日本メーカーの2015年度決算見通し:下半期は各社売上・利益とも慎重な見方
上半期は売上高12%、営業利益21%の大幅増
2015/12/07
- 要 約
- 2015年度上半期の営業利益は21.2%増加、下半期については慎重な見通し
- 乗用車7社の地域別販売台数:世界販売は1.2%増、北米は6.7%の増加(2015年度上半期)
- 為替変動による営業利益増は4,644億円(2015年度上半期)
- 営業利益率:富士重が17.8%、トヨタは11.2%(2015年度上半期)
- LMC Automotive 生産予測:2018年の日本国内でのライトビークル生産台数は836万台
- 決算関連資料:
要 約
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本レポートは、日本自動車メーカーの2015年度上半期(4~9月期)決算と、通年度見通しについて報告する。
日本自動車メーカー10社は、2015年度上半期に売上高は34兆2,490億円(前年同期比12.1%増)、営業利益は3兆392億円(21.2%増)の好調な決算を発表した。営業利益率も8.2%から8.9%に向上した。日本国内と新興国の不振を、北米販売の拡大や対米ドルでの円安効果が補った。為替影響による営業利益増加は、4,644億円。
2015年度上半期の世界販売台数は1,232.5万台で、1.2%増にとどまった。地域別には、日本でマイナス8.1%、アジア他新興国地域の販売は0.8%の微増だが、北米販売が6.7%拡大し売上高と営業利益の増加に貢献した。
下半期については、中国と新興国市場が不透明で、また、為替変動が3,760億円の営業減益要因となる(下半期の対米ドルレートは116円の前提)。こうした背景から、上半期決算発表から試算すると、下半期は2014年度下半期比で減収、減益を見込む。
通年度の為替変動による営業利益増加額も884億円に縮小し、2015年度通期売上高は5.2%増、営業利益は7.3%増に伸び率が低下すると予測している。
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