シロキ工業 (株) 2015年3月期の動向
業績 |
(単位:百万円) |
2015年 3月期 |
2014年 3月期 |
増減率 (%) |
備考 | |
売上高 | 125,273 | 117,937 | 6.2 | - |
営業利益 | 2,210 | 2,730 | (19.0) | - |
経常利益 | 2,932 | 3,251 | (9.8) | - |
当期純利益 | 1,721 | 2,036 | (15.5) | - |
部門別売上 | ||||
-日本 | 81,865 | 78,918 | 3.7 | - |
-米国 | 27,298 | 23,043 | 18.5 | - |
-中国 | 7,611 | 7,019 | 8.4 | - |
-その他アジア | 8,497 | 8,955 | (5.1) | - |
-受取ロイヤリティー等は、従来「営業外収益」に計上していたが、2015年3月期から「売上高」に含めて計上することに変更したため、当該表示方法の変更を反映した遡及修正後の数値を記載
シート骨格機構部品事業をトヨタ紡織に譲渡
-2015年5月13日、同社とトヨタ紡織、アイシン精機は、シート骨格機構部品の事業譲渡契約を締結したと発表した。正式な譲渡は11月を予定する。アイシン精機とシロキ工業が手がけるシート骨格を構成するリクライナーなどの部品事業がトヨタ紡織に移管されることになる。(2015年5月14日付日刊自動車新聞より)
アイシン精機 (株) との経営統合
-2014年12月、アイシン精機とトヨタ紡織、シロキ工業は19日、3社間で重複する車体部品、シート部品事業の再編計画を発表。2016年4月をめどにアイシン精機がシロキ工業を完全子会社化。アイシン精機はシステム、モジュール製品の開発、生産に集中し、車体分野のコンポーネント事業をシロキ工業に集約する。一方、シート分野ではアイシン精機とシロキ工業の関連ビジネスをトヨタ紡織に移管、集約する。2015年をめどにトヨタ紡織の猿投工場 (愛知県豊田市) に新たな開発体制を構築。2015年中に生産分野の集約手法や事業取得費用なども決定する。なお、シート部品については、両社からトヨタ紡織に譲渡する事業以外は今後もさらに強化する方針。
-シロキ工業はマツダ、ホンダからシート関連部品を初受注し、国内の乗用車メーカー全社と取引する事業基盤を確立した。2014年10月にマツダ向けの供給を開始。ホンダからは2016年以降に立ち上げる新型車向けの部品を受注した。トヨタ系列外のメーカーに幅広く供給できる実力を示した格好になる。2016年4月に経営統合するアイシン精機とともに量産効果などを高め、シート部品事業の維持、拡大に取り組む考えだ。(2015年3月11日付日刊自動車新聞より)
合弁事業
-2014年5月、同社の関連会社Technico Industriesとの間でインドに合弁会社を設立すると発表した。新会社「Shiroki Technico India Pvt. Ltd.」は、ウィンドレギュレーターやシート部品などの自動車部品を生産・販売する。建屋面積は約6,000平方メートル。2014年7月に設立され、2015年1月に操業を開始する予定。資本金は3億ルピー (約521.5百万円) で、出資比率はシロキ工業が50%+1株、Technico Industriesが50%-1株となる。2016年3月期の売上高は19億ルピー (約33億円) を見込んでいる。なお、合弁会社設立に伴い、シロキ工業が現在保有するTechnico Industriesの株27.37%は、全数をTechnico Industriesの株主に売却する予定。 (2014年5月12日付プレスリリースより)
受注
-2015年3月期の主な受注
自動車メーカー | モデル | 製品 | 備考 |
トヨタ | Lexus 「NX」 | ドアモール | -九州地区では初めてのLexus向けドア受注 |
スバル | 「Legacy」 | ドアフレーム | -日本・米国生産車 |
スズキ | 「Hustler」、「Alto」 | シート | - |
マツダ | 「Demio」 | シートロック | - |
吉利汽車 | - | ドア | -広州白木汽車零部件有限公司 [Guangzhou Shiroki Corp.] が受注 |
受賞
-2015年4月、新規取引先であるテイ・エステック (株) より、開発部門賞を授与された。
-Shiroki North America, Inc.が製品の品質を高く評価され、北米日産より、品質賞 (2014 Regional Supplier Quality Award Winners) を受賞した。
中期経営計画・長期構想
新中期経営計画 「ローリングプラン」
-2017年3月期を最終年度とする、新中期経営計画「ローリングプラン」を継続遂行中。
目標達成への重点活動項目は以下の通り:
- 国内売上700億円で利益の出せる経営体質の構築
- Shiroki Technico India Pvt. Ltd.の円滑な立ち上げ
- 金型図面基軸・設備正味率向上により良質廉価な金型・設備を製作
長期構想 「シロキビジョン2021」
-上記ローリングプランとともに、2022年3月期までの長期構想を描いた「シロキビジョン2021」を公表。
-数値目標
2017年3月期 | 2022年3月期 | |
売上高 | 1,400億円 | 2,000億円 |
営業利益率 | 5% | 5% |
海外売上比率 | - | 50% |
2016年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2016年3月期 (予想) |
2015年3月期 (実績) |
増減 (%) |
|
売上高 | 131,600 | 125,273 | 5.1 |
営業利益 | 3,000 | 2,210 | 35.7 |
経常利益 | 2,800 | 2,932 | (4.5) |
当期純利益 | 2,200 | 1,721 | 27.8 |
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
全社 | 2,889 | 2,869 | 2,729 |
研究開発拠点
-愛知県豊川市にある技術センターで、”高品質・低コスト”で”安全性・快適性・環境”を追求した製品開発を実施。小型・軽量化の追求や高度な人間工学に基づいた構造・素材開発、モジュール化・エレクトロニクス化を推進している。
主な開発事例
自動車部品事業
- パワーシートアジャスターの開発
- マニュアルシートアジャスターの開発
- 新ワイヤー式レギュレーターの開発
- 新アーム式レギュレーターの開発
- 次世代ラッゲージ・バックドアロックの開発
- 新構造・軽量アルミドアフレームの開発
- 高デザイン性モールディングの開発
- ドアフレーム新省人化工法の開発
製品開発
ロック内蔵シートレール (シートトラック)
-2014年3月、ロック機構をレールに内蔵した世界初のシートレールを開発した。従来はばねと金具でロック機構を構成していた。これに対し、ばね自体にレバーからの荷重に対応する機能とロック機能を持たせることで簡素化を図った。部品点数を従来品の29点から19点に削減し、15%の軽量化と10%のコスト低減を実現した。さらに前席、後席で共通部品の採用を可能にしている。昨年からスズキ、トヨタ自動車などに供給を開始しており、トヨタから共通化の好事例として表彰を受けた。今後は同製品をシートレールの中核と位置づけ、メーカー各社に拡販を図る。 (2014年3月25日付日刊自動車新聞より)
技術供与契約 |
(2015年3月31日現在) |
会社名 (国名) |
契約の対象品目 | 契約期間 |
日本発条 (泰国) 有限公司 (タイ) |
シートリクライナー | 1990年12月10日 - 2015年12月08日 |
シートアジャスター | 1994年10月21日 - 2015年10月19日 | |
(株) 亜山 [Asan Co., Ltd.] (韓国) |
ドアサッシ | 2006年4月12日 - プロジェクト終了時 |
RG Brose (南アフリカ) |
ウィンドレギュレーター | 2004年11月05日 - 2017年11月04日 |
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
全社 | 5,341 | 5,285 | 5,900 |
-設備投資費の大部分が自動車部品事業向け。生産性向上と原価低減を図る設備改善および新型車生産開始の準備を中心に実施。
生産革新
シートアジャスター
-2014年1月、シートアジャスターなどを生産する名古屋工場 (愛知県豊田市) に設置スペースを4分の1以下に低減した革新ラインを導入すると発表した。シート関連事業の生産改革に向けて開発したもので、シートアジャスターを構成するラウンドリクライニングとシートトラックの自動組立機を大幅に改良した。設置スペースに加え、生産能力も従来の3分の1の水準から採算を確保できるようにした。ラインを構築する際の初期投資も約3割低減した。2014年度中に導入し、中長期的に生産変動に強い基盤を構築する。将来的には海外拠点への導入も視野に入れている。(2014年1月31日付日刊自動車新聞より)
ウィンドレギュレーター
-パワー・マニュアルの混流生産を可能とし、さらに工程の複合化を図ることで省スペースと投資低減を実現。
ドアフレーム
-工数・ライン長・段替時間を半分にした革新ラインを構築。
設備の新設計画 |
(2015年3月31日現在) |
会社名/ 事業所名 (所在地) |
設備の内容 | 投資 予定総額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
同社 | ||||
本店 藤沢工場 (神奈川県藤沢市) |
生産設備 | 62 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |
名古屋工場 (愛知県豊田市) |
生産設備 | 1,273 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |
豊川工場 (愛知県豊川市) |
生産設備 | 909 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |
大阪工場 (大阪府茨木市) |
生産設備 | 220 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |
豊川本社 (愛知県豊川市) |
試験設備 | 232 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |
子会社・関連会社 | ||||
九州シロキ (株) (福岡県北九州市) |
生産設備 | 172 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |
Shiroki North America, Inc. (米国テネシー州) |
生産設備 | 394 | 2016年 01月 |
2016年 12月 |
Shiroki-GA, LLC (米国ジョージア州) |
生産設備 | 187 | 2016年 01月 |
2016年 12月 |
Shiroki-GT, LLC (米国テネシー州) |
生産設備 | 45 | 2016年 01月 |
2016年 12月 |
Shiroki Corp. (Thailand) Ltd. (タイ チョンブリ県) |
生産設備 | 300 | 2016年 01月 |
2016年 12月 |
広州白木汽車零部件有限公司 [Guangzhou Shiroki Corp.] (中国広東省) |
生産設備 | 270 | 2016年 01月 |
2016年 12月 |
PT. Shiroki Indonesia (インドネシア 西ジャワ州) |
生産設備 | 550 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |
Shiroki Technico India Pvt. Ltd. (インド ハリヤナ州) |
生産設備 | 1,020 | 2015年 04月 |
2016年 03月 |