インド南部カルナタカ州:トヨタ、Volvoが新規投資
クリーンモビリティ政策2025-2030およびInvest Karnataka 2025
要約
カルナタカ州はインドで最も工業が盛んな州の1つで、技術や研究開発に加えて、IT、航空宇宙、バイオテクノロジー、自動車製造などの産業分野におけるリーダーである。また、自動車産業や電動モビリティ産業の成長拠点でもある。カルナタカ州はクリーンモビリティ政策2025-2030(Clean Mobility Policy 2025-2030)により、アジアにおけるクリーンモビリティの主要拠点になることを目指している。
州への投資を誘致し、産業の成長を促すために、カルナタカ州政府はInvest Karnataka 2025 – Global Investors Meetと題した投資家サミットを開催した。これにより、自動車、EV、航空宇宙などの製造業や先端技術分野に焦点を当てた、10兆2,700億ルピーを超える投資コミットメントを確保している。本イベントには日本の自動車メーカーも多数参加した。
本稿では、カルナタカ州の経済、および技術、自動車産業、電動モビリティ分野の成長について解説する。また、クリーンモビリティ政策2025-2030およびInvest Karnataka 2025サミットで締結された主な投資についても焦点を当てる。
カルナタカ州の概要
カルナタカ州はインド南西部に位置し、州都はベンガルールである。州内にある工学系大学、産業訓練機関(ITI)、技術系専門学校の数は国内で最も多い。ソフトウェアの輸出も国内で最も多く、電子機器やコンピューターソフトウェアを輸出している。州内には多くのユニコーン企業がある。
また、研究開発センターの数も国内で最も多く、技術革新のグローバルリーダーとしての役割を担っている。チップ設計、データ解析、航空宇宙、モバイル機器などの分野に特化しており、州内には世界中に研究開発センターを抱える400社以上の多国籍企業がある。