LMC Automotive 2020年1月自動車市場月報(グローバル)

2020年1月販売は10.4%減の648.4万台、季節調整済み年率換算販売は8,780万台/年

2020/02/20

グローバル販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

世界全体

  • 2020年1月の世界全体のライトビークル販売台数は前年同月比10.4%減となった。季節調整済み年率換算販売は8,780万台/年と不調で、2019年通年の販売実績を下回った。
  • 地域別に見ると、東欧の1月販売は前年同月比で増加したが、その他の地域は総じて弱含んだ。販売が不調だった要因としては、欧州で新排ガス基準が導入されたことや韓国で乗用車向け減税打ち切られたことが挙げられる。コロナウイルス(COVID-19)が中国の自動車市場に影響を及ぼしたこともまた明白で、これは向こう数ヵ月間の重要論点になるとみられる。



解説

北米

  • 一部のOEMが米国の月次販売データの開示を取りやめたことを受け、LMC Automotiveでは米国の1月販売が前年同月比0.4%減であったと推計する。1月の季節調整済み年率換算販売は、1912月時点の1,690万台/年とほぼ同じ水準であった。1月の台あたり平均販売奨励金は4,000ドルの水準を超え、これまでで最も高い4,123ドルに達した。これにより、個人向け販売は前年同月比1.9%増の87.5万台となった。フリート販売は前年同月比7.2%減となり、販売全体に占める比率は前年同月比で2ポイント低い22%となった。
  • カナダの1月販売(速報値)は前年同月比1.4%増の11万台となった。1月の季節調整済み年率換算販売は198万台/年で、12月時点の172万台/年から増加した。メキシコの1月販売は前年同月比6.2%減の10.4万台であったが、1月の季節調整済み年率換算販売は128万台/年となり、12月時点の121万台/年から増加した。

欧州

  • 西欧の1月販売は前年同月比7.4%減となった。今年1月より欧州新排ガス規制が発効したが、OEM各社はこの厳格化された新基準への算定対象から除外する目的で、一部車両の販売(登録)の201912月への前倒しを進めた。結果として、今年1月の販売は反動減に見舞われた。1月の季節調整済み年率換算販売は1,536万台/年となり、2019年の通年実績(1,628万台)を下回った。
  • ロシアの1月販売は前年同月比1.8%増となり、予想を上回る結果となった。20201月の車両リサイクル費用の引き上げを前に、201912月の販売が駆け込み需要から増加し、その反動で今年1月の販売は大幅に減少する懸念があった。ただ、このリサイクル費用引き上げの影響はそれほど大きなものでなく、1月の販売に強い影響を及ぼすことはなかったと見られる。トルコの1月販売は前年の水準が極めて低かったこともあり、前年同月比で大幅に増加した。

中国

  • 予期された通り、コロナウイルスの流行はライトビークル市場にも大きな打撃を与えている。速報値によれば、1月販売は前年同月比20.7%減となった。ディーラー営業日数を勘案した1月の季節調整済み年率換算販売は2,455万台/年となり、12月時点から7%以上低下した。一方でこれは20191月の年率換算販売(2,380万台/年)よりも高い水準となるが、これは旧正月の休暇の時期の違いによるものである。
  • 2月の販売についても、ウイルス感染が拡大を続け、OEMやディーラーの多くが延長された旧正月の休暇が明けても未だ稼働を再開できていない中で、更なる落ち込みが不可避の状況となっている。米中貿易交渉では第1段階の合意文書が署名され、通商問題の先行きにやや光明が見えた感もあるが、感染拡大による経済活動の大規模な混乱は長期に渡って自動車市場に影響を及ぼす可能性がある。

その他アジア

  • 日本は10月の消費税増税により2019Q4販売が急減したが、20201月は比較的堅調に推移した。しかしながら、近年成長し重要度を増しつつある観光業や消費者の購買心理がコロナウイルスの流行による打撃を受けていることをふまえると、1月の季節調整済み年率換算販売516万台/年は持続可能な水準ではないとみられる。
  • 韓国の1月販売は、乗用車向け減税が201912月末をもって打ち切られたこともあり、低調な立ち上がりとなった。1月の年率換算販売は12月比で14%減の165万台/年であった。車両生産を含む経済活動は中国のコロナウイルスの影響で既に混乱しており、向こう数ヵ月間の販売は弱含むと見られる。

南米

  • ブラジルでは1月よりメルコスール加盟国共通で使われるナンバープレートの装着が義務付けられたが、1月は約9,000台の登録が間に合わなかったと推定される。こうした背景もあり、1月販売は前年同月比3.8%減の18.4万台となった。また1月の季節調整済み年率換算販売は、12月時点の270万台/年から低下し、250万台/年を割り込んだ。減少は3ヵ月連続で、250万台/年は201812月以降で最低となった。
  • アルゼンチンの1月販売は前年同月比26%減の4.3万台であった。1月の季節調整済み年率換算販売は33.3万台/年となり、20053月以来で最も低くなった。ライトビークル市場の低迷は低調な経済全般を反映したものでもあり、事態が改善に転じる兆しは今のところ現れていない。

グローバルライトビークル販売

販売(台) 季節調整済み年率換算販売(台/年)
2020年
 1月
2019年
 1月
増減 2020年
累計
2019年
累計
増減 2020年
  1月(*1)
2020年
累計(*2)
2019年
通期(*3)
増減(*4)
WORLD
6,483,990
7,233,085
-10.4%
6,483,990
7,233,085
-10.4%
87,803,968
87,803,968
90,289,160
-2.8%
USA
1,126,267
1,131,063
-0.4%
1,126,267
1,131,063
-0.4%
16,880,932
16,880,932
16,990,969
-0.6%
CANADA
109,616
108,077
1.4%
109,616
108,077
1.4%
1,984,581
1,984,581
1,925,707
3.1%
WESTERN EUROPE
1,164,582
1,258,210
-7.4%
1,164,582
1,258,210
-7.4%
15,357,722
15,357,722
16,279,809
-5.7%
EASTERN EUROPE
269,931
255,227
5.8%
269,931
255,227
5.8%
4,621,196
4,621,196
4,123,922
12.1%
JAPAN
355,477
403,722
-12.0%
355,477
403,722
-12.0%
5,158,059
5,158,059
5,128,473
0.6%
KOREA
114,282
133,664
-14.5%
114,282
133,664
-14.5%
1,654,990
1,654,990
1,750,320
-5.4%
CHINA
1,876,530
2,367,074
-20.7%
1,876,530
2,367,074
-20.7%
24,549,431
24,549,431
25,476,371
-3.6%
BRAZIL / ARGENTINA
227,030
249,432
-9.0%
227,030
249,432
-9.0%
2,805,371
2,805,371
3,105,830
-9.7%
OTHER
1,240,276
1,326,617
-6.5%
1,240,276
1,326,617
-6.5%
14,791,686
14,791,686
15,507,759
-4.6%
注記: (*1) 当該月の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*2) 当年累計期間の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*3) 2019年通期(1~12月)の販売実績。
(*4) 2020年累計の季節調整済み年率換算販売の対前年実績比増減率。
販売報告の遅い国々や推測したものは“Other(その他)”に含まれる。
東欧はトルコを含む。
中国のデータは、ライトビークルの輸入推計を含む。

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