CATARC提携レポート 中国新エネルギー車動向 2016年4月

2016年1Q生産は約5万台 3月はEV乗用車が半数を占める

2016/05/02

中国国内生産 (概要)

このレポートは北京CATARC科学技術センター*のレポートをマークラインズが編集・翻訳したものです。

 2016年3月の新エネルギー車(EV、PHV、FCV。鉛酸電池搭載車は含まない)生産台数は前年同月比54%増、前月比168%増の22,129台に回復した。2016年第1四半期は前年同期比で1.72倍となる4.67万台であった。2016年3月ではEV乗用車が新エネルギー車生産の半数近くを占めた。EV特殊車両とPHV乗用車は前年同期比、前月比ともに増加したが、PHVバスは前年同期比、前月比ともに減少した。2016年3月の生産を車種別に見ると、乗用車が76%、バスが16%、特殊車両が8%を占めた。

図1 新エネルギー車の生産台数 (2015年10月~2016年3月)



中国国内生産

表1 新エネルギー車の車種別生産台数 (2016年3月)

 
PHV
EV
合計
乗用車
5,534
11,202
16,736
バス
432
3,155
3,587
特殊車両
0
1,806
1,806
合計
5,966
16,163
22,129


図2 新エネルギー車の車種別生産比率 (2016年3月)

PHV

 2016年3月のPHV生産台数は前月の5倍となる5,966台で、うちPHV乗用車は5,534台となり、前年同月および前月と比べともに増加した。PHV乗用車を生産するメーカーはBYD (深圳と西安)、上海汽車、広州汽車、浙江豪情、北京Benz、華晨BMW、第一汽車の8社である。BYDの唐はPHV乗用車生産の48.1%を占め、前月に続き首位を維持したが、秦は1,000台に達しなかった。上汽栄威550PHEVは1,000台超を生産した。2016年3月は第一汽車の紅旗H7 PHVが生産を開始した。

 2016年3月のPHVバス生産台数は432台となり、前月を下回った。前月同様、全長10m以上の中・大型バスが主となっている。PHVバスを生産するメーカーは10社。動力システムはパラレル方式が中心で、燃料別では天然ガスPHVバスの比率が66%を占めた。

EV

 2016年3月のEV生産台数は16,163台となった。うちEV乗用車は11,202台で、3月の新エネルギー車生産の50%以上を占めた。BYDの新型e6の生産が月次で2,000台を超え、北京汽車を抜き首位となった。BYDの秦EVとE5はともに500台を超えた。EV乗用車を生産するメーカーは23社で、上位5社は深圳BYD、北京汽車、江淮汽車、西安BYD、奇瑞である。EV乗用車の航続距離は拡大しており、航続距離が150kmを超えるEV乗用車は3月で97%に達した。

 2016年3月のEVバス生産は前年同月比、前月比ともに大幅増となる3,155台であった。EVバスメーカーは前月からやや増加し28社となり、中通客車、南京金龍、江蘇九龍、安凱汽車、北汽福田が上位を占めた。3月に生産されたEVバスのうち、全長6~8mの中型バスの比率は1月の78%から38.2%に半減したが、最も高い比率となっている。

 2016年3月のEV特殊車両生産は前年同月比、前月比とも最高の増加幅を記録し、1,806台となった。3月にEV特殊車両を生産したメーカーは27社と、前月から大幅に増加した。上位5社は国宏汽車(Guohong Automobile)、東風商用車、山東唐駿欧鈴(Shandong Tangjun Ouling Automobile)、南京金龍、中国重型汽車で、この5社の生産がEV特殊車両の93.1%を占めた。EV特殊車両の主な用途は貨物輸送やごみ収集で、94%が貨物輸送に使われている。



国内動向

北京新能源のEV乗用車生産拡大に対し、発展改革委員会が合意

 2016年4月6日、国家発展改革員会は北京新能源汽車股份有限公司のEV乗用車生産拡大プロジェクトの実施に合意した。このプロジェクトの総投資額は11億4,950万元で、うち既存資産が1億6,672万元、新規の投資が9億8,278万元。生産能力を年間5万台増やし、年間7万台規模とする計画である。

FAW、紅旗電気自動車を生産

 2016年4月8日、第一汽車集団は数年以内に紅旗ブランドのPHVとEVを生産すると発表した。同社の発表によると、2016年末に紅旗H7 (中型セダン)のPHV生産を開始する。EVセダンの開発には新たなプラットフォームを採用し、2018年から生産する。さらにH7 PHVよりも低価格なHVを生産する計画もある。

PSA、6年間で電気自動車11モデルを投入 中国での生産も計画

 PSAプジョーシトロエンは2016年4月5日、新経営戦略「Push to Pass」を発表した。新戦略には新エネルギー車の新モデル投入も含まれている。PSAは2016年から2020年までの6年間で、PHV 7モデルとEV 4モデルを投入する計画。新エネルギー車は中国市場でも展開される。

PSAが計画する新エネルギー車11モデル

ブランド
モデル
クラス
投入時期
プジョー
3008 PHV
コンパクトSUV
2017年
508 PHV
中型車
2018年
608 PHV
中・大型車
2021年以前
308 PHV
コンパクトカー
308 EV
シトロエン
EVセダン
2019年
C5 PHV
中型車
2018年
C5 EV
2021年以前
C5-XR PHV
中型SUV
2017年
DS
DS 5 EV
中型車
2021年以前
DS 8 PHV
中・大型車
2019年
出典:
Energy-saving and new energy vehicle network www.chinaev.org
CATARC Beijing Operations

*1 CATARC (China Automotive Technology & Research Center; 中国自動車技術研究センター)は国務院国有資産監督管理委員会に所属する国営企業で、自動車業界標準及び技術法規の策定、製品認証テスト、 品質保証システム認証、業界企画及び政策研究、情報コンサルティングなどを行う。
CATARCが提供する新エネルギー自動車産業向けの情報サービス「省エネ・新エネルギー車ネットワーク (Energy-saving and new energy vehicle network)」は中国の省エネ・新エネルギー車関連の情報をタイムリーに提供する情報サービスで、マーケティングおよび技術コンサルティングや調査・研究、予測等も行います。