富士機工 (株) 2016年3月期の動向
業績 |
(単位:百万円) |
2016年 3月期 |
2015年 3月期 |
増減率 (%) |
備考 | |
全社 | ||||
売上高 | 104,313 | 107,054 | (2.6) | 1) |
営業利益 | 6,147 | 6,690 | (8.1) | - |
経常利益 | 6,609 | 7,532 | (12.2) | - |
当期純利益 | 4,079 | 4,937 | (17.4) | - |
1) 売上高
-主要事業のステアリングコラム、シート、パワートレインにおいて、地域・営業・商品・生産戦略に基づくアクションプランを展開したが、国内需要の低迷や為替影響等により減収減益となった。
地域別売上
-日本:一部顧客の需要減の影響等により、43,239百万円で前期比10.9%の減収。
-米州:前期に引き続き堅調な自動車販売を背景にステアリングコラム事業、シート事業において受注増となり、23,401百万円と前期比18.9%の増収。
-欧州:為替等の影響もあり17,206百万円と前期比3.1%の減収。
-中国:為替等の影響もあり13,341百万円と前期比4.3%の減収。
-東南アジア:為替等の影響もあり7,124百万円と前期比0.2%の減収。
2017年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2016年3月期 (予想) |
2015年3月期 (実績) |
増減 (%) |
|
売上高 | 102,000 | 104,313 | (2.2) |
営業利益 | 6,900 | 6,147 | 12.2 |
経常利益 | 7,000 | 6,609 | 5.9 |
当期純利益 | 4,200 | 4,079 | 3.0 |
<メキシコ>
2017年にも、メキシコでステアリングコラムの生産を始める方向で検討を始めた。同国で日系自動車メーカーの生産が拡大していることに対応し、他地域から供給している製品を現地生産に切り替える。まず年間100万台分の能力で立ち上げ、将来は200万台分の供給体制整備を目指す。メキシコではシート機構部品やオートマチックトランスミッション(AT)用シフターを生産している。主力のコラムも加えることにより素形材の内製率を高め、メキシコ事業の収益性を向上させる。(2015年8月6日付日刊自動車新聞より)
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2016年3月期 | 2015年3月期 | 2014年3月期 | |
ステアリングコラム事業 | 1,272 | 1,284 | 1,162 |
シート事業 | 424 | 465 | 487 |
パワートレイン事業 | 197 | 206 | 206 |
合計 | 1,894 | 1,956 | 1,856 |
研究開発体制
-研究開発活動は同社が中心に実施。
-海外子会社に関しては、同社が主として開発試作段階までの基本開発支援を行い、量産試作からは子会社が車両適用開発を実施。
-試作および実験を含め、393名が研究開発に携わっている。
-2016年3月末現在の産業財産権の総数は434件 (国内189件、海外245件)。
研究開発活動
ステアリングコラム事業
-ステアリングコラムに要求される機能・性能を最も合理的な機構・構造で実現するために、塑性加工技術の水準向上をはかりコスト低減、軽量化および安全性・商品性の向上に取り組んでいる。
-グローバル化に対応し、日、米、欧の三極開発体制強化を図り、米国・欧州の顧客も考慮した競争力の強化と品揃えの充実に取り組んでいる。
-自動車メーカーおよびシステムメーカーと走行性能向上に関する将来技術、製品の開発を共同で実施。
シート事業
-シートのリクライナー、ハイトアジャスター、スライド、ロックをはじめとするシート機能のコア部品開発およびシステム開発を実施。環境対策と安全・快適性ニーズの高まりを受けて、小型・軽量・高強度・高機能化とコスト低減活動に取り組んでいる。
-中国での現地化に対応するため、中国開発拠点を設立し、現地材料・工法での開発を実施。
-車両の使い勝手向上のため、RV車等のシートアレンジ対応製品開発に取り組み、多様化する顧客のニーズを満たす製品開発に取り組んでいる。
-株式会社タチエスとは、開発スピードの短縮等シナジー効果を狙って共同開発を実施。
パワートレイン事業
-シフター部品については、A/Tシフターの構造合理化によるコスト低減・軽量化に取り組み一段の競争力強化を図るため、普及型シフター開発に取り組んでいる。また、操作感、操作音などの操作フィール改善を図る商品力向上対応、将来の小型化対応に備えた商品開発も推進中。
-ドライブプレート等の機関駆動部品については、コスト低減・軽量化に取り組み一段の競争力強化を図るため、独自の塑性加工技術と解析技術、ノウハウを活用した開発に継続的に取り組んでいる。
-大型車部品については、M/T、A/Tコントロール部品を中心に、顧客の仕様を基本とした開発を実施。
技術導入契約 |
(2016年3月31日現在) |
国名 | 契約先 | 内容 | 契約期間 |
リヒテンシュタイン | ThyssenKrupp Presta AG | ステアリング・コラムの特許クロスライセンス契約 | 2007年7月30日 - 2017年4月17日 |
技術供与契約 |
(2016年3月31日現在) |
国名 | 契約先 | 内容 | 契約期間 |
台湾 | 台湾厚木工業股份有限公司 [Taiwan Atsugi Co., Ltd.] |
ステアリング・コラムの製造技術 | 1992年10月6日 - 2016年10月5日 (自動継続) |
台湾 | 信昌機械廠股份有限公司 [Hsin Chong Machinery Works Co., Ltd.] |
シート・リクライニング機構の製造技術 | 2008年3月18日 - 5年間又は該当車種の製造期間 |
スペイン | Ficosa International S.A. | ATシフタ―の製造技術 | 2011年6月20日 - 該当車種の製造期間 |
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2016年3月期 | 2015年3月期 | 2014年3月期 | |
ステアリングコラム事業 | 2,753 | 3,165 | 3,512 |
シート事業 | 1,851 | 1,039 | 1,941 |
パワートレイン事業 | 208 | 422 | 256 |
その他 | 1,148 | 755 | - |
合計 | 5,961 | 5,383 | 5,710 |
-2016年3月期は、米州、欧州、中国等における生産能力増強、新規受注に対する生産体制整備、テクニカルセンター建設等を実施。
設備の新設・改修計画 |
(2016年3月31日現在) |
会社名 事業所名 |
所在地 | 事業 | 投資予定金額 (百万円) |
着手 | 完了 | 完成後の 増加能力 |
新設 | ||||||
同社 新居工場 |
静岡県 湖西市 |
シート事業 | 508 | 2015年 12月 |
2017年 3月 |
- |
同社 新居工場 |
静岡県 湖西市 |
ステアリングコラム事業 | 734 | 2015年 10月 |
2017年 3月 |
- |
同社 本庄工場 |
埼玉県 本庄市 |
パワートレイン事業 | 243 | 2015年 6月 |
2017年 3月 |
- |
同社 磐田工場 |
静岡県 磐田市 |
シート事業 | 474 | 2015年 4月 |
2016年 12月 |
- |
同社 テクニカルセンター |
静岡県 湖西市 |
- | 2,822 | 2014年 7月 |
2017年 3月 |
- |
Fujikiko Tachi-S Mexico, S.A. de C. V. | メキシコ アグアスカリエンテス州 |
シート事業 | 893 | 2016年 4月 |
2017年 3月 |
- |
Fuji Koyo Czech, s.r.o. | チェコ ピルゼン市 |
ステアリングコラム事業 | 756 | 2016年 4月 |
2017年 3月 |
- |