世界の二輪車生産と販売:インド、中国、ASEANの概況
インドの二輪車販売1,900万台超、各国で電動モデル投入が続く
要約
本レポートは世界の二輪車(オートバイ、スクーターなど)の生産・販売台数の集計とともに、二輪車の主要生産国であるインド、中国およびインドネシア・タイ・ベトナム等ASEANの概況を報告する。
2024年の世界主要国の二輪車生産台数は合計6,000万台超の水準と見られる(各国統計より推計)。2024年の二輪車の世界需要は前年比10.0%増の5,432万台(ヤマハ資料)。アジア(日本を除く)は9.0%増の3,904万台で、全需の71.9%を占める。
インドの二輪車生産台数は前年比11.3%増の2,388万台、販売台数は9.1%増の1,961万台となり、3年連続で増加している。電動二輪車の販売は121.1万台となり、前年比で17.3%増加した。スズキ、ホンダはインドに二輪車生産ラインや工場を新設している。ホンダはインドで電動化が加速していることから、ベンガルールに研究開発拠点を開設した。
中国の二輪車生産台数は1,742万台、販売台数は1,737万台(輸出を含む)。電動二輪車の販売台数は225.5万台で、近年は減少傾向にある。電動二輪車メーカー最大手の雅迪科技(Yadea)は東南アジアを中心に海外事業を拡大している。
インドやASEAN各国では大気汚染対策として電動二輪車の普及を促進している。日本では2025年11月から二輪車の排ガス規制が厳格化され、50cc以下の原付バイクは10月末で生産終了し、新基準原付(排気量125cc以下・最高出力4.0kW以下)が導入される。50cc超のバイクはEURO5相当の排出ガス基準が適用され、OBDⅡ(車載式故障診断装置)装着が義務化される。日本メーカー(ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ)は各国・地域の電動化や環境規制に対応する新モデルの開発・投入を進めている。
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| 主要国の二輪車生産台数 | 主要国の二輪車販売台数 |
(出所:各国自動車工業会、二輪車協会などの統計データよりMarkLines作成)
参照データ:MarkLines 各国のモデル別自動車販売台数
二輪車(インド、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、台湾、シンガポール、フィリピン)
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