PT. Astra Otoparts Tbk 2013年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:10億ルピア)
  2013年
12月期
 2012年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 10,702.0 8,277.5 29.3 -二輪車市場および四輪車市場における売上増加。
-新工場建設による能力増強や企業買収による業容の拡大が売上増加に寄与。
純利益 1,006.3 1,053.2 (4.5) -

買収

-2013年4月、少数株主持分と新株の買収により、Pakoakuinaの株式51%の取得を完了した。買収金額は7,000億ルピア (約71.4百万ドル)。今回の取引により、Pakoakuinaの出資比率は、Astra Otopartsが51%、Trikirana Investindo Primaが46.75%、Hadi Kasimが2.25%となる。Pakoakuinaグループの買収に伴い、Astra Otopartsは新たに二輪車・四輪車用のホイールリム事業を取得。生産拠点は敷地面積3.8ヘクタールのSunter工場と敷地面積14.5ヘクタールのKarawangで、年産能力は7.4百万ユニットとなる。

合弁事業

-2013年9月、同社とメタルアートは、自動車メーカー向けにクランクシャフト、ギア、コンロッドなど鍛造部品を生産する合弁会社を設立することで合意した。インドネシアWest JavaのKarawang工業団地 (KIIC) に面積3.2ヘクタールの工場を建設する。新会社「PT Metalart Astra Indonesia」の資本金は45.3百万ドルで、出資比率はメタルアートが70%、Astra Otopartsが30%。工場は2014年7月に量産を開始する予定で、生産量は2014年に約6万ユニット、2017年には8.7百万ユニットに達する見込み。

受注

-2013年9月、Akebono Brake Astra IndonesiaはNissan Motor Manufacturing (UK) に向けて、1,800台のブレーキキャリパーを輸出した。フランスのRenaultの車両組み立て工場向けへの輸出も計画されている。

開発動向

研究開発拠点

-2012年、同社はエンジニアリング開発センター (Engineering Development Center) をCikarangに開設。100名以上のエンジニアが研究開発に従事。

技術導入契約

-PT Kayaba Indonesiaは、合弁相手のKYBから自動車用ショックアブソーバー、二輪車用フロントフォークおよびオイルクッションユニットに関する技術供与契約を締結している。契約内容は、工業所有権の許与、製造・販売権の許与、技術的知識・情報およびノウハウの提供。契約期間は、2010年2月1日から2014年1月31日まで。

-PT Federal Nittan Industriesは、合弁相手の日鍛バルブと小型エンジンバルブに関するライセンス契約を更新した。契約期間は2010年6月1日から5年間で、PT Federal Nittan Industriesは日鍛バルブに対してライセンス諸権利の部分的対価を支払っている。

製品開発

-2013年、Nusametal部門においてアルミダイカスト製品グループとして、バルブロッカーカバーASSY、ギアシフトシリンダーカバー、リテーナー、トルクロッドブラケット、トランスミッションの製品化を行った。

設備投資

国内投資

-2013年12月、Astra Otoparts、豊田自動織機デンソー、豊田通商のインドネシア合弁会社であるTD Automotive Compressor Indonesia (TACI) は、自社工場の建設を開始した。TACIは、2011年よりDenso Indonesiaの工場でコンプレッサーを生産しており、2018年までに徐々に新工場へ移転する計画。敷地面積は10ヘクタールで、2014年10月に生産を開始する。現在のコンプレッサーの年産能力は約175万ユニット。2015年には350万ユニットを目標としている。TACIは新工場に65億円 (約7470億ルピア) を投資し、従業員約500名を新たに雇用する計画。今後、TACIのコンプレッサー事業が順調に拡大すれば、インドネシア国内やASEAN市場だけでなく、欧州・米州市場にも供給を拡大するとみられる。

-2013年7月、Astra Otopartsと豊田合成は、インドネシア合弁会社Toyoda Gosei Safety Systems Indonesia (TGSSI) が生産能力を拡大すると発表した。2016年に、ステアリングホイールの年産能力を現在の1.5倍となる80万本に引き上げる。また、同年にエアバッグの年産能力も現在の約5倍となる150万個に増強する計画。これに伴い、TGSSIでは800億ルピア (約8億円) を投じて、既存工場に隣接した新工場を建設する。新工場では2016年までに130名の従業員を新たに雇用する予定。

-2013年12月期のその他の主な生産拡大案件
時期 会社名 合弁企業 内容 製品:年間生産能力
2013年12月末 PT Astra Juoku Indonesia Juoku Technology (Taiwan) -Cibitungの新工場の落成式を実施。 -ランプ部品:3.5百万ユニット
2013年11月 PT Velasto Indonesia - -Purwakartaの第一工場の起工式を実施。2015年初頭から稼働開始予定。 -トルクロッドASSY:15万ユニット
-メタルボンドゴム部品:46.8万ユニット
-ゴムホース:5.8百万ユニット
2013年11月 PT Inti Ganda Perdana - -Karawangの新工場稼働開始。 -リアアクスル、プロペラシャフト
2013年10月 PT Century Batteries Indonesia - -Mitra Karawang工業地区の工場で第2期工事が完了。 -バッテリー:1百万ユニット
2013年8月 PT Autoplastik Indonesia - -Mitra Karawang工業地区の新工場が稼働。 -プラスチック射出成形部品:16.9百万ユニット
2013年1月 PT GS Battery Indonesia GSユアサ、豊田通商 -Semarangに第3工場の起工式を実施。2014年から稼働開始予定。 -バッテリー:5.0百万ユニット