(株) ショーワ 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2010年
3月期
2009年
3月期
増減率(%) 要因
全社
売上高 207,657 271,510 (23.5) -自動車需要の減少や為替換算の影響等による減収
営業利益 (2,370) 2,409 - -業務の効率化や費用削減等の諸施策による改善はあったものの、主に減産の影響により減益
経常利益 (616) (1,137) -
当期純利益 (8,593) (11,609) - -会社関係整理損失引当金繰入額及び減損損失等を特別損失に計上したこと等
自動車用部品
売上高 195,895 259,628 (24.5) -中国をはじめ、東南アジア等一部の地域における四輪車用部品の販売が増加。
-総じて市場の低迷による減産の影響を受け、四輪車用部品、二輪車用部品の販売が共に減少して減収減益
営業利益 (3,021) 11,881 -

地域別動向(4輪車用部品関連)

<日本>
-四輪用部品では、エコカー減税・買換え支援策等による一部車種に増産効果。
-得意先の減産の影響を受け、四輪車用部品、二輪車用部品の販売が共に減少して減収。

北米
<米国>
-得意先の減産の影響を受け、四輪車用部品、二輪車用部品の販売が共に減少して減収。

<カナダ>
-四輪車用部品の販売が減少して減収。

欧州
<英国>
-四輪車用部品の販売が減少して減収。

<スペイン>
-二輪車用ショックアブソーバーの販売が減少。

東南アジア
<インドネシア>
-得意先の減産の影響を受け、四輪車用部品、二輪車用ショックアブソーバーの販売が共に減少して減収。
-市場の回復の兆しはある。

南米
<ブラジル>
-得意先の減産の影響を受け、二輪車用ショックアブソーバーの販売が減少して減収。

その他地域
<中国>
-市場が好調に推移し、四輪車用部品の販売が増加して増収。

<インド>
-パワーステアリングの販売が増加して増収。

事業再編

-二輪車、四輪車用のショックアブソーバーやパワーステアリングの構成部品である焼結部品の生産体制を再編。現在、埼玉、九州、米国のグローバル拠点で行っているものを2009年5月中に九州に集約。再編は、埼玉工場(埼玉県行田市)と子会社の九州ショーワ(熊本県宇城市)、北米生産子会社のアメリカン・ショーワ・インコーポレーテッド(米オハイオ州)の3工場で展開している焼結部品生産を九州ショーワに一本化する。(2009年5月12日付日刊自動車新聞より)

-主力製品の四輪用ショックアブソーバー(緩衝器)の生産体制を見直す。今夏をめどに埼玉工場(埼玉県行田市)に7本ある量産ラインを5本に絞る。これらに主要製品を集約し、2直で稼働させることによって生産効率を高める。また、量産を取りやめる2本のラインのうち、1本を少量生産品専用の多品種ラインに変更、残りは休止する。(2009年5月25日付日刊自動車新聞より)

-生産体制の最適化に向けた取り組みを加速。今後1年程度をかけて現在名古屋工場(愛知県春日井市)で生産する二輪車用リアクッションの生産を浅羽工場(静岡県袋井市)に移管して、二輪車用部品の生産を集約。さらに、ボート用部品の生産移管も行う。二輪車用部品の移管でスペースができた名古屋工場には、埼玉工場で生産する四輪車用ショックアブソーバーのうち名古屋以西にある四輪車メーカー向け製品の生産を行い、物流コストの削減につなげる。(2009年11月2日付日刊自動車新聞より)

-パワーステアリング(PS)と緩衝器(ショックアブソーバー)の生産体制を見直す。従来は主要部品のすべてを内製していたが、一部を順次、外部調達に切り替える。当面はPSの鋳造製ハウジング、緩衝器用造管の外注化に取り組む。造管については2010年度中に内製を取りやめ、外部調達に全面転換する方針。設備更新や生産技術の開発にかかる負荷を検討すると専業サプライヤーに委託した方がコスト、品質に優位と判断した。需要変動への対応の柔軟性を高めることもねらいとしており、順次、対象品目を広げて採算性の向上に結びつける。PS、緩衝器ともに操作感や乗り心地に影響のある精密部品についてはその生産や組み立ての内製を継続する。外部調達比率は一部を除き30-40%を目安とし、最大でも50%程度とする。(2010年1月13日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
自動車用部品 5,807 6,341 6,895
その他 103 142 220
5,910 6,484 7,116

自動車用部品事業
-仕様改革による原価低減等で既存商品群の商品競争力を向上。
-原材料の現地調達を技術的側面から支える材料要件適合性の見極めなどの研究開発を強化。

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2009年3月期 2009年3月期 2008年3月期
自動車用部品 6,058 29,062 20,791
その他 211 381 1,148
6,269 29,444 21,940
消去又は全社 (134) 20 35
連結 6,135 29,424 21,975

国内投資

-主に、御殿場新工場の建設をはじめ、生産設備の拡充、合理化および更新を実施。

設備の新設

-2010年3月期末現在における投資予定総額は、11,672百万円であり、主要な設備の新設等の計画は以下のとおり。
会社名
事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予
定総額
(百万円)
着手 完了予定 完成後の
能力増加
埼玉工場
(埼玉県行田市)
四輪車用部品生産設備 931 2009年
04月
2011年
01月
-
浅羽工場
(静岡県袋井市)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 932 2009年
04月
2011年
01月
-
名古屋工場
(愛知県春日井市)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 652 2009年
04月
2011年
01月
(注 1)
P.T. Showa Indonesia Mfg.
(インドネシア ジャカルタ)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 656 2009年
12月
2010年
12月
(注 1)
American Showa, Inc.
Sunbury Plant
(米国オハイオ州)
四輪車用部品生産設備 397 2009年
10月
2010年
12月
(注 1)
American Showa, Inc.
Blanchester Plant
(米国オハイオ州)
四輪車用部品生産設備 439 2009年
12月
2010年
12月
(注 1)
Showa Canada Inc.
(カナダ オンタリオ州)
四輪車用部品生産設備 1,356 2009年
12月
2010年
12月
-
広州昭和汽車零部件有限公司
(Guangzhou Showa Autoparts Co., Ltd.)
(中国 広州)
四輪車用部品生産設備 428 2009年
12月
2010年
12月
(注 1)
上海昭和汽車配件有限公司
(Shanghai Showa Auto Parts Co., Ltd.)
(中国上海)
四輪車用部品生産設備 659 2009年
08月
2010年
10月
(注 1)
(株)ショーワ精工
(神奈川県秦野市)
四輪車用部品生産設備 1,604 2010年
02月
2011年
03月
(注 2)
(注 1)主に能力拡充、合理化のための設備計画であるため、完成後の能力増加が若干見込まれる。
(注 2)主に新工場の取得に係る投資であり、完成後は能力増加が若干見込まれる。