(株) ミツバ 2012年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)

  2012年
3月期
2011年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 207,803  208,162 (0.2) -
営業利益 7,928  10,462 (24.2) -新興国通貨安の影響、原材料費等のコスト増加のため、減益。
経常利益 7,266  9,445 (23.1) -
当期純利益 2,917  3,655 (20.2) -
輸送用機器関連事業
売上高 197,868  197,865

0.0

-日本で2011年12月より再開されたエコカー補助金の効果により、下半期での自動車生産は高い水準で推移。また、米国での自動車生産回復や、タイの洪水による影響があったものの新興国では引き続き好調な販売を維持。しかし欧州債務問題をきっかけとした新興国の通貨安の影響を受け、売上高は前年比横ばい。
営業利益 8,397  10,167 (17.4) -

事業再編

-米国の完全子会社の3社を1月1日付で経営統合したと発表した。北米事業のマネジメントと統合し、コスト競争力の強化と意思決定のスピードを向上し、経営効率を高めることが目的。統合するのは、自動車専用部品を販売する「アメリカン・ミツバ (AMC)」(イリノイ州)と四輪スターターモーターなどを製造する「CME・エル・エル・シー (CME)」、ワイパーモーター製造などを手がける「CME・オートモーティブ・エル・エル・シー (CMEA)」の3社。CMEとCMEAを清算し、清算会社の資産や負債はAMCが引き継ぐ。(2012年1月30日付日刊自動車新聞より)

2013年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2013年3月期
(予想)
2012年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 220,000 207,803 5.9
営業利益 8,000 7,928 0.9
経常利益 8,000 7,266 10.1
当期純利益 3,000 2,917 2.8

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 411 487 557
輸送機器関連 360 399 488

研究開発体制

-グループにおける開発のセンター機能として、国内にミツバ研究開発センター (群馬県桐生市)と横浜研究センター (神奈川県横浜市)を設置。
-海外では米国、イタリア、ドイツ、タイ、フィリピン、インド、ベトナム、中国に開発拠点を保有し、国内との緊密な連携を保ちながら、研究・開発のグローバル化を図る。
-先端技術の研究として、大学やつくば市の物質・材料研究機構等、社外との共同研究を行っている。
-製品開発のスピードアップに向け、中国・上海に美馳巴汽車技術(上海)有限公司 [Mitsuba Automotive Technology (Shanghai) Co., Ltd.]を新たに設立したと発表。同社グループにとって、海外における開発会社は8カ所目となる。資本金は60万米ドル。(2011年11月17日付プレスリリースより)

研究開発活動

-主要なテーマとして、モーター技術と制御技術をコア技術とした新アクチュエーターの研究開発、およびそのキーとなる要素技術の開発を進めている。また、先進の制御技術、新センサー技術や駆動原理を応用したシステム商品の研究開発を推進。

-2012年3月期において立ち上げた主な商品は、以下の通り。
  • フロントワイパーシステム
  • リアワイパーシステム
  • ウィンドウウォッシャーシステム
  • ドアミラー
  • ホーン
  • パワーウィンドウモーター
  • シートモーター
  • サンルーフモーター
  • パワースライドドアシステム
  • ファンモーター
  • 電動パワーステアリングモーター
  • 四輪用スタータモーター
  • 燃料ポンプ
  • ACジェネレーター
  • 各種コントローラー
-現在は、各種システム商品の次世代開発と次世代アクチュエーターの開発を、信頼性向上の為の要素技術開発と共に推進している。

技術導入契約

(2012年3月31日現在)
契約会社 相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
Tokyo Electrica de Mexico, S.A. de C.V. 市光工業
(日本)
メキシコ国内の自動車部品製造の特許およびノウハウの行使 1993年12月 - 製造終了まで
同社 ドネリー社
(米国)
ターンシグナルライトを含む車両外部バックミラーシステムについてのライセンス契約 2005年9月 - 特許期間終了まで

技術供与契約

(2012年3月31日現在)
相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
士林電機社
[Shihlin Electric & Engineering Corp.]
(台湾)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1998年8月 - 自動延長
Armstrong Auto Parts Sdn. Bhd.
(マレーシア)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1992年5月 - 自動延長
Smith
(南アフリカ)
四輪車用ワイパーモータの製造技術の供与 1979年3月 - 自動延長
APM Automotive Holdings Berhad
(マレーシア)
四輪車用ワイパーモータ、ウォッシャー等の技術の供与 2007年4月 - 2012年4月
Delloyd Group
(マレーシア)
四輪車用パワーウィンドウモーター、ドアロックアクチュエーターの製造技術の供与 2001年10月 - 自動延長

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 12,236 9,237 9,794
輸送機器関連 12,141 9,011 9,454


-輸送用機器関連事業では主に、在外子会社を含め、四輪車用パワーウィンドウモーター、四輪用ワイパーモーター等に投資。

設備の新設計画

事業所名 設備内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
同社
研究開発センター 研究開発設備 311 2012年4月 2013年3月
赤城工場 新製品向け機械他 961 2012年4月 2013年3月
鬼石工場 新製品向け機械他 225 2012年4月 2013年3月
新里工場 新製品向け機械他 800 2012年4月 2013年3月
利根工場 新製品向け機械他 407 2012年4月 2013年3月
富岡工場 新製品向け機械他 161 2012年4月 2013年3月
福島工場 新製品向け機械他 59 2012年4月 2013年3月
新潟工場 新製品向け機械他 187 2012年4月 2013年3月
国内子会社
(株)モミモ 増産対応機械 184 2012年4月 2012年09月