Mando Corporation [(株)万都] 2012年12月期の動向

ハイライト

業績 (連結)

(単位:百万ウォン)
2012年12月期 2011年12月期 増減率 備考
売上高 5,059,281 4,560,126 10.9% -顧客別売上比率 (2012年)
・現代・起亜グループ: 約55%
・GMグループ: 約20%
営業利益 255,928 300,434 (14.8%) -
当期純利益 162,055 225,060 (28.0%) -

会社設立

-2012年9月、中国に持株会社Mando China Holdings Ltd.を新設した。これに伴い、同社が保有する中国子会社の持分を新設会社に譲渡する。対象は以下の通り:
  • Mando Suzhou Chassis System Co., Ltd.の100%
  • Mando (Beijing) Automotive Chassis System Co., Ltd. の100%
  • Mando (Tianjin) Automotive Parts Co., Ltd. の100%
  • Mando (Harbin) Automotive Chassis System Co., Ltd.の80%
  • Mando (Beijing) Automotive Components R&D Center Company Ltd. の100%
  • Mando (Beijing) Trading Co., Ltd.の100%
  • Mando (Ningbo) Automotive Parts Co., Ltd.の65%
  • Mando (Shenyang) Automotive Parts Co., Ltd.の100%。(2012年9月3日付プレスリリースより)

受注

<GM>
-2012年8月、GMから電動パーキングブレーキを受注。2015年から生産開始するモデルが対象。受注金額は3,400億ウォンに達する見込みという。(2012年8月28日付プレスリリースより)

<日産>
-2012年8月、日産から電動パワーステアリングシステムを受注した。2013年から生産開始するモデルに供給する。受注金額は2,100億ウォンに達する見込み。(2012年8月28日付プレスリリースより)

<Volkswagen>
-2012年4月、Volkswagenからブレーキキャリパーを受注した。欧州生産モデル向けに2015年から供給開始する。受注額は約550億ウォンの見込み。(2012年4月26日付プレスリリースより)

<現代・起亜>
-2012年1月、現代自動車からサスペンションを受注した。「Genesis」後継モデル (開発コード: DH)、「Equus」後継モデル (開発コード: HI)に搭載される予定。(2012年3月20日付プレスリリースより)

拠点関連

<中国>
-2012年11月、中国子会社Mando-Hella Electronics Corp. (MHE) は、蘇州工場で量産を開始したと発表。ブレーキシステム、ステアリングシステム用のECUやセンサーを生産し、中国国内の自動車メーカーに納入する。MHEは2011年7月末、江蘇省蘇州市にMando-Hella Electronics (Suzhou) Co., Ltd. (MHES) を設立。工場設立に向けて準備を進めていた。(2012年11月21日付プレスリリースより)

<ポーランド>
-2012年11月、ポーランドのMando Corporation Poland Sp. z o. o. (MCP) において工場が完成し、ステアリング製品の量産を開始したと発表。現代自動車のチェコ工場で生産する「i30」向けに納入する。また、起亜自動車のスロバキア工場にも供給を開始する予定。(2012年11月19日付プレスリリースより)

<ブラジル>
-2012年5月、ブラジル子会社のMando Corporarion de Brasil (MCB) において工場の竣工式を開催した。サンパウロ州Limeiraに位置する55,520平方メートルの敷地に13,200平方メートルの工場を建設。年間50万台分のABSを生産し、2012年9月から現代自動車およびGMの現地工場に供給する。万都は今後、2016年までにABSの生産能力を年間100万台まで増強する。また、今後はブレーキキャリパーやステアリング製品も生産する計画。(2012年5月25日付プレスリリースより)

-2012年12月、MCBのABS年間生産量を現在の52万ユニットから2016年までに100万ユニットへ引き上げる計画と発表した。MCBは現地のGMにABSを、現代自動車にステアリングを納入している。2013年の売上高は56百万米ドルの見込み。また同社は、将来的にブラジル工場でブレーキキャリパーやコラム式電動パワーステアリングシステムの生産を計画している。(2012年12月1日付プレスリリースより)

<インド>
-2012年4月、インド子会社Mando India Steering Systems Pvt. Ltd. (MIS) のステアリング新工場が完成したと発表。この新工場は年間80万台のEPS (電子式パワーステアリングシステム) を生産する能力を持つ。現地の現代自動車や日産向けに供給する計画。2015年までに生産能力を年間150万台規模に拡大する。敷地面積は40,469平方メートル、建物面積は11,638平方メートル。(2012年4月25日付プレスリリースより)

<インドネシア>
-2012年7月、インドネシアのジャカルタに事務所「Mando Jakarta Office (MJO)」を開設した。同社はインドネシア国内で部品サプライヤーを開拓し、2015年までに調達部品を約270種類に拡大する考え。(2012年7月10日付プレスリリースより)

受賞

-2012年2月、中国子会社である万都 (北京) 汽車底盤系統有限公司[Mando (Beijing) Automotive Chassis System Co., Ltd.]は、北京現代汽車より2011年の「Best Supplier」に選定されたと発表した。(2012年2月1日付プレスリリースより)

事業再編

-2012年10月、Mando India Steering Systems Pvt. Ltd. (MIS) の持分26%をインドのAnand Groupに売却すると発表した。MISは2006年に設立され、2011年は1,080億ウォンの売上を記録した。なお、万都とAnand Groupは1997年に合弁でMando India Limited (MIL) を設立している。出資比率は万都が66.7%、Anandが33.3%。(2012年10月29日付プレスリリースより)

事業計画

-2015年までに世界自動車部品メーカーのトップ30入りを目指すと発表した。また、売上高に占める現代・起亜自動車向けの売上は2011年時点で56%だったが、これを2015年には40%まで減少させる計画。一方、中国OEM向け売上の占める割合を3%から13%まで上昇させるなど、現代・起亜以外の顧客に対する売上を増加させていく考え。(2012年12月3日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制 (韓国)

-2012年9月、京畿道に城南 (Sungnam) 市に「Mando Global R&D Center」を設立した。これまで平澤 (Pyeongtaek)、原州 (Wonju)、益山 (Iksan)、器興 (Giheung)、盆唐 (Bundang)の5拠点に分かれていた研究所を1つに統合するもの。(2012年9月27日付プレスリリースより)

-2012年8月、韓国の自動車部品研究院 (Korea Automotive Technology Institute: KATECH) と共同で「コラボレーションラボ」を開設。KATECHの信頼性基盤技術と万都の自動車部品開発ノウハウを組み合わせ、部品の信頼性向上を高める計画。(2012年8月16日付プレスリリースより)

<海外R&Dセンター>
-米国 ミシガン州デトロイト
-中国 北京
-インド ハリアナ州
-ドイツ フランクフルト

<冬季テストセンター>
-米国 ミシガン州スーセントマリー
-中国 黒龍江省黒河 (Heihe)
-スウェーデン アリエプローグ
-ニュージーランド ワナカ

研究開発費

(単位:百万ウォン)
2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
金額 189,163 151,845 114,643
対売上高比率 3.7% 3.3% 3.2%

研究開発活動

-近年、スマートクルーズコントロール (SCC)、スマートパーキングアシストシステム (SPAS)、車線維持アシストシステム (LKAS)などの開発に成功した。

技術提携

-2012年11月、日本のダイヤモンド電機株式会社との間で、車載用充電器 (OBC) に関する技術導入契約を締結した。この契約に基づき、万都はOBCの設計および生産技術水準をアップグレードさせる。また、これまで韓国国内の自動車メーカーに限定されていたOBCの納入先を、グローバル市場に拡大していく考え。(2012年11月29日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額 (2012年12月期)

(単位:百万ウォン)
事業部門 内容 金額
ブレーキ ABS ライン改造・増設 26,086
キャリパー ライン改造・増設 12,246
マスターシリンダー&ブースター ライン改造・増設  6,123
その他 23,009
ブレーキ計 67,464
ステアリング ラック&ピニオン式パワーステアリング ライン改造 8,653
ラック式電動パワーステアリング ライン増設 479
コラム式電動パワーステアリング ライン改造・増設 11,904
その他 24,398
ステアリング計 45,434
サスペンション モノチューブダンパー ライン増設 1,424
ショックアブソーバー ライン改造  1,580
その他 5,413
サスペンション計 8,418
その他 98,137
合計 219,452