Hunan Corun New Energy Co., Ltd. [湖南科力遠新能源股份有限公司] 2016年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
2016年12月期 2015年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 1,700.16 1,124.79 51.15 -産業チェーンの整備
-受注の安定
-研究開発・技術の優位性
-優秀な人材を保有
営業利益 (262.87) (114.26) - -
経常利益 (247.09) 76.67 - -
純利益 (252.17) 57.09 - -



受注

-2017年9月、子会社厦門市福工動力技術有限公司[Xiamen Fugong Engineering Technology Co., Ltd.]の「電気自動車用高性能ドライブコントローラー及び高出力モーターの研究開発と産業化」プロジェクトが「2017年中独インテリジェント製造協力パイロット事業プログラム」に認定された。認定されたプログラム17件のうち、新エネルギー車関連はこの1件のみ。福工動力は2015年10月から2017年12月までの間に総投資額25百万元をかけ、独ARADEX社と高性能ドライブコントローラーを、独E. M. B社と高出力モーターを共同開発した。現在生産ラインの自動化レベルアップを終え、製品はすでにカーメーカーから受注を獲得している。8月20日現在、中通客車にシステム部品2,000台を納入、第4四半期にはさらに数量が増える見込みである。(2017年9月9日付けプレスリリースより)

-2017年6月、子会社「湖南科覇汽車動力電池有限責任公司[Hunan Copower EV Battery Co., Ltd.]」が進めている新工場生産能力拡大プロジェクトの生産ラインがトヨタの検収に合格。この生産ラインは主に同社が独自に開発設計したハイブリッド用ニッケル水素電池セル生産に用いる。(2017年6月23日付けプレスリリースより)

-2016年11月、子会社「福工動力技術有限公司[Fujian Fugong Engineering Technology Co., Ltd.]」は、年産3万セットの新エネルギー商用車用パワートレイン工場の建設を福建省アモイの同安工業区(Tongan Industrial Zone)で開始。この工場の敷地面積は3万平方メートル。主に科力遠混合動力技術有限公司[[Corun Hybrid System Technology Co., Ltd.] のCHS1800、CHS2800、CHS18000の3種のハイブリッドトランスミッションケースを生産する。6m-12mのバス、配送用車両、環境衛生用車両など新エネルギー商用車に搭載する。2020年までに売上高20億元、350名の新規雇用創出を目指す。(2016年12月23日付けプレスリリースより)

-2016年6月、同社は湖南中車時代電動汽車股份有限公司 [Hunan CRRC Times Electric Vehicle Co., Ltd.] から全長10.5m プラグインハイブリッド公共バスに搭載するニッケル水素動力電池573台を受注。2016年8月31日までに納入する予定。(2016年6月29日付け会社公告より)

-2016年6月、子会社科力遠混合動力技術有限公司 [Corun Hybrid Technology Co., Ltd.](略称: CHS) は、浙江吉利汽車からバッテリー、コントロールユニットなどを含むハイブリッド動力システム5,000台を受注。2016年末までに引き渡しを完了する予定。この動力システムは同社の開発したHT1800動力システムで、2.4L以下のエンジン、インプットシャフトトルク200N.m、ホイールトルク1800N.mのAセグメント車向けとしている。吉利帝豪(EMGRAND)EC7-HEVに搭載される。(2016年6月16日付け会社公告より)

-2016年4月、子会社「常徳力元新材料有限責任公司 [Changde Liyuan New Material Co. Ltd.]」 はトヨタ向けに開発したHEV発泡ニッケルの量産を開始した。年産能力は100万平方メートル。同社が自主開発し、知的財産権を保有している。(2016年4月12日付け会社公告より)

-子会社の湖南科覇汽車動力電池有限責任公司[Hunan Copower EV Battery Co., Ltd.]はトヨタから自動車用動力電池の受注が2017年8.5万個、2018年11.28万個を目指す。(2016年アニュアルレポートより)

戦略提携

-2016年4月、同社は湖南中車時代電動汽車股份有限公司 [CRRC Times Electric Vehicle Co., Ltd.] と戦略的提携の枠組合意書を結んだ。両社は新エネルギー車分野で提携し、製品開発や市場開拓などを行う。(2016年4月30日付け会社公告より)

新会社

-2017年7月、子会社の科力遠混合動力技術有限公司(CHS)が雲南雲内動力集団有限公司と合弁会社「無錫同潤混合動力技術有限公司[Wuxi Tongrun Hybrid Power Technology Co., Ltd.]」を設立。合弁会社の登録資本金は6億元。同社が51% 3.06億元を、雲内動力が49% 2.94億元を出資する。主にHT3800(ディーゼル/ガス)、HT1800(ディーゼル)、HT2800(ディーゼル)エンジンハイブリッドトランスミッションアセンブリの設計、開発、生産、販売を行う。年間30万台のディーゼル/ガスハイブリッドトランスミッションアセンブリを生産する計画。建設当初は15万台の生産を見込む。(2017年7月22日付け会社公告より)

-2016年11月、子会社の科力遠混合動力技術有限公司 [Corun Hybrid System Technology Co., Ltd.] が佛山緑島富達投資合伙企業(有限合伙) [Foshan Green Island Fuda Invest Partnership (limited partnership)] と合弁会社を設立。合弁会社の名称は「佛山科力遠混合動力科技有限公司 [Foshan Corun Hybrid Science and Technology Co., Ltd.]」。資本金は20億元で、科力遠混合動力が70%の14億元を、佛山緑島が30%にあたる6億元を出資する。合弁会社は主にハイブリッド動力ECVT(デュアルモーターを含む)、バッテリーパック(動力電池、BMS管理システムを含む)、VCU、モーターコントローラなどを生産する。(2016年11月18日付け会社公告より)

技術ライセンス

-2017年11月、子会社の科力遠混合動力技術有限公司(CHS)が無錫明恒混合動力技術有限公司[Wuxi Mingheng Hybrid Technology Co., Ltd.]と、技術ライセンス契約及び開発業務委託契約を結んだ。CHSはディーゼルエンジンに適用する同社の特許技術と非特許技術のライセンスを無錫明恒にすべて供与する。ライセンス費用は総額314.60百万元。同時に無錫明恒はCHSにHT3800縦置きハイブリッドユニットA試作機の開発を委託する。このプロジェクトの第一段階での委託費用は総額35.40百万元。(2017年11月1日付け会社公告より)

許可取得

-2017年2月、子会社の深圳先進儲能材料国家工程研究中心[National Engineering Research Center Of Advanced Energy Storage Materials] は、UL美華認証有限公司[UL China] からUL WTDP(Witnessed Test Data Program)試験室の許可認証を取得。同センターが行える試験対象は1次及び2次リチウム電池、ニッケル電池、電池パック及び移動電源など。UL [Underwriter Laboratories Inc.] は米国のもっとも権威ある、世界的な製品安全認証機関。(2017年2月10日付け会社公告より)

生産開始

-2016年11月、子会社の科力美汽車動力電池有限公司 [Corun Peve Automotive Battery Co.,Ltd.]は江蘇省常熟(Changshu, Jiangsu)で生産を開始。 科力美は2014年8月、プライムアースEVエナジー(株)、同社、常熟新中源創業投資有限公司 [Changshu Sinogy Venture Capital Co.]、トヨタ自動車(中国)投資有限会社、豊田通商(株)の共同出資により設立された。トヨタにとって海外で唯一のハイブリッドカー用ニッケル水素蓄電池の合弁会社である。生産する蓄電池は主に一汽トヨタ、広汽トヨタの国産ハイブリッドカーに搭載される。(2016年11月14日付けプレスリリースより)

-2016年2月、子会社の科力遠混合動力技術有限公司 [Corun Hybrid System(CHS)]は、長沙(Changsha)で年産100万台分のハイブリッド動力システム生産工場の建設に着手。生産開始は2017年の予定。2018年のフル稼働を目指す。第1段階では年産能力を30万台分とする計画。(2016年2月29日付け各種リリースより)

研究開発費用

(単位:百万元)
2016年12月期 2015年12月期 2014年12月期
研究開発費用 111.09 103.82 77.11
売上高に対する比率 (%) 6.53 9.23 9.02



研究開発体制

-2016年末現在、同社は研究開発員603名を保有、従業員総数の20.86%を占めている。

-同社はハイブリッドシステム、ニッケル電池、発泡ニッケルなどの分野において研究開発を行っている。

-同社はセンター(先端エネルギー材料工程研究センター)1つ、科学研究プラットフォーム(広東省深圳市、日本名古屋、湖南省長沙市、上海市)4つを有する。

特許

-2016年12月31日現在、国内特許529件、海外特許6件を保有。

投資プロジェクト

(単位:百万元)
プロジェクト名 予算 2016年投資額 進捗 (%)
子会社「益陽科力遠」新拠点建屋 50.00 17.65 100.00
子会社「益陽科力遠」太陽光発電システム 12.00 - 100.00
子会社「益陽科力遠」生産設備 21.82 9.76 80.00
子会社「常徳力元」新拠点建設 347.25 192.58 90.00
子会社「上海CHS公司」工程建設 21.04 5.87 -
子会社「科覇電池」車載ニッケル水素動力電池 680.00 3.02 95.00
子会社「科覇電池」生産能力拡大 217.56 50.39 30.00
子会社「湘南Corun Energy」湘南工場 - 4.66 -
子会社「仏山科力遠」土地 85.00 2.78 -

開発費用

(単位:百万元)
プロジェクト

金額

1.子会社「科覇電池」
(1)電池マネジメントシステム(BMS) 6.10
(2)大型バス用電池マネジメントシステム 11.52
2.子会社「常徳力元」
(1)HEV電池用発泡ニッケル 5.11
3.子会社「蘭州科力遠」
(1)HEV電池用合金粉末 0.97
(2)ニッケル水素動力電池リサイクル 0.02
4.子会社「深圳工程研究中心」
(1)ニッケル水素ハイブリッドRTG(Radioisotope Thermoelectric Generator) 0.002
(2)ニッケル水素電池マネジメントシステム 1.65
5.子会社「国家工程研究中心」
(1)BMS開発プロジェクト 0.15
(2)電池リサイクルプロジェクト 0.50
(3)リチウム電池プロジェクト 2.33
(4)燃料電池プロジェクト 0.48
6.子会社「CHS公司」
(1)CHSハイブリッドシステム 62.85
(2)BPS開発プロジェクト 22.81
7.子会社「福工動力」
(1)商用車ハイブリッドシステム(ニッケル水素電池を含む) 2.04
(2)三合一コントローラーASSY 1.20