Rane Group 2017年3月期の動向

近年の動向

事業概要

2017年3月期
-2017年3月期の売上高は、前年比25%増の30,293.4百万インドルピー。

2016年3月期
-2016年3月期の売上高は、前年比10%増の24,313.0百万インドルピー。

2015年3月期
-2015年3月期の売上高は、前年比14.7%増加の22,108.8百万インドルピー。

2014年3月期
-2014年3月期の売上高は、前年比0.5%減少の19,275.3百万インドルピー。輸出向けの売上は伸長したが、OEM向けおよびアフターマーケット製品の売上減少が増加分を相殺した。



事業再編

独法人を完全子会社化
-2017年3月、Rane Holding Limitedのi取締役会は,Rane Holding Europe GmbHの名義で100%持株の新会社取得を通じ、Rane Holding Europe GmbHの名義でドイツの完全子会社設立を承認。

米ケンタッキー州ラッシュビルの精密ダイキャスト工場に投資
-2017年7月、新しい設備、冶工具の導入および品質改善のため米ケンタッキー州ラッシュビルの精密ダイキャスト工場に5.8百万ドル投資すると発表。

Kar MobilesをRane Engine Valveに統合
-2014年5月、子会社のRane Engine Valveがともに子会社であるKar Mobilesを同年4月1日付けで統合したと発表。

Rane TRW Steering および Rane NSK Steeringの非公開企業化
-2015年3月期、Rane TRW Steering および Rane NSK Steeringを公開会社から非公開会社に変更。

Rane (Madras)、Rane Diecastを吸収合併
-2013年4月1日付で、傘下のRane Diecast Ltd.をRane (Madras) Ltd.に統合合併したと発表。Rane Dicastは、主に海外市場向けに精密高圧アルミダイカストを生産していた。



国内および国外事業

Rane NSK Steering Systems Limited
-2015年3月期、売上高にして28百万インドルピー規模の8製品の立ち上げを行なった。今後数年間でこれら新製品の売上高はさらに伸長することが期待されている。

Rane TRW Steering Systems Ltd
-2015年8月、SingaperumalKoil, Chennai, Indiaのシートベルト工場の近隣に新しいエアバッグ製造工場の開所式を行った。500,000個のエアーバッグの生産能力を有す。
-2014年3月期、インド Chennaiの新工場が稼働を開始。エアバッグの年産能力は268,000ユニット。
-2013年3月期、ブラジル市場にシートベルトおよびバックルの輸出を開始。

Rane (Madras) Limited
-2017年3月期、国内および輸出客先に供給するラック&ピニオン製造施設をVaranavasi工場に設立。
-2017年3月期、新しい設備、冶工具の導入および品質改善のため米ケンタッキー州ラッシュビルの精密ダイキャスト工場に5.8百万ドル投資すると発表。
-2013年3月期、商用車および農機用ハイドロスタティックステアリングギア・シリンダーの量産を開始。
-2013年3月期、南米市場への同社製品の展開を狙い、ブラジル市場への輸出を開始。

Rane Brake Lining Limited
-2013年3月期、以下の新製品を立ち上げた:

  • 乗用車、多目的車、中型・大型商用車用ブレーキライニングおよびディスクパッド
  • 低床バス用アスベストフリーブレーキライニング
  • 乗用車および小型商用車用アスベストフリーディスクパッド



主な受賞

年月 授与社
Rane (Madras) Limited
2017年3月期 Tafe Spare Parts Business Growth award & Kaizen award
Mahindra & Mahindra Special Appreciation Award for Yuvo project
Tata Motors Best support for New Part Introduction and VOR parts
Rane Engine Valve Limited
2017年3月期 Mahindra & Mahindra Contribution acknowledged in building "Technology Advanced Mahindra YUVO" and "Young SUV KUV 100"
Cummins India 'Category Partner' for global supply
Tata Motors 'Best Supplier 2016 - Quality'
John Deere Good Quality rating
Rane NSK Steering Systems
2017年3月期 Volvo Eicher C.V Special Contribution in KATA Program
Maruti Suzuki Recognition of Special Support
Tata Motors Best outstanding supplier 2nd runner up
Rane Bake Lining
2017年3月期 Brakes India Certification of Performance in Friction Material



受注

Rane NSK Steering Systems Pvt.Ktd
-2016年3月期、TATA LCV、 Daimler HDT、ISUZU向けステアリングコラムの新製品開発を立ち上げた。

Rane TRW Steering Systems Pvt. Ltd
-2016年3月期、輸出客先向けにシートベルトの供給を開始し、またエアバッグの注文も獲得。
-2015年3月期、Renaultの複数のプラットフォーム向けインフレータブル乗員拘束システムのサプライヤーに選定された。

Rane Engine Valve Limited
-2014年3月期、2015年に発売されるRenaultのAセグメント小型車向けの受注を獲得。



研究開発費

(単位:百万インドルピー)

2017年3月期 2016年3月期 2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
Rane (Madras) Limited 115.3 79.3 123.8 83.9 66.0
Rane Engine Valve Limited 19.4 21.6 25.5 9.7 7.2
Rane Brake Lining Limited 195.5 89.5 100.1 190.4 68.0

-2017年3月期、同社グループの売上高に占める研究開発費の割合は1.7%。同社は2020年までに同比率を2.0%まで引き上げる計画。
-2014年3月末現在、同グループは売上高に占める研究開発費の割合を、従来の0.5%から1.5%へ増加させる計画。



研究開発拠点

Rane (Madras) Limited

-2015年3月期、Pondicherryにステアリングシステムに特化した研究開発拠点を開設。



研究開発活動

Rane (Madras) Limited
-2017年3月期、主な研究開発活動は以下の通り:

  • 農機用トラクター/商用車用低摩擦ステアリングシリンダーの開発
  • RCBステアリングギアのバリューエンジニアリング
  • ラック&ピニオンステアリングギアの摩擦低減のコンセプトデザイン
  • ステアリングリンケージの好ましくない回転を省く新しいコンセプトの開発
  • 全地形型車用球状ベアリングボールジョイントの開発
  • ボールジョイントのピーニング工程のCAE仮想シュミレーションと引き抜き強度の評価
  • 軽量化/ バーチャルシュミレーション/分析機能増強などの複合補強リンケージのCAE解析
  • ボールジョイント内部の斬新的仮説
  • 動態および運動力学を検証するマルチボデーダイナミクス(MBD)

Rane Engine Valve Limited
-2017年3月期、主な研究開発活動は以下の通り:

  • 高出力と低排出ガスに合致するバルブの新素材/プロセス技術
  • 軽量化、摩擦、摩耗の低減
  • 新素材とコーテングプロセス
  • エンジンの高温度条件を管理する新しい先端バルブ技術
  • 設計検証のためカスタマイズされたリグのエンジン条件のシュミレーション

Rane Brake Lining Limited
-2017年3月期、主な研究開発活動は以下の通り:

  • ディスクパッドとブレーキライニングの新しい製造技術
  • 高い技術と能力を伴った新しいCV動力計
  • CV用新しい大容量エアーブレーキ



技術提携

Rane Brake Lining Limited
-2014年3月現在、同社は日清紡ブレーキより、ディスクパッドおよびブレーキライニングの製造・設計に関するテクニカルサービス・ノウハウの技術供与を受けている。



設備投資額

-2016年3月期の設備投資額は29億インドルピー。2018年3月期には20億インドルピーを計画。
-2015年3月期の設備投資額は1,520百万インドルピー。2016年3月期には2,070百万インドルピーを計画。
-2013年、同社は2016年までの3年間で58.8億インドルピー (約97百万ドル) の投資を行うと発表。大部分がステアリングギア、電動パワーステアリング (EPS) のほか、ブレーキライニング、ディスクパッドなど摩擦材製品を含む自動車部品の生産能力の拡大向けとなる。なお同グループは今回、傘下の子会社7社に資金を割り当てる計画:

  • Rane MadrasとRane NSK Steering Systemsにはそれぞれ16億インドルピー、15億インドルピーを充当し、生産能力を拡大。
  • Rane Brake Liningsは約11億インドルピーを研究開発能力および輸入事業の強化に投じる予定。
  • 残りをRane Engine Valve、Rane TRW Steering Systems、Rane Diecast、 Kar Mobilesの4社に割り当てる。



国内投資

Rane (Madras) Limited
-2017年3月期、Varanavasi工場でラック&ピニオンギア生産を開始した。Hyderabadの新規委託のダイキャスト工場は生産量を増やしている。
-2016年3月期、Hyderabadのダイキャストの第2工場を無事委託し、米国および欧州地域の顧客向け製品がスタートした。
-2015年3月期、以下設備投資を実施:

  • Telanganaにダイカスト工場を新設
  • Mysoreに油圧ステアリングシステム工場を開設
  • Sadashivpetにダイカストの第2工場用の土地を取得

-2014年3月期、以下の設備投資を実施:

  • 再循環タイプボールジョイントステアリングギアの生産能力増強を実施。生産効率の改善施策を実施した結果、生産能力が10%程度向上。
  • ダイカスト部門では、850トン規模の全自動高圧ダイカストマシンを導入し、生産量および生産効率を向上。

-2013年3月期、ハイドロスタティックステアリングギア・シリンダーの生産能力増強のため、120百万ルピーを投資。


Rane TRW Steering Systems Limited

-2017年3月期、CVギアの生産能力を月産18Kから21Kに強化した。新技術のシートベルト生産能力も拡大した。
-2016年3月期、2015年8月に立ち上げたエアーバッグ工場のエアーバッグテストラボを改良しシートベルトの新しいラインも委託した。
-2015年3月期、Ford向けの運転席および助手席用エアバッグの製造ラインを新設。
-2014年4月、TRWのエアバッグおよび最新型シートベルトシステムの生産を開始したと発表。これらの運転席・助手席用エアバッグとシートベルトの生産には、TRWがグローバルで採用している製造規格を適用。最初の年産能力は約32万ユニットで、3~5年内に約81万ユニットまで引き上げる計画。なお、RTSSLは、TRWとRane Groupの折半出資による合弁会社。(2014年4月28日付プレスリリースより)
-2014年3月期、2013年から2018年の間でシートベルトおびエアバッグの生産に350百万インドルピーを投資する計画。
-2013年3月期、膨張式乗員安全保護システムの生産ラインを新設。乗用車用エアバッグの生産能力が、年産32万ユニットに増加。
-2013年3月期、シートベルトの生産能力を従来の70.4万ユニットから35%増加の95.0万ユニットに増強。

Rane Brake Lining Limited
-2015年3月期、Puducherry拠点でディスクパッドの生産能力を増強。
-2014年3月期から、3年をかけて乗用車、大型商用車および二輪車向けディスクパッドの生産能力増強を行なう計画。

Rane NSK Steering Systems Limited
-2017年3月期、EPSの需要拡大に対応すべく生産能力拡大と障害解消のため750百万インドルピーを投資。Maruti, Ashok Leyand, Eicherなどのモデル向けにPantnagarの生産能力増強に25百万インドルピー投資。
-2016年3月期、顧客との共同開発を通じ将来ビジネスのアプリケーションのため開発した幾つかの新しい技術を首尾よくスタートさせた。EPSビジネスにおいて作業工程の追加や国産化比率の増加をうまく取り入れた。
-2016年3月期の設備投資額を558百万インドルピーと計画。主な使途は、新製品立ち上げに向けた製造機械の配備。
-2015年3月期、内製化および現調化の推進のため、Bawal拠点を拡張。
-2013年3月期、サイクルタイムを改善させることで、電動パワーステアリングのワームラインの生産能力を24%増強。

Rane Engine Valve Limited
-2017年3月期、顧客要求を満足させる製品開発能力を強化するため研究開発のセットアップのアップグレードに投資。
-2016年3月期、Hirehalli工場(Tumakuru)をPeenya工場(Bengaluru)に統合。年間通じ主なヨーロッパの顧客へのエンジンバルブの供給を増強。
-2015年3月期、大型エンジンバルブの製品ラインナップを拡大するため、Tumkurに製造拠点を新設。
-2015年3月期、Ponneri工場のエンジンバルブ生産能力を日産36,000ユニットに増強。
-2013年3月、Trichy拠点において新ラインを稼働し、生産能力を10%増強。
-2013年3月期、Kar Mobiles Limited (2014年にRane Engine Valveに統合された) は、Tumkur拠点で2本の製造ラインの運用を開始。生産能力が年産1.8百万ユニットに増強。