テイ・エス テック株式会社 2007年度の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万円) |
2008年 3月期 |
2007年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 479,157 | 417,950 | 14.6 | <日本>-国内自動車販売台数の減少はあったものの、輸出増加に伴う得意先からの受注が好調に推移したことや、海外子会社向けシート部品の輸出売上が増加したことなどにより、前年度比9.5%増の1,937億75百万円。 <北米>-為替換算上の減少影響はあったものの、日系自動車メーカーの自動車販売が堅調に推移。前年度比1.4%増の1,815億75百万円。 <中国>-広州における得意先からの受注が堅調に推移。また武漢でホンダCR-Vの量産が本格的に開始されたことによる受注増加等により、前年度比36.3%増の591億38百万円。 <その他地域>-イギリスにおけるホンダCR-Vの増産をはじめとして、インドネシアの市場回復、その他アジア地域及びブラジルにおいても得意先からの受注が好調に推移したことなどにより、前年度比73.1%増の804億57百万円。 |
営業利益 | 26,224 | 16,416 | 59.7 | - |
経常利益 | 27,018 | 17,167 | 57.4 | - |
当期純利益 | 16,517 | 9,759 | 69.2 | - |
国内動向
-2008年8月に埼玉工場でホンダ新型アコード用製品(輸出仕様)の生産を開始。
-2007年10月より、シート収納機構に改善を加えたホンダ新型フィットのシートの生産を鈴鹿工場にて開始したほか、今後の同機種の世界展開及び日本供給品対応に注力。
海外動向
<北米>
-ホンダ新型アコードにシート及び内装品の供給を開始。
<中国>
-ホンダシビック・CR-V用製品の生産が好調に推移。
-2008年1月からホンダ新型アコードへのシート及び内装品の供給を開始。
<インド>
-インドにおける同社の四輪車用シート製造会社としては2法人目となる、TS Tech Sun Rajasthan Pvt., Ltd.の設立を決定。
<その他>
-アジア諸国・イギリス・ブラジルにおいても、ホンダシビック・CR-V等を中心とした生産台数の大幅な増加を背景に、業績を拡大。
開発動向
研究開発費 | (単位:百万円) |
2008年3月期 | 2007年3月期 | 2006年3月期 | |
全体 | 11,222 | 11,256 | 10,812 |
四輪事業 | 10,239 | 10,432 | 9,921 |
-栃木県の技術センターが中心。また、TS-Tech North America Inc.にはテクニカルセンターを新設。
-安全技術、環境対応技術、快適技術を基軸に展開。
1. 安全技術
-スタテック/ダイナミックによる実験研究開発を実施。
-アウトプットされる多種多様のデータを元にコンピュータ解析及びシミュレーション解析を行う。
-後方衝突による頚部障害軽減のためのアクティブヘッドレストや、搭乗者の体重によって、エアバッグの展開を制御するシートウエイトセンサーを開発。
2. 環境対応技術
-材料・部品に含まれる有害化学物質の調査を実施し、設計段階でVOC(揮発性有機化合物)の低減等、有害化学物質の使用を避け、代替材料の研究開発活動を展開中。
-四輪車用シート等の易解体性向上の研究、モノマテリアル化(単一素材化)の研究 (ポリエステル繊維によるクッション材など軽量化に貢献できる新たなクッション材の研究など)。
3. 快適技術
-着座初期の快適性向上、長時間走行における疲労低減を目的とした研究開発を実施。
-人間工学研究に基づく静的快適性、生理学研究及び独自理論による疲労度定量評価等の研究を実施。
-将来における快適性シートの実現に向け、アクティブ機能デバイスを開発中。
4. 多機能技術
-スモールカー、SUV車において進化が著しい多機能技術に対応できるオリジナル商品を開発中。
-チップアップ&ロングスライド機構、空調シートとリア・パワーフォールダウンヘッドレスト及びチップアップ・ワンモーション・ダイブダウンリアシート、リア・ウルトラシート等の商品を開発し、商品化した。
-空調シートや新開発ウエイトセンサー等の電装部品との融合技術と、多機能デバイスの開発を強化していく。
5. 外観クオリティー技術
シート構成要素別に外観寄与率の基準を定めたオリジナル技術評価や、コンピューターシミュレーション解析結果をベースとした、世界TOP外観クオリティーシートの研究開発活動を展開中。
6. 内装技術
質感の高い新加工技術、新加飾技術、照明等に取り組んでいく。
設備投資
設備投資額 | (単位:百万円) |
(単位:百万円) | 2008年3月期 | 2007年3月期 | 2006年3月期 |
全体 | 19,232 | 14,201 | 15,071 |
四輪事業 | 18,366 | 13,216 | N.A |
海外投資
-米国での生産能力を大幅に増強する。ホンダ向けのシート生産拠点をこのほどインディアナ州に設立、2008年秋から年20万台(車両換算)の規模で生産を開始する。投資額は約20億円。新拠点は、インディアナ州ニューキャッスル市に先月設立、現在は工場(建物面積約2万平方メートル)の建設準備を進めている。(2007年5月29日付日刊自動車新聞より)
設備の新設
事業所名 又は会社名 |
所在地 | 設備の内容 | 投資予定額 (百万円) |
着手 | 完了予定 |
埼玉工場 |
埼玉県 行田市 |
四輪車用シート及び内装品製造設備 |
1,067 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
埼玉工場 | 埼玉県 川越市 |
四輪車用内装品製造設備 |
791 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
鈴鹿工場 | 三重県 鈴鹿市 |
四輪車用シート及び内装品製造設備 | 946 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
技術センター | 栃木県 塩谷郡 |
四輪車用シート、二輪車用シート及び内装品の試作・試験設備、金型設計システム | 1,256 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
九州テイ・エス | 熊本県 菊池市 |
二輪車用シート、部品及び四輪車用内装・外装品製造設備 | 519 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
TS Trim Industries, Inc. | 米国 オハイオ州 |
四輪車用内装品製造設備 | 768 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
TS Tech USA Corporation | 米国 オハイオ州 |
四輪車用シート製造設備 | 805 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
TS Tech Alabama LLC. | 米国 アラバマ州 |
四輪車用シート製造設備 | 1,108 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
広州提愛思汽車内飾系統有限公司 (Guangzhou TS Automotive Interior Systems Co., Ltd.) |
中国 広東省 |
四輪車用シート製造設備 | 1,918 | 2008年 01月 |
2008年 12月 |
TS Tech (Thailand) Co., Ltd. | タイ アユタヤ県 |
四輪車用シート及び内装品製造設備 | 1,921 | 2008年 01月 |
2008年 12月 |
TS Tech Sun (India) Ltd. | インド ノイダ |
四輪車用シート製造設備 | 748 | 2008年 04月 |
2009年 03月 |
TS Tech UK Ltd. | 英国 ウィルシャー |
四輪車用シート製造設備 | 582 | 2008年 01月 |
2008年 12月 |
TS Tech Sun Rajasthan Pvt., Ltd. |
インド ラジャスタン |
土地、建屋及び四輪車用シート製造設備 | 613 | 2008年 07月 |
2009年 03月 |