(株) エイチワン 2012年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2012年 3月期 |
2011年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 117,604 | 126,362 | (6.9) | -東日本大震災とタイの洪水による影響から顧客のグローバル生産が減少したことにより減収 |
営業利益 | 2,490 | 5,837 | (57.3) | -不安定な生産状況が効率を阻害したことや供給を最優先に代替生産に取り組んだことにより減益 |
経常利益 | 2,429 | 6,635 | (63.4) | -特別損失にタイの洪水被害に起因した災害による損失を21億86百万円計上したことなどにより |
当期純利益 | 584 | 4,572 | (87.2) |
合弁事業
- 同社とジーテクトは、メキシコにおける新会社の名称を「G-One Auto Parts de Mexico, S.A. de C.V.」と発表した。2014年1月に稼動を開始する予定。(2012年4月26日付プレスリリースより)- 同社とジーテクトは、昨年12月26日に発表したメキシコ合弁会社新設について所在地や生産規模など追加事項を発表した。新会社はメキシコ・グアナファト州セラヤ市に設立する。代表者にはジーテクトの執行役員が就任する予定。投資金額は約4600万米ドル(約35億2800万円)、売上高は2015年に約6600万米ドル(約50億6000万円)を見込む。大型トランスファープレス機や溶接設備を導入し、生産台数は年間20万台規模に設定した。両社は自動車メーカーの事業拡大に伴い、折半出資で今年2月に新会社をメキシコに設立して14年4月に稼働を開始する予定と発表していた。(2012年1月21日付日刊自動車新聞より)
- 同社とジーテクトは、メキシコに折半出資による合弁会社を設立すると発表。自動車用部品の製造・販売を行う。資本金は約20百万米ドル。2014年4月に稼動開始の予定。(2011年12月26日付プレスリリースより)
受注
- ダイハツ工業から新型軽乗用車「ミラe:S(イース)」の車体骨格部品を受注した。8月に稼働した中津工場(大分県中津市)からイースの生産を担当するダイハツ九州に納入する。受注したのはルーフと車体を連結するAピラーおよびCピラーの2品目。中津工場が初めて量産する自動車部品で、エイチワンは今回の受注実績を生かしながら九州地区に生産拠点を置く自動車メーカー各社とのビジネス開拓を目指す。(2011年9月22日付日刊自動車新聞より)中期経営計画
- ホンダ系の車体部品メーカーの同社は、中国、アジアで開発体制を強化する。中国とタイに金型や部品の設計などを手掛ける開発機能を開設することを目指し、準備を開始する。近く海外各地の地域本部長らを招き日本で開催する戦略会議で概要を決定する方針。海外事業の強化では現地材料の活用拡大や各地のニーズにマッチした部品仕様の実現が重要になっている。同社は北米に続き中国、アジアで部品を設計する体制を整えてグローバルな開発業務の効率化、最適化につなげ競争力を高める。(2011年8月31日付日刊自動車新聞より)- ホンダ系車体骨格部品メーカーの同社は、2020年度に10年度比で連結売上高を1.6倍の2千億円、連結経常利益率を同2.2ポイント増の7.5%にそれぞれ引き上げることを目標とした長期ビジョンを策定した。中国、アジアでの生産、コスト競争力の強化や中南米への新規参入を軸に成長が見込まれる新興国で新規ニーズの吸収を目指す。米国については市場回復をにらみ収益力の改善に取り組む。その一方で日本、欧州は市場縮小もしくは横ばいが避けられないとみており、これらの地域で投資を絞り経営資源の活用を効率化して目標達成につなげる。ビジョンを前提とした2020年度の世界市場の見通しについては10年度比で中国が61%増の2900万台、アジアが77%増の1530万台、ブラジルを中心とした中南米が35%増の700万台とした。北米は緩やかな回復を見込み33%増の1770万台。これらに対し日本は12%減の440万台、欧州は微減の1810万台と減少を予測した。(2011年5月30日付日刊自動車新聞より)
>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
全社 | 813 | 764 | 692 |
-自動車部品関連事業に係る研究開発費が大半。
研究開発体制
-開発技術本部を中心とし、ホンダグループを始めとした多くの研究開発機関と連携をとり実施。研究開発拠点
研究開発センター | 栃木県芳賀郡 |
自動車部品事業関連の主要課題
-溶接接合加工工法技術の開発-高強度材料、軽量化材料のプレス加工工法技術の開発
-外板部品プレスの加工工法技術の確立
-厚板精密プレス加工方法と組付加工技術との複合による機能部品の開発
-材料の硬度化技術の開発
-CAD、CAM、CAEの技術革新にあわせたシステム開発および技術者養成
-精密金属部品のプレス加工工法技術の確立
技術援助契約 |
(2012年3月31日現在) |
相手方 | 国名 | 契約品目 | 契約内容 | 契約期間 |
UYT Ltd. | 英国 | 四輪車部品 | 1)技術的知識、情報およびノウハウの提供 2)工業所有権の提供 |
2001年7月17日から2006年7月16日まで (以後1年ごと自動更新) |
Yachiyo of Ontario Manufacturing Inc. | カナダ | 四輪車部品 | 1)技術的知識、情報およびノウハウの提供 2)工業所有権の提供 |
2006年7月1日から2010年6月30日まで (以後1年ごと自動更新) |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
全社 | 13,424 | 6,836 | 8,049 |
-自動車部品関連事業を中心に設備投資を実施。
-自動車部品事業関連では、新型自動車部品の量産開始に合わせて専用設備4,744百万円、生産効率化のための生産用汎用設備および工場の増改築等で8,678百万円の投資を実施。
- 武漢愛機汽車配件有限公司(WH Auto Parts Industries Inc.)で第2工場の建設に着手、省スペースで汎用性の高い溶接ラインを導入。また、新溶接ラインを同工場を皮切りとして各地域に導入。
- 2010年秋から工場の立上げを準備していたH-one Parts Sriracha Co., Ltd.(タイ チョンブリ県)と中津工場(大分県中津市)が、ともに2011年夏より生産を開始。
- メキシコにおける生産拡大を受けて、同業のサプライヤーとの合弁により同国に新たな生産拠点を設立。
- ダイハツ工業の「ミライース」向けの骨格部品を生産する亀山製作所中津工場(大分県中津市)の生産能力を、2012年3月をめどに当初計画の2倍に当たる日当たり1千台分に増強する。当初は日当たり500台の生産計画だったが、すでに1.5倍に生産量を引き上げている。来春までに溶接設備を追加導入し、さらなる増産要請に対応する。同社は、ミライース用の部品を受注したのを機に、九州初の工場を大分県に新設。8月から量産を始めた。受注したのはボディー用の骨格部品で、車体の軽量化に貢献する高張力鋼板を使った各種骨格部品を納入している。新工場では、プレス加工後の溶接工程をメーンにしており、来春の能増に向けて溶接設備を増設する。能増のための設備投資は既存設備を移設して活用するなど、新規投資を極力抑える。(2011年11月15日付日刊自動車新聞より)
- ホンダ系の車体骨格部品メーカーの同社は、人件費の抑制と品質改善を狙い中国およびタイで溶接ラインの自動化率を80%以上に拡大する。中国では2012年度に子会社の武漢愛機汽車件有限公司の新工場で自動化率を既存ライン比1.6倍となる94%に引き上げる計画だ。タイ子会社のHPT社ではロボットを本格導入し13年度までに10%未満だった自動化率を80%に高める。11年度末にタイで稼働を予定する新工場のHPS社でも同様な自動化率を確保する。これにより人件費を40~70%強、合理化して競争力につなげる。(2011年5月24日付日刊自動車新聞より)
設備投資計画 |
(2012年3月31日現在) |
会社名/事業所名 | 所在地 | 投資予定金額 (百万円) |
着手年月 | 完了年月 |
エイチワン | ||||
亀山製作所 | 三重県亀山市 | 801 | 2011年9月 | 2014年2月 |
前橋製作所 | 群馬県前橋市 | 2,911 | 2011年8月 | 2014年1月 |
郡山製作所 | 福島県郡山市 | 2,608 | 2011年4月 | 2014年2月 |
連結子会社 | ||||
KTH Parts Industries Inc. | アメリカ オハイオ州 | 2,252 | 2011年4月 | 2014年9月 |
Kalida Manufacturing, Inc. | アメリカ オハイオ州 | 560 | 2011年5月 | 2014年9月 |
KTH Leesburg Products, LLC. | アメリカ アラバマ州 | 867 | 2012年3月 | 2014年3月 |
KTH Shelburne Manufacturing, Inc. | カナダ オンタリオ州 | 295 | 2012年3月 | 2014年3月 |
広州愛機汽車配件有限公司 [GH Auto Parts Industries Inc.] |
中国広東省 | 2,527 | 2011年12月 | 2013年11月 |
清遠愛機汽車配件有限公司 [QH Auto Parts Industries Inc.] |
中国広東省 | 2,171 | 2011年12月 | 2013年12月 |
武漢愛機汽車配件有限公司 [WH Auto Parts Industries Inc.] |
中国湖北省 | 4,416 | 2011年12月 | 2013年10月 |
H-one Parts (Thailand) Co., Ltd. | タイ アユタヤ県 | 4,076 | 2011年12月 | 2013年12月 |
H-one Parts Sriracha Co., Ltd. | タイ チョンブリ県 | 323 | 2012年4月 | 2014年3月 |
H-one India PVT., Ltd. | インド ウッタルプラディッシュ州 | 405 | 2012年4月 | 2013年4月 |