Weichai Power Co., Ltd.[濰柴動力股份有限公司] 2019年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
  2019年12月期 2018年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 174,360.89 159,255.83 9.48%

-大型エンジン、大型商用車用シャシ、トランスミッションが好調で、業界上位を占めっている。

営業利益 14,155.89 13,603.73 4.06%
経常利益 14,351.65 13,858.28 3.56%
純利益 91,049.55 86,575.27 5.17%

-2019年度、中国排気ガス基準「国六」に準じた約20モデルを開発し、申告した。
-商用車自動運転レベル2の車道保持補助システムを実験し、量産開始。


買収

-2019年12月16日、濰柴動力股份有限公司[Weichai Power Co., Ltd.](濰柴動力)は、独ARADEXの戦略的買収を完了したと発表した。独ARADEXは1989年設立。モーター、ECU、電源の開発に注力している。将来、双方は新エネルギー商用車の動力システムの開発及びインテグレーションで協力する。(2019年12月16日付けリリースより)

-濰柴動力は天津清智科技有限公司(以下、清智科技)の創業株主と20191118日、「株式譲受契約」を締結し、20191128日、現金660万人民元で清智科技の株式55%を取得した。清智科技はコネクテッドカー領域で事業展開する企業。商用車運転支援システム(ADAS)、特定シーンにおけるレベル4自動運転コア技術ソリューション、コネクテッドカーなどの技術サービスを提供している。(濰柴動力アニュアルレポート及び清智科技公式サイトより)

戦略的提携

-2020年1月15日、濰柴動力股份有限公司[Weichai Power Co., Ltd.] (濰柴動力) は、独ARADEXと山東省済南で戦略提携合意書を結んだと発表した。独ARADEXは1989年設立。モーター、ECU、電源の開発に注力している。両社は新エネルギー動力システムの開発で協力する。(2020年1月15日付プレスリリースより)

-2019年6月12日、濰柴動力股份有限公司[Weichai Power Co., Ltd.]は東風華神汽車有限公司と戦略提携交流会を開催した。両社は国5、国6排ガス基準適合製品における提携を強化するとしている。(2019年6月17日付けリリースより)

-陝西漢徳車橋有限公司[Shaanxi Hande Axle Co., Ltd.]は、2019年6月14日、浙江吉利新能源商用車集団と提携合意書に調印したと発表した。両社は新エネルギー商用車の更なる発展を進めるため協力する。(2019年6月17日付けリリースより)

-2019年7月25日、濰柴と江淮汽車は、戦略提携合意書に署名した。両社は省エネ技術、新エネルギー分野、特にソフトウエア開発など革新技術の研究で提携する。(2019年7月25日付け江淮公式メディアアカウントより)


2020年12月期の見込み

-2020年度の売上は前年比9%増の1,885億元を見込む。(2019年会社アニュアルレポートより)

技術開発
-新エネルギーの面では、新エネルギーパワートレイン及び部品の技術開発と研究を展開し、比較的広い範囲をカバーする燃料電池動力システム製品を系列化し、燃料電池バス及び水素ステーションの利用領域を拡大した;系列化した2シフトパワートレイン、モーターコントローラーなどの新製品を投入し、AMTATなどの自主開発や第2世代新エネルギー純電気システム製品の開発を加速化した;同時に新エネルギー車インターネットシステムの研究を深め、LKA開発応用を進め、商用車先進運転支援システムの生産、販売に乗り出した。濰柴新エネルギー製品の市場競争力は大きく伸び、販売拡大が続いている。

研究開発費

(単位:百万元)
  2019年12月期 2018年12月期 2017年12月期 2016年12月期
研究開発費用 7,347.01 6,493.62 5,646.57 3,559.67
研究開発費用の売上高に占める割合(%) 4.21 4.08 3.73 3.81

 

研究開発体制

-2019年現在、研究開発人員は7,504名,全体的の9.36%を占めている。
 

研究開発拠点

-中国とオーストリア、日本に研究開発センターを保有。

主な投資プロジェクト

(单位:百万元)
プロジェクト 予算 2019年度投資額 進捗状況(%)
工場建設プロジェクトC 780.00 274.50 41
工場建設プロジェクトB-第三期 723.87 204.94 80
実験施設建設プロジェクトA 1,033.00 216.46 26
工場建設プロジェクトD 378.87 236,50 62
トランスミッションプロジェクトー中/軽型トラック 270.00 113.50 78
トランスミッションプロジェクトー基本建築 182.90 63.64 92
工場建設プロジェクトA- 342.67 94.41 41

 

投資

-2019年5月14日、濰柴集団[Weichai Group]とKAMAZは合弁プロジェクト始動式を北京で開催した。両社は2018年9月11日、ロシア・ウラジオストクで戦略提携覚書に調印し、合弁会社卡瑪斯濰柴有限公司[KAMAZ Weichai Co., Ltd.]を設立し、産業用ディーゼルエンジンとガスエンジンを生産、販売することで合意していた。両社は更にトランスミッション、アクスルなどの分野でも協力する計画であるとしている。(2019年5月15日付け複数メディア報道より)

工場動向

-濰柴動力股份有限公司[Weichai Power Co., Ltd.] (濰柴動力) は、山東省濰坊市に位置する水素燃料電池動力システム工場の操業を開始したと発表した。この工場は濰柴動力が2018年に燃料電池産業パークプロジェクトとして建設に着手したもの。また、燃料電池の要となる材料、電池セル、電池スタック、エンジン、パワートレインおよび完成車用のテストベンチを揃え、燃料電池システムのみならず完成車の測定評価能力を有する。年産能力は水素燃料電池動力システムおよび電池スタック20,000セットと、現在世界最大規模の水素燃料電池動力システム生産拠点である。今回ラインオフした水素燃料電池動力システムは間もなく国内バスメーカーに納入され、完成車組立後は濰坊公共バス市場に投入され、大規模なデモンストレーション運行が行われる予定である。(2020年3月31日付けリリースより)

-ベラルーシ時間の10月14日午後、濰柴とミンスク・オートモービル・プラント(MAZ)の合弁会社馬茲濰柴公司[MAZ Weichai Co., Ltd.](濰柴MAZ)は中国-ベラルーシ工業パーク「グレートストーン(Great Stone)」で量産開始を祝う式典を行い、1,000台目のエンジンをラインオフした。濰柴MAZはユーロⅣ、ユーロⅤ排ガス基準適合エンジンを生産する。年産能力は2万台。同社は2017年9月13日に新工場着工式を行い、2018年11月18日に全面的に試生産段階に入った。(2019年10月15日付けリリースより)