河西工業株式会社 2008年3月期の動向
ハイライト
業績
(単位:百万円) | 2008年 3月期 |
2007年 3月期 |
増減率(%) | 要因 |
売上高 | 144,888 | 134,814 | 7.5 | 国内及びアジア地域における得意先の増産効果。 |
営業利益 | 3,894 | 3,272 | 19.0 | 売上増に加え、合理化努力等により増益。 |
経常利益 | 3,465 | 2,912 | 19.0 | |
当期純利益 | 1,302 | 2,138 | (39.1) | 特別利益の減少により減益。 |
合弁事業
2008年1月、自動車内装メーカーの三和工業(広島市)と日本、中国に製造販売合弁会社を設立すると発表した。合弁事業は順次、北米に広げる計画。自動車用天井素材で技術の強味を持つ三和工業とアライアンスを組み、グローバルに競争力を高める。日本の合弁会社は「エスケイ工業」(群馬県太田市)で、資本金は3億円を予定。出資は三和工業が51.0%、同社が49.0%とする。中国は「広州艾司克汽車内飾有限公司」(広東省広州市)の名称。資本金は5000万ドルを予定、三和工業が75.0%、同社が25.0%をそれぞれ出資する。(2008年1月29日付日刊自動車新聞より)
開発動向
研究開発
開発本部・生産本部を中心に実施。
2008年3月期の研究開発費は521百万円。
重点課題
開発競争に勝つためのアイテム・・・軽量化・コストダウン
社会的環境要請・・・脱溶剤・脱PVC(塩化ビニール)、石油由来材料の代替
次世代アイテム・・・モジュール・衝突安全解析など
具体的取組み
(1) 軽量化
CO2削減、省燃費に貢献する軽量化技術としてKSP(カサイ・シンクロ・プレス)工法を開発し、量産車のドアトリムとして顧客への納入を開始した。この工法により従来工法による同等形状のドアトリム重量の約40%軽減を実現。同様に、射出成形工法、KPM(カサイ・プレス・モールディング)工法の応用技術として、軽量化のための発泡成形でも塗装を必要とせず、良好な外観品質を確保できる技術を開発し、量産車のドア及びラゲッジトリムとして納入を開始した。発泡成形により約15%の軽量化を実現。
(2) 安全性
車室内の安全性に寄与するエネルギー吸収部品を、特徴ある設計構造を有する射出成形品にて実現し、量産車に採用。CAE(コンピュータ・シミュレーション)を駆使した側面衝突解析技術は、台上実験での検証を裏付けに実用精度に到達。
(3) 地球環境保全
接着剤、洗浄剤等に含まれるVOC(揮発性有機化学物質)削減のため、粘着剤、水溶性接着剤への変更及び各種材料の脱VOCを推進中。塩化ビニール材については、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)、TPU(ウレタン系熱可塑性エラストマー)への変更を推進。天井内装品の脱ガラス繊維についても、鉱物繊維への代替を開発し量産車に採用された。石油由来材料を植物由来材料に替える開発を推進し、現在提案可能な段階に到達。
(4) 快適社内空間
内装品の防音性能の向上を狙い、自由度の高い形状設計、多面的材料選択、高精度、高品質の製品開発にCAEを導入した。利便性装備品についてもベンチマーク活動を基に開発企画品を得意先に提案中。
(5) 品質
プラスチック成形品の外観品質を安定化させる応用技術を開発し、工程不良の防止、削減を達成。
(6) 付加価値の創造
ドアウエストオーナメント等の加飾部品についても、新規意匠塗装、加飾技術を開発中。また、好触感製品として、やわらかく、しっとりとしたドア内装品を開発し提案。
開発本部・生産本部を中心に実施。
2008年3月期の研究開発費は521百万円。
重点課題
開発競争に勝つためのアイテム・・・軽量化・コストダウン
社会的環境要請・・・脱溶剤・脱PVC(塩化ビニール)、石油由来材料の代替
次世代アイテム・・・モジュール・衝突安全解析など
具体的取組み
(1) 軽量化
CO2削減、省燃費に貢献する軽量化技術としてKSP(カサイ・シンクロ・プレス)工法を開発し、量産車のドアトリムとして顧客への納入を開始した。この工法により従来工法による同等形状のドアトリム重量の約40%軽減を実現。同様に、射出成形工法、KPM(カサイ・プレス・モールディング)工法の応用技術として、軽量化のための発泡成形でも塗装を必要とせず、良好な外観品質を確保できる技術を開発し、量産車のドア及びラゲッジトリムとして納入を開始した。発泡成形により約15%の軽量化を実現。
(2) 安全性
車室内の安全性に寄与するエネルギー吸収部品を、特徴ある設計構造を有する射出成形品にて実現し、量産車に採用。CAE(コンピュータ・シミュレーション)を駆使した側面衝突解析技術は、台上実験での検証を裏付けに実用精度に到達。
(3) 地球環境保全
接着剤、洗浄剤等に含まれるVOC(揮発性有機化学物質)削減のため、粘着剤、水溶性接着剤への変更及び各種材料の脱VOCを推進中。塩化ビニール材については、TPO(オレフィン系熱可塑性エラストマー)、TPU(ウレタン系熱可塑性エラストマー)への変更を推進。天井内装品の脱ガラス繊維についても、鉱物繊維への代替を開発し量産車に採用された。石油由来材料を植物由来材料に替える開発を推進し、現在提案可能な段階に到達。
(4) 快適社内空間
内装品の防音性能の向上を狙い、自由度の高い形状設計、多面的材料選択、高精度、高品質の製品開発にCAEを導入した。利便性装備品についてもベンチマーク活動を基に開発企画品を得意先に提案中。
(5) 品質
プラスチック成形品の外観品質を安定化させる応用技術を開発し、工程不良の防止、削減を達成。
(6) 付加価値の創造
ドアウエストオーナメント等の加飾部品についても、新規意匠塗装、加飾技術を開発中。また、好触感製品として、やわらかく、しっとりとしたドア内装品を開発し提案。
設備投資
自動車内装部品事業を中心に、自動車のモデルチェンジに伴う新規部品の研究開発、品質管理及び生産に関し、2007年3月期は全体で13,011百万円の設備投資を実施。
-新本社社屋とモデルチェンジに伴う生産設備:5,040百万円
-三重河西(株):滋賀工場の用地取得と建設等に1,177百万円
-岩手河西(株):工場建設、生産設備等に1,557百万円
-米国M-TEK Inc.:ミシシッピー工場の拡張等に2,788百万円
-英国R-TEK Ltd.: 生産設備等に651百万円
-Kasai Mexicana S.A. de C. V.:641百万円
-広州河西汽車内飾件有限公司:368百万円
自動車内装部品関連の子会社である三重河西が滋賀県内にドアトリムなどの新工場を建設すると発表した。操業開始は、2008年1月の予定で、同年をめどに18億円の売り上げを見込んでいる。新工場は、近畿圏での需要増加に対応しながら、国内生産拠点配置の最適化を狙いに開設する。名称は「三重河西滋賀工場」で、総投資額は23億円、従業員数は70人を計画している。(2006年9月20日付日刊自動車新聞より)
設備の新設
-新本社社屋とモデルチェンジに伴う生産設備:5,040百万円
-三重河西(株):滋賀工場の用地取得と建設等に1,177百万円
-岩手河西(株):工場建設、生産設備等に1,557百万円
-米国M-TEK Inc.:ミシシッピー工場の拡張等に2,788百万円
-英国R-TEK Ltd.: 生産設備等に651百万円
-Kasai Mexicana S.A. de C. V.:641百万円
-広州河西汽車内飾件有限公司:368百万円
自動車内装部品関連の子会社である三重河西が滋賀県内にドアトリムなどの新工場を建設すると発表した。操業開始は、2008年1月の予定で、同年をめどに18億円の売り上げを見込んでいる。新工場は、近畿圏での需要増加に対応しながら、国内生産拠点配置の最適化を狙いに開設する。名称は「三重河西滋賀工場」で、総投資額は23億円、従業員数は70人を計画している。(2006年9月20日付日刊自動車新聞より)
設備の新設
会社名 事業所名 |
所在地 | 設備の内容 | 投資予定額 (百万円) |
着手 | 完了 予定日 |
本社部門 | 神奈川県 寒川町 |
品質測定機器、検査治具等 | 599 | 2007.4 | 2008.3 |
寒川事業部 | 神奈川県 寒川町 |
WELDER機新設等 | 27 | 2007.4 | 2008.3 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 122 | 2007.4 | 2008.3 | ||
寄居事業部 | 埼玉県 寄居町 |
KPM成形機新設等 | 272 | 2007.4 | 2008.3 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 532 | 2007.4 | 2008.3 | ||
九州事業部 | 大分県 宇佐市 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 30 | 2007.4 | 2008.3 |
(株)エーピーエム | 神奈川県 綾瀬市 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 18 | 2007.4 | 2008.3 |
三重河西(株) 本社工場 |
三重県 津市 |
射出成形機新設等 | 436 | 2007.4 | 2008.3 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 574 | 2007.4 | 2008.3 | ||
三重河西(株) 滋賀工場 |
滋賀県 東近江市 |
射出成形機新設等 | 419 | 2007.4 | 2008.3 |
工場棟建設等 | 477 | 2007.1 | 2007.6 | ||
(株)三国製作所 | 群馬県 太田市 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 107 | 2007.4 | 2008.3 |
(株)ケーピーケー | 群馬県 明和町 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 430 | 2007.4 | 2008.3 |
河西テック(株) | 静岡県 富士宮市 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 18 | 2007.4 | 2008.3 |
M-TEK Inc. | 米国 テネシー州 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 1,849 | 2007.4 | 2008.3 |
R-TEK Ltd. | 英国 タイン&ウェア郡 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 192 | 2007.4 | 2008.3 |
Kasai Mexicana S.A. de C. V. | メキシコ グァナファト州 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 614 | 2007.4 | 2008.3 |
広州河西汽車内飾件(有) (Guangzhou Kasai Automotive Interior Trim Parts Co.,Ltd.) |
中国 広州市 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 314 | 2007.4 | 2008.3 |
Kasai Teck See Co.,LTd. | タイ アユタヤ県 |
自動車内装部品組立設備、治工具等 | 114 | 2007.4 | 2008.3 |