三桜工業 (株) 2012年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2012年 3月期 |
2011年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 76,100 | 79,768 | (4.6) | 1) |
営業利益 | 3,437 | 6,620 | (48.1) | - |
経常利益 | 3,014 | 6,182 | (51.3) | - |
当期純利益 | 1,037 | 3,189 | (67.5) | - |
要因
1)
-主力製品である自動車・輸送用機器用配管製品ならびに自動車用樹脂製品は、東日本大震災およびタイ洪水被害の影響による自動車メーカーの減産が大きく影響し、前年同期と比べて生産が大幅に減少。
- 製品別では樹脂製品(クイックコネクター、樹脂チューブ製品等)はほぼ前年同期並みの売上げ、車輌配管製品(ブレーキ・燃料配管用等)、エンジンシステム向けのブレージング製品(燃料噴射用、冷却水循環用、オイル冷却用等)および車輌安全製品(シートベルト用)はいずれも前期と比べて売上げが減少した。
地域別動向
<日本>-東日本大震災およびタイ洪水被害の影響により、取引先自動車メーカー各社からの受注が減少した。売上高は419億62百万円(前期比4.2%減少)、セグメント利益は27億31百万円(前期比26.6%減少)。
<北南米>
-取引先自動車メーカー各社からの受注が減少。売上高は168億45百万円(前期比8.7%減少)、セグメント利益は1億98百万円(前期比83.6%減少)。
<中国>
-中国自動車市場は引き続き堅調に推移したが、円高による為替等の影響を受けた。売上高は53億20百万円(前期比4.1%増加)、セグメント利益は2億71百万円(前期比49.3%減少)。
<アジア>
-インドをはじめとする東南アジアにおける自動車市場は引き続き堅調に推移したが、タイ洪水被害や円高による為替等の影響を受けた。売上高は85億27百万円(前期比9.3%減少)、セグメント利益は5億20百万円(前期比60.3%減少)。
<欧州>
-取引先自動車メーカーからの受注が増加した。売上高は34億47百万円(前期比14.3%増加)、51百万円のセグメント損失。
展望
- 同社はロシアに工場進出すると発表した。ブレーキチューブなど自動車配管部品の工場を建設し、2013年半ばの稼働を目指す。ロシア市場が16年に400万台に成長するとの予測を踏まえ、日系メーカー向けの生産を現地化するとともに、欧州メーカーへの納入も目指す。ロシアには複数の場所に工場を設ける計画。現地企業に出資して既存の工場で生産する方式のほか、独自でも工場を新設する。工場の建設地は2カ所を予定しており、サンクトペテルブルグのほか、カルーガ州を候補地に最終調整している。現地企業の既存工場を活用した生産場所としては、ロシア最大のメーカー、アフトワズの工場があるトリアッティなどを候補地として複数検討している。ロシアでの生産能力は、新設する工場と現地企業の既存工場分とを合わせ、16年に200万台分以上を想定している。(2012年3月2日付日刊自動車新聞より)>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
全社 | 1,810 | 1,855 | 1,463 |
研究開発体制
-2010年より、独立した研究開発部門としてグローバル研究開発部を設置し、中長期的な視野に立った技術の研究開発を推進している。研究開発活動
自動車用配管部品関連-エネルギー効率向上および排出ガス中の環境負荷物質低減に繋がる、軽量化、新システム対応を重要テーマとして、プラスチック、アルミ等の軽量素材および加工方法の研究開発と共に、高圧用フューエルインジェクションレール、燃料配管、EGRパイプ、超高圧燃料噴射管等の新製品開発。
-EV/HEV用モジュール製品の開発および拡大するグローバル市場でのコスト競争力強化に重点を置いた新製品、工法開発。
設備投資
設備投資費 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
日本 | 2,006 | 2,086 | - |
北南米 | 1,910 | 1,450 | - |
欧州 | 94 | 78 | - |
中国 | 928 | 248 | - |
アジア | 603 | 307 | - |
全社 | 5,541 | 4,169 | 2,731 |
2012年3月期の設備投資
-生産性向上・設備の更新等を中心に実施。