Huayu Automotive Systems Co., Ltd.[華域汽車系統股份有限公司] 2023年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2023年12月期 | 2022年12月期 | 増減率 (%) | |
売上高 | 168,594.05 | 158,267.91 | 6.52 |
営業利益 | 8,817.64 | 9,107.91 | (3.19) |
経常利益 | 9,038.61 | 9,138.99 | (1.10) |
純利益 | 8,094.77 | 8,061.21 | 0.42 |
子会社の受注
社名 | 製品 | 詳細 |
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華域汽車電動系統有限公司 [Huayu Automotive Electric Drive Systems co., Ltd.] |
駆動モーター |
-上汽通用関連車種のコントローラモータプロジェクトのサプライヤーに選定された。また、ゼロランニング自動車モータプロジェクトにもモーターを供給する。 |
華域麦格納電動駆動系統有限公司 [Huayu Magna Electric Drive System Co., Ltd.] |
電動車駆動システム | -2023年、同社の販売台数は9.5万台(セット)。 |
華域三電汽車空調有限公司 [Sanden Huayu Automotive Air-Conditioning Co., Ltd.] |
電動エアコンコンプレッサー | -2023年、上汽乗用車、智己汽車(IM Motors)、上汽VW、上汽GM、長安汽車、吉利汽車、長城汽車、ファーウェイ、Xiaomi、NIO、Seres、上汽大通(SAIC Maxus)、Volvo、江鈴汽車など向けにHEV/NEVのヒートポンプシステムと電動エアコンコンプレッサーを供給。 2023年には合計166万台(セット)の電動コンプレッサーを供給。 |
上海馬勒熱系統有限公司 [Shanghai Mahle Thermal Systems Co., Ltd.] |
空調・熱管理システム | -2023年、上汽乗用車、上汽VW、上汽GM、BMW Brilliance、Volvo、一汽VW、小鵬汽車 (Xpeng)、BYDなどにエアコンASSY、冷却モジュール、バッテリークーラー、低温ラジエーター、コンデンサー及び冷却プレート等の製品を合計40.68万台(セット)供給。 |
博世華域転向系統有限公司 [Bosch HUAYU Steering System Co., Ltd.] |
電動ステアリングシステム製品 | -2023年、電動ステアリングシステム製品を累計710万セット供給。うち約144万セットは新エネルギー車向け。 |
延鋒偉世通汽車電子有限公司 [Yanfeng Visteon Automotive Electronics Co., Ltd.] |
バッテリーマネジメントシステム | -2023年、新エネルギー車向けに合計37万台(セット)を供給(輸出含む)。 |
上海賽科利汽車模具技術応用有限公司 [Shanghai Superior Die Technology Co., Ltd.]、 華域汽車車身零件(上海)有限公司 [Huayu Automotive Body Components Technology(Shanghai)Co., Ltd.] |
バッテリートレイ、 モーターハウジング |
-2023年、合計約87万ユニット(セット)のバッテリートレイを新エネルギー車向けに供給。 |
華域皮爾博格華域泵技術有限公司 [Huayu Pierburg Pump Technology Co., Ltd.] |
電子ポンプ | -2023年、電動ポンプの総販売台数は401万台となった。うち約41万台が新エネルギー車向け。 |
上海法雷奥汽車電器系統有限公司 [Shanghai Valeo Automotive Electrical Systems Co., Ltd.] |
iBSG | -2023年、48V一体型スタータージェネレーター(iBSG)を合計約47万台(セット)供給。 |
華域皮爾博格有色零部件(上海)有限公司(KPSNC) | バッテリートレイ | -2023年、バッテリートレイを合計1.4セット、モーターハウジングを24.4万セット提供。 |
子会社の動向
社名 | 詳細 |
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延鋒国際座椅系統有限公司 [Yanfeng International Seating Systems Co., Ltd.] (延鋒シート) |
Mexico-Nowの報道によると、同社傘下の延鋒シートは、メキシコのヌエボ・レオン州シエネガ・デ・フローレス(Cienaga de Flores)に新たに第2工場を開設した。プロジェクトの総投資額は2,300万ドルで、800名の新規雇用が創出されるという。この工場では、年間最大80万セットの自動車用シートを生産する計画。延鋒シートは、メキシコ国内の他の地域では、コアウイラ州、ケレタロ州、サン・ルイス・ポトシ州にも工場を保有しているという。(2023年1月24日付Mexio-Now報道より) |
延鋒汽車飾件系統有限公司 [Yanfeng Automotive Trim Systems Co., Ltd.] (延鋒) |
同社傘下の内装サプライヤーである延鋒国際汽車技術有限公司(Yangfeng Internetional Automotive Technology Co.,Ltd.,)は、電動吹出口の最新技術である「婉風」を発表した。この技術は波状に起伏する風感を実現すると共に、乗員に空調を供給する。独自の羽根構造設計やモーターの組み合わせにより異なる開口のデザインに対応可能であり、モーターの数を減らし、自然風と複数の羽根による吹き出しモードが自由に切り換え可能。自然風モード以外に、「婉風」吹出口はさらに集中吹き出し、平行吹き出しに加えて、人に風が直接当たらないような吹き出しといった機能などを備え、自由に組み合わせることができる。(2024年3月28日延鋒のWechat公式アカウントより) |
同社傘下の延鋒(Yanfeng)は、新世代ecoSkinワイヤレス充電モジュールを開発したと発表した。この製品は、射出成形を採用することで、最大37.5%軽量化され、アンビエントライトやリトラクタブル式吹き出し口を備え、肌にやさしく、防水、耐汚性、汚れを落としやすいという特徴を備える。ecoSkinは延鋒が開発した刷新的な内装表面技術であり、低炭素で環境に優しいという特徴を備え、車内の異臭を最大限に改善し、グリーンで環境にやさしいモビリティライフスペースを創造する。(2024年3月5日付延鋒のWechat公式アカウントより) |
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同社傘下の延鋒(Yanfeng)は、米ラスベガスで開催される「CES 2024」に初めて参加したと発表した。延鋒は、EVI(Electric Vehicle Interior)コンセプト、シートセンシングによる姿勢ID技術を搭載するHover Seat、モジュール式ステアリングホイールClickRim、CYMATICXサウンドフローキャビンなどを出展した。EVIコンセプトは従来の計器パネルをなくし、主要機能やインテリア機能をスマートコックピットシートに統合し、車内のインテリアをシンプルにしたもの。シートセンシングによる姿勢ID技術を搭載するHover Seatは、乗員の姿勢に基づきアダプティブに調節することができ、疲労検出や自動マッサージなどの機能を実現する。モジュール式ステアリングホイールClickRimは、ステアリングホイール取付の効率を高め、各ステアリングホイールは生産時間を従来の約3分の2削減すると同時にCO2排出量を1kg減らす。サウンドフローキャビンCYMATICXは、全方位、リアルな三次元音響効果を実現する。(2024年1月9日付延鋒のWechat公式アカウントより) |
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延鋒国際汽車技術有限公司 華域三電汽車空調有限公司 華域視覚科技(上海)有限公司 |
-華域視覚および延鋒国際汽車技術有限公司(延鋒汽車)は、エクステリアライトに関する戦略的提携に合意したと発表した。同社は今後も事業拡大、運営効率や競争力向上を図るという。(2023年2月16日付華域視覚のWechat公式アカウントより) |
-中国の複数メディアは、華域の子会社2社が新エネルギー車(NEV)用部品工場を常熟経済開発区に設置したと報じた。総投資額は31億元。華域三電は、NEV用熱管理システムの中核部品の生産拠点を建設し、2023年内に稼働開始させる予定。一方の華域視覚は、自動車用スマートビジョンシステム及び車載エレクトロニクスの研究開発と生産を行う拠点を建設する。(2023年2月3日付複数メディアの報道より) | |
華域汽車系統 (上海) 有限公司 [Huayu Automotive System (Shanghai) Co., Ltd.] |
-華域は、完全子会社の華域汽車系統(上海)有限公司(華域上海)がファンド(河南尚頎匯融尚成一号産業基金合伙企業(有限合伙))の設立に参加すると発表した。このファンドが目標とする規模は40億元。初回は33.73億元でファイナルクローズとする。うち、華域上海は出資総額の5.04%となる1.7億元を出資する。このファンドの投資対象は、主に自動車エレクトロニクス、半導体、新エネルギー及び産業チェーンの関連領域としている。特に自動運転、スマートコックピット、低炭素モビリティ及び産業チェーン向けの半導体、情報セキュリティなどの領域を重点分野とする。華域上海のほか、このファンド設立に参加する出資者は全部で13社。上汽集団傘下では上海汽車集団金控管理有限公司、東華汽車実業有限公司、中聯汽車電子有限公司がこれに参加する。(2023年3月10日付華域汽車のリリースより) |
KS HUAYU AluTech | Rheinmetallは、大手高級車メーカーから数億ユーロ規模のEV構造部品を新規受注したことを発表した。2026年から10年間にわたって、高性能EVモデルの軽量構造部品としてRheinmetallが生産するラテラルガーダーが使用される。契約は部品数十万個分となっている。ラテラルガーダーは、複雑な鋳造ソリューションをベースとし、衝突エネルギーを減衰する設計となっており、シャシーをサポートするもの。今回のプロジェクトは、Rheinmetallと同社が折半出資する合弁会社KS HUAYU AluTechによってドイツNeckarsulmで生産される。(2023年8月17日付プレスリリースより) |
Rheinmetallは、同社の材料・貿易(Materials and Trade)部門が中国新興自動車メーカー小米汽車(Xiaomi)からサスペンションストラットマウントをサポートするトライアンギュラービームと関連ASSYを初受注したことを発表した。受注額は数千万ユーロ規模で、Rheinmetallはトライアンギュラービームと4つのASSYプレートで構成される製品60万セットを供給する。Rheinmetallの鋳物事業部門が高圧ダイカストで製造し、特殊な熱処理を施す。鋳物事業部門はRheinmetallと上海汽車グループの部品部門である同社が折半出資する合弁会社。今回の製品は2024年から生産開始予定。(2023年4月17日付プレスリリースより) |
戦略的提携
社名 | 詳細 |
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Brose |
・同社は、Broseと上海博澤汽車部件有限公司(上海博澤)の合弁契約を更新したと発表した。 上海博澤は1999年に設立され、工場は嘉定区安亭鎮の上海汽車城部品工業園に位置し、Broseグループが60%、華域汽車が40%出資している。 ・現在は上汽VW、上汽GM、上汽乗用車、智己汽車(IM Motors)などのメーカーに製品を供給している。現時点で、製品の生産数は累計約8,750万個、売上高は累計268.8億元。 (2023年12月12日付華域汽車のWechat公式アカウントより) |
黒芝麻智能科技有限公司 | 黒芝麻智能科技有限公司[Black Sesame Technologies Co., Ltd.](黒芝麻智能)は、同社電子分公司(華域電子)と戦略的提携契約を締結したと発表した。両社は黒芝麻智能の自動運転チップ「華山二号A1000」シリーズをベースに共同で走行駐車一体型の自動運転ドメイン制御プラットフォームを開発する。また、両社は設計、研究開発、受注などに加えて、車載エレクトロニクス分野まで提携範囲を拡大するという。(2023年11月23日付黒芝麻智能のWechat公式アカウントより) |
知行汽車 | 同社は、傘下の上海第一分公司(華域汽車電子分公司)が知行汽車科技(蘇州)股份有限公司(知行科技)が戦略的提携枠組みを締結したと発表した。両社はミリ波レーダー、スマートカメラ、ドメインコントローラーなどにおける研究開発力と優位性のあるリソースを活用し、自動運転分野における新技術の共同開発や産業化を推進する。(2023年9月22日付華域汽車のWechat公式アカウントより) |
MINIEYE | 佑駕創新(MINIEYE)は、同社傘下の延鋒汽車装飾系統有限公司[Yanfeng Automotive Trim Systems Co., Ltd.](延鋒)と戦略的提携協議を締結したと発表した。両社は「スマートコックピット、コックピット・キャビン一体型、スマートインタラクション」などで提携を行う。長期的に安定した戦略的提携パートナー関係を構築することによって、両社はスマートコックピット技術におけるイノベーションを強化し、人工知能(AI)搭載車両や、次世代スマートコックピットの開発を進める。(2023年8月30日付MINIEYEのWechat公式アカウントより) |
研究開発費 |
(単位:百万元) |
2023年12月期 | 2022年12月期 | 2021年12月期 | |
研究開発費 | 7,121.59 | 7,161.46 | 6,351.56 |
売上高に占める割合 (%) | 4.22 | 4.52 | 4.54 |
-研究開発人員は11,420名で、全社の20.13%を占める。
特許
-2023年末現在、同社グループは405件の発明特許を含む1,431件の特許を申請し、425件の発明特許を含む1,325件の特許を取得。同社及び所属企業が保有する特許権は約10,639件。
ファンド設立
-同社は、完全子会社の華域汽車系統(上海)有限公司(華域上海)がファンド(河南尚頎匯融尚成一号産業基金合伙企業(有限合伙))の設立に参加すると発表した。このファンドが目標とする規模は40億元。初回は33.73億元でファイナルクローズとする。うち、華域上海は出資総額の5.04%となる1.7億元を出資する。このファンドの投資対象は、主に自動車エレクトロニクス、半導体、新エネルギー及び産業チェーンの関連領域としている。特に自動運転、スマートコックピット、低炭素モビリティ及び産業チェーン向けの半導体、情報セキュリティなどの領域を重点分野とする。華域上海のほか、このファンド設立に参加する出資者は全部で13社。上汽集団傘下では上海汽車集団金控管理有限公司、東華汽車実業有限公司、中聯汽車電子有限公司がこれに参加する。(2023年3月10日付華域汽車のリリースより)