株式会社トープラ 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
2009年
3月期
2008年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 27,656 33,759 (18.1) 主要得意先の自動車業界において、国内生産は内需・輸出向けともに減少し、大幅減産。海外でも、北米・欧州を中心とした大幅減産、新興国における減産傾向により、販売数量が減少した。
経常利益 (736) 1,383 - 受注量の減少に対応するために原価低減諸施策を推進、合理化に努めたものの減益。
当期純利益 (795) 563 - ・特別利益33百万円、特別損失に341百万円を計上等。


海外動向

同社は、持分法適用関連会社の深圳托普拉航標汽車緊固件有限公司(THF)を解散する と発表。THFは2005年に設立され、自動車用及び電子装置に使用される締結部品、金属部品の製造販売を行っている。持株比率は、トープラ41%、深圳 航空標準件有限公司40%、日本発条10%、LOBO SPA9%。2009年5月末を目途に清算手続を完了する予定。(2008年11月14日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制
・商品開発・加工基礎技術開発及び評価技術開発を開発本部(設計開発部)にて実施し、また生産技術及び製造技術開発を技術本部(生産技術部)及び子会社の製造技術部門で推進。グループ全体で21名。

・2009年3月期のグループ全体の研究開発費は238百万円。

・筆頭株主である日本発条(株)とも密接な連携・協力関係を保ち、先進技術の研究開発を効果的に推進。

開発内容
・最適な締結構造を実現するために、要素技術である新素材の適用開発やねじの設計及び加工技術及び信頼性評価技術の開発を通し、高強度・高靭性・高耐食性ボルトや高張力鋼板用タッピンねじ等の顧客への提案により、締結構造の小型・軽量化の開発を共同で進めている。

・新材料開発を通した、材料の統合化及び製品仕様の見直し統合による品種削減と標準化により、生産効率の向上に設計面から注力。

・締結特性の安定化やねじの多機能化により、締結部材の製造工程削減や作業の効率化及び組み付けエラー防止機能の追加等により、締結のトータルコスト削減を目指す商品開発。

・情報通信及びデジタル家電などの部品に適したねじ開発と締結構造の調査研究。

・地球環境の保全を理念に環境負荷物質を含まない製品開発ならびに製造工程の確立に取り組み、6価クロムフリー及びノンクロム表面処理の量産対応と、地球温暖化防止に向けた自動車の排ガスや軽量化へ開発商品の展開を図り、更なる技術開発に注力。


技術受入
(2009年3月現在)
相手先 国名 契約品目 契約内容
契約期間
コンチファスナーズ社
(Conti Fasteners)
スイス タップタイト ・商標権の使用権の設定
・製造権又は販売権の許諾
・技術情報の提供
2006年9月1日
~2009年8月31日
アキュメント社
(Acument Gloval Technologies)
オランダ トルクスプラス ・商標権の使用権の設定
・製造権又は販売権の許諾
・技術情報の提供
1994年1月15日
~2011年12月31日

設備投資

設備投資額
2009年3月期の設備投資総額は671百万円。主に工場建屋の増築、ねじ生産機械設備の更新、合理化を目的とする。


設備の新設計画(2009年3月現在)
会社名/事業所名 所在地 投資予定金額
(百万円)
着手 完了予定
(株)トープラ 秦野事業所 神奈川県秦野市 127 2009年4月 2010年3月
(株)トープラ 東海事業所 静岡県御前崎市 86 2009年4月 2010年3月
(株)トープラ 大阪事業所 大阪府交野市 68 2009年4月 2010年3月
アルプススクリュー(株) 他2社 長野県安曇野市 59 2009年4月 2010年3月