギー車政策により、2014年12月の電動車生産は急増したが、同政策の効果が薄れているため2015年1月の生産は減少した。とはいえ、1月の電動車生産台数は2014年の月次平均生産台数(8,555台)に近いレベルを維持している。










中国国内生産

表1 電動車の車種別生産台数 (2015年1月)

 
HV
PHV
EV
合計
乗用車
800
2,297
2,821
5,918
バス
1
871
1,161
2,033
特殊車両
0
0
319
319
合計
801
3,168
4,301
8,270

図2 電動車の車種別生産比率 (2015年1月)

PHV

 2015年1月の乗用PHV生産台数は2,297台となった。乗用PHVを生産している自動車メーカーはBYD、上海汽車(SAIC)、広州汽車(GAC)、華晨BMWの4社で、BYDが78%、上海汽車(SAIC)が15%を占めている。

 2015年1月のPHVバス生産台数は871台となった。PHVバスを生産している自動車メーカーは16社あり、上位5社は南車時代(CSR Times)、廈門金龍聯合(Xiamen King Long)、廈門金龍旅行(Xiamen Golden Dragon Van)、上海申沃(Sunwin)、鄭州宇通(Yutong)で、PHVバス生産の64%を占めている。

EV

 2015年1月の乗用EV生産台数は2,821台で、EV生産の66%を占めた。乗用EVを生産している自動車メーカーは13社あり、1月は北京汽車(BAIC)が641台、湖南江南(Hunan Jiangnan)が787台、奇瑞(Chery)が817台(うち鉛蓄電池搭載車679台)、BYDが269台生産した。

 2015年1月のEVバス生産台数は1,161台で、EV生産の27%を占めた。EVバスを生産している自動車メーカーは21社あり、1月は廈門金龍旅行が374台、鄭州宇通が183台、珠海広通(Cranton)が115台、南京金龍(Nanjing King Long Bus)が88台、東風汽車(Dongfeng Motor)が81台生産した。

 2015年1月のEV特殊車両生産台数は319台で、EV生産の7%を占めた。特殊車両を生産している自動車メーカーは19社あり、1月は山東唐駿(Jun Tang)が72台、重慶瑞馳(Ruichi)が70台、江西特種汽車(Jiangxi Special Vehicle)が39台、中国重汽成都王牌(Sinotruk Chengdu Wangpai)が36台生産した。

電動車輸入

 2015年1月の電動車輸入台数は795台で、内訳は乗用EVが101台、乗用HVが694台となった。乗用EVの輸入台数101台のうち、99台はTesla MotorsのModel Sである。乗用HVは輸入台数694台のうち、588台がトヨタで、乗用HV輸入の85%、電動車輸入の74%を占めている。



国内動向

北汽新能源汽車、総合生産拠点を山東省青島に建設

 北汽新能源汽車は2015年1月29日、山東省青島市で総合生産拠点の建設を開始した。同拠点は青島初の新エネルギー車(EVおよびPHV)工場で、EV工場としては世界一の規模となる。2016年7月に完成予定。生産能力は年間10万台で、個人およびフリート向けの新エネルギー車を生産する。

奥新(Aoxin)、炭素繊維を採用したEVを江蘇省塩城でラインオフ

 奥新新能源汽車(Aoxin New Energy)は2015年1月20日、炭素繊維を採用したAセグメント(コンパクトクラス)EV 奥新(Aoxin) 鹿曦(e25)を江蘇省 塩城経済技術開発区にある工場でラインオフした。炭素繊維を採用したEVの生産は中国初。

 鹿曦(e25)は室内やボディに炭素繊維を、シャシに高張力アルミを採用しており、同セグメントのモデル比で車両重量を50%、部品点数を40%低減した。これにより、電池の収納空間を確保できるため、電費および航続距離、走行性能の向上に貢献している。

重慶市、新エネルギー車普及支援政策を発表

 重慶市政府は2014年11月に発表した「重慶市新エネルギー車普及計画」に続き、2015年1月26日には「重慶市新エネルギー車普及支援策」を発表した。同支援策では、新エネルギー乗用車(EV、PHV及びFCV)を生産する自動車メーカーに対し、国および重慶市政府から車両販売価格の最大60%が補助金として支給される。新エネルギーバスは1,000台までは1台あたり16万元、それ以上は国と同額の補助金が支給される。これにより、重慶市は新エネルギー車の販売価格引き下げを図っている。

 2014年11月発表の「重慶市新エネルギー車普及計画」では、国から認定を受けた新エネルギー車を重慶市で登録した企業に対し、重慶市政府から補助金と優遇措置が受けられる。国から認定を受けていない新エネルギー車を重慶市で登録した企業には優遇措置のみが受けられる。

 重慶市の企業に対する優遇措置は以下の4つである。

  1、車両購置税の免除
  2、付加価値税(VAT)の減免
   :新エネルギー車関連の技術開発、技術移転等を行った重慶市の自動車および主要部品メーカーは付加価値税が減免される。
  3、法人所得税の減免
   :新エネルギー車に関する先進技術を有する企業と認定された重慶市の自動車および主要部品メーカーは法人所得税が15%に引き下げられる。
  4、貨物車通行証を優先的に発行

出典:
Energy-saving and new energy vehicle network www.chinaev.org
CATARC Beijing Operations

* CATARC (China Automotive Technology & Research Center: 中国自動車技術研究センター)は国務院国有資産監督管理委員会に所属する国営企業で、自動車業界標準及び技術法規の策定、製品認証テスト、 品質保証システム認証、業界企画及び政策研究、情報コンサルティングなどを行う。北京CATARC科学技術センター(CATARC自動車産業発展研究所)はCATARCの北京事務所で、中国自動車産業推進政策及び方針の研究、自動車業界標準及び技術法規の策定を行う。