(株) エフテック 2013年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2013年 3月期 |
2012年 3月期 |
増減率(%) | 要因 | |
売上高 | 144,089 | 130,609 | 10.3 | -震災後の減産およびタイ洪水の影響からの回復、北米新車販売の堅調、為替の円高修正影響により増収。 |
営業利益 | 4,479 | 4,712 | (4.9) | -国内主要得意先の軽自動車比率増加、中国での日本車販売低迷等により減益。 |
経常利益 | 4,574 | 4,342 | 5.3 | - |
当期純利益 | (3,131) | 1,657 | - | - |
日本 | ||||
売上高 | 32,905 | 41,941 | (21.5) | -震災後の生産調整から国内の自動車生産が回復したものの、主要得意先の販売が軽自動車へと大きく推移した。 -日中関係による日本車販売低迷の影響等。 |
営業利益 | (942) | 105 | - | |
北米 | ||||
売上高 | 82,270 | 61,730 | 33.3 | -堅調な新車販売による主要得意先への売上増加。 -為替の円高修正の影響により増収。 |
営業利益 | 4,406 | 3,084 | 42.9 | |
アジア | ||||
売上高 | 28,913 | 26,937 | 7.3 | -タイ洪水の影響による減産から回復したが、日中関係による日本車販売低迷の影響あり。 |
営業利益 | 993 | 1,665 | (40.4) |
GMグローバルモデル向け新規受注
-ゼネラル・モーターズ (GM) から、グローバル車向けのサスペンション部品を受注した。GMにはカナダで小型車向けの納入実績があるが、中国など複数の国で生産されるモデルで初めて受注を獲得した。新たに中国、韓国、メキシコで供給体制を整え、2014年から納入を始める。同社の連結売上高は85%がホンダ向けだが、中期的に20%以上を他メーカー向けにしていく方針。北米や新興国で販売が増加しているGM向けが増えることで、中期的に非ホンダ比率が高まりそうだ。受注したのは、GMが14年にカナダ、メキシコ、中国、韓国で生産を始める新機種向けのサスペンション部品で、リアサブフレームなど、フロントとリアのサスペンション部品を各地で納入する。カナダとメキシコでは、自社の生産拠点から製品を供給。中国と韓国では、現地部品メーカーと技術提携し、提携先企業の工場から供給する。メキシコでは、14年7月に新工場を稼働する計画で、ホンダのメキシコ新工場向けに加え、GM向けの製品も新工場で生産する。 (2012年5月10日付日刊自動車新聞より)鉄・アルミ接合製品の拡販
-本田技術研究所と共同開発した鉄・アルミ接合技術による軽量な足回り部品をホンダ以外の自動車メーカーにも拡販する。同技術は溶接が困難だったアルミと鉄をFSW (摩擦撹拌接合) という工法を使ってつなぎ合わせる技術で、北米の新型 「Accord」 用フロントサブフレームに採用されている。今後、ホンダの中型クラス以上の車種への適用拡大が見込まれているが、取引先の欧米自動車メーカーも関心を示している。車体軽量化に貢献する新技術として営業活動を強化し、足回り部品の受注拡大につなげる。 (2012年11月13日付日刊自動車新聞より)海外事業
<インドネシア>-2013年2月にインドネシアのカラワン県に生産子会社「PT. F. TECH INDONESIA」を設立した。資本金は約5億円 (約5.9百万米ドル) で、自動車用サスペンション部品の製造・販売を行う予定。同社は、ホンダ、日産自動車のインドネシア工場に製品を納めているが、生産台数が少ないため、これまでは主にタイ工場から製品を供給していたほか、一部の製品は日本やフィリピンの工場から送っていた。ホンダや日産が14年にインドネシアでの生産を大幅に拡大するため、生産の現地化を開始する。 (同社プレスリリースより)
<メキシコ>
-2012年6月にメキシコのグアナファト州に「F&P MFG. DE MEXICO S.A. DE C.V.」を設立した。出資比率はF&P America Mfg., Inc.が75% (9.6百万米ドル) でF&P Mfg., Inc.が25% (3.2百万米ドル)。新会社は自動車用サスペンション部品を生産し、現地の日系メーカーや欧米メーカーの工場に納入する。メキシコには金型や車体骨格部品メーカー向けのプレス部品を生産する子会社がケレタロ州にあるが、主力の足回り部品を同国で生産するのは初めて。新会社は資本金1,600万ドル (約12億8千万円) で設立し、土地、建物、設備に総額2,500万ドル (約25億円) を投資する。フル操業になる18年度に売上高7,900万ドル (約63億円) を見込んでいる。 (同社プレスリリースより)
グローバル調達
-グローバル調達を促進するため中国、タイ、北米といった海外での調達機能を強化する。同社は海外の各工場の調達窓口を通じ、日本の主導で部品や材料、素材の現地調達を進めてきた。同時に、グローバルで見てもコスト競争力のあるサプライヤーの部品や素材を世界各地の生産拠点で活用していく活動を日本が中心になって展開している。グローバルでの採用を前提とした調達を各地で一段と推進するため、2013年にも組織変更を実施し各地の調達機能を強化する。活動の主体を日本主導から現地主導の体制に切り替え、地域内だけでなく、世界各地の生産拠点で素材、部品を採用することを前提にした調達活動を各地で推進する。 (2012年8月23日付日刊自動車新聞より)>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 2,367 | 1,840 | 1,697 |
研究開発体制
芳賀テクニカルセンター (栃木県芳賀市)-グローバル研究開発技術センター統括部門としての位置づけ。
-東日本大地震により甚大な被害を受けたが、被害にあった建屋を新たな将来技術を生みだす新技術棟として蘇らせ、研究活動を開始。
主な技術供与契約 |
(2013年3月31日現在) |
相手先 | 国名 | 契約の内容 | 契約期間 |
成宇工業股分有限公司 [Cheng YU Industry Co., Ltd.] |
台湾 | 製造販売に関する技術援助契約 | 1994年12月21日- 1999年12月20日 以後一年の自動更新 |
Gestamp Tallent Ltd. | 英国 | 製造販売に関する技術援助契約 | 2011年7月18日- 2016年7月17日 或いは対象製品の継続期間 |
Progressive Tools & Components Pvt. Ltd. | インド | 製造販売に関する技術援助契約 | 1996年11月29日- 以降出資中継続契約 |
YPS Limited | トルコ | 製造販売に関する技術援助契約 | 2010年9月30日- 2015年9月29日 或いは対象製品の継続期間 |
Benteler Componentes Automotivos Ltda. | ブラジル | 製造販売に関する技術援助契約 | 2011年5月20日- 2016年5月19日 或いは対象製品の継続期間 |
SMC Co. Ltd. | 韓国 | 製造販売に関する技術援助契約 | 2006年4月4日- 2011年4月3日 以降一年の自動更新 |
Cosma do brasil | ブラジル | 製造販売に関する技術援助契約 | 2007年9月27日- 2012年9月26日 技術援助対象商品の生産が終了するまで契約継続 |
Formex Mexico, S.A. de C.V. | メキシコ | 製造販売に関する技術援助契約 | 2010年8月30日- 2015年8月29日 或いは対象製品の継続期間 |
技術導入契約 |
(2013年3月31日現在) |
契約会社名 | 国名 | 相手先 | 契約の内容 | 契約期間 |
エフテック、 F&P Mfg Inc.、 F&P America Mfg Inc. |
英国 | TI Corporate Services Limited (Variform, Inc.) |
パイプ成形に関する技術導入 | 1994年10月20日- 2023年10月20日 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 10,696 | 7,873 | 5,095 |
設備の新設 |
(2013年3月31日現在) |
会社名事業所名 (所在地) |
セグメント | 投資 予定金額 (百万円) |
着手 | 完了 | 完成後の増加能力 |
エフテック [久喜事業所] (埼玉県久喜市) |
自動車部品関連事業 | 2,224 | 2013年4月 | 2014年3月 | 新機種立上げに伴う設備増強 |
F&P Mfg., Inc. (カナダ オンタリオ州) |
自動車部品関連事業 | 3,841 | 2013年4月 | 2014年3月 | 新機種立上げに伴う設備増強 |
偉福科技工業 (中山) 有限公司 [F.tech Zhongshan Inc.] |
自動車部品関連事業 | 3,642 | 2013年1月 | 2013年12月 | 新機種立上げに伴う設備増強 |