住友理工 (株)(旧 東海ゴム工業) 2019年3月期の動向
業績 |
(IFRS、単位:百万円) |
2019年 3月期 |
2018年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 469,705 | 462,885 | 1.5 | 1) |
営業利益 | 1,153 | 12,196 | (90.5) | ー |
税引前利益 | 700 | 11,285 | (93.8) | - |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | (5,022) | 3,528 | - | - |
自動車用品 | ||||
売上高 | 398,160 | 393,440 | 1.2 | 2) |
営業利益 | 7,771 | 9,766 | (20.4) | ー |
要因
全社
1) 中国・アジア市場において自動車分野、インフラ分野の需要が増加したことにより増収。
自動車用品事業
2)日本、米国、中国、タイなどで増収となったものの、ブラジルにおけるアルゼンチン向けの販売減少、及び欧州におけるWLTPの影響等により一部相殺された。
中国事業動向
2019年4月1日付で「中国自動車営業本部」 (仮称) を新設する。中国では、日系メーカー向けが大半を占めてきたが、現地に営業本部を設置し、地元資本の民族系メーカーに防振ゴムや自動車用ホースを拡販する。世界最大の自動車生産国で事業拡大を目指す。本部は浙江省嘉興市に置き、30人体制で中国のローカル完成車メーカー、部品メーカーにアプローチする。18年度の中国での自動車部品売り上げは700億円を計画しており、大半は日系メーカー向け。現地メーカー向けは今後本格化する。(2018年12月20日付日刊自動車新聞より)
中期経営計画
-音・振動制御システムや乗員センシングシステムなどを開発・供給するシステムサプライヤーを目指す中期計画を発表した。2022年までの5年間の設備投資を1900億円、研究開発費を1千億円に増額する。50億円を投じて岐阜県恵那市に、初の自前のテストコースを21年12月に開設する。NVH (ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス) 性能を解析できるフルビークルモデルを構築し、次世代技術・サービスの開発で手いっぱいとなっている自動車メーカーに対しシステム提案を行う。松井徹社長は、技術と事業に関し「足元と将来の二つの中身をやっていく」と述べ、環境規制が強まるエンジン車向けと、電気自動車 (EV) シフトの双方に備える方針を示した。(2018年5月25日付日刊自動車新聞より)
2020年3月期の見通し |
(IFRS、単位:百万円) |
2020年3月期 (予想) |
2019年3月期 (実績) |
増減 (%) |
|
売上高 | 470,000 | 469,705 | 0.1 |
営業利益 | 8,000 | 1,153 | 593.7 |
税引前利益 | 7,000 | 700 | 899.4 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 2,000 | (5,022) | - |
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2019年3月期 | 2018年3月期 | 2017年3月期 | |
全社 | 15,002 | 14,796 | 14,614 |
-自動車用品 | 12,204 | 11,941 | 11,812 |
-自動車用品分野においては、2016年8月に設置した「自動車新商品開発センター」において、体圧を検知する「スマートラバー(SR)センサー」を自動車のシートに埋め込み、呼吸や心拍などのバイタル情報によってドライバーの異変を検知、危険を回避する乗員状態検知機能の実用化に向けた開発や、EVおよびFCV向けの環境対応製品の技術開発などに引き続き取り組む。
研究開発活動
ー2021~22年頃にも静電気に反応して動くゴムを使ったアクチュエーターを自動車向けで実用化する。タッチパネルに組み込むことで、液晶の操作を振動で伝え、より直感的な感覚が得られるようになる。早期に量産を視野に入れた低コスト化にめどをつける。ゴム技術を応用した製品で、自動車部品の付加価値向上につなげる。 (2018年7月13日付日刊自動車新聞より)
<ドイツ子会社研究開発棟起工>
ードイツの防振ゴム子会社スミリコウAVSジャーマニー (ヘッセン州) が新研究開発棟の起工式を5月下旬に行ったと発表した。欧州の完成車メーカーに対して、従来のエンジン車用防振ゴムに加えて、電動車の快適性を高めるシステムなどを開発・提案する。投資額は約1千万ユーロ (約13億円) 。2019年9月の完成を予定する。新研究開発棟は、開発部門オフィス棟と試作・初品・試験棟の2棟で構成し、延床面積が約4700平方メートル。(2018年6月12日付日刊自動車新聞より)
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2019年3月期 | 2018年3月期 | 2017年3月期 | |
全社 | 31,074 | 29,486 | 32,069 |
-自動車用品 | 24,225 | 23,664 | 27,199 |
-自動車用品事業では、自動車用防振ゴム、ホースの生産設備を中心に投資を行った。