Schaeffler Group (China)[舎弗勒(中国)] 2017年12月期の動向

新工場

-Schaefflerは、未来に向けた新規プログラム「Agenda 4 plus One」を発表。プログラムに実施より、2020年に300百万ユーロの収益増を目指す。「Agenda 4 plus One」は「E-Mobility」、「Industry 4.0」、「Factory for tomorrow」、「Working Capital」など20種類のイニシアチブで構成されている。「E-Mobility」関連では、8件の生産受注と25件の顧客プロジェクトが現在進行中だという。また「Factory for tomorrow」プロジェクトの下、中国の湘潭に315,000平方メートルの最新設備を有する工場を建設中。このほか「Working Capital」戦略に従って、体系的な運転資金管理を行い、キャッシュフロー生成の最適化を図るとしている。(2018年3月7日付プレスリリースより)

-Schaefflerは、中国の湖南省湘潭市に工場を新設すると発表した。2018年着工、2019年に操業開始を予定している。敷地面積は約315,000平方メートル。エンジン、トランスミッション、シャシー用部品などを生産する。新工場は蝶を模した形状となっており、4棟のホールが羽根を、管理部門などの建屋が体を表現しているという。(2017年11月27日付プレスリリースより)

生産開始

-2018年3月、Schaeffler太倉工場は先ごろ世界初のP2ハイブリッドモジュールの生産を正式に開始。P2ハイブリッドモジュールはSchaefflerがパワートレイン電動化のために開発したモジュール化ソリューション。このモジュールは、高出力密度の永久磁石シンクロナスモーター、乾式クラッチ、モーターアクチュエータ機構などで構成され、従来型の内燃機関とトランスミッションの間に装着される。システム全体は、25kWから80kWのモーターを統合し、クラッチを通し250Nmの高トルクを伝達する(クラッチロック後は最大800Nmに達する)。このモジュールは電気駆動による車両スタートと走行、エンジン駆動による走行、モーターアシスト、電気駆動走行中にモーターによりエンジンを起動するなど各種の駆動方式を実現するとともに、制動エネルギーを回収する。このモジュールを搭載した車両はモーターとエンジンの両方で優れた動力性能を発揮する。プラグインハイブリッド車(電動走行での航続距離50km以上)に搭載すれば燃費を少なくとも70%向上することができる。現在、初のSchaefflerP2ハイブリッドモジュールを搭載した中国国産ブランド車は2017年10月にすでに発売されている。2018年、Schaefflerの中国法人では新たに電気駆動研究センターを建設し、中国本土での研究開発能力をさらに強化する計画である。(2018年3月19日付けプレスリリースより)

戦略的提携

-Schaefflerは、CITIC Pacific Special Steel (CPS)と提携して経済的かつ技術的な事業展開を強化すると発表。CPSはSchaefflerのサプライヤーとして13年の実績があり、Schaefflerの中国、アジア太平洋地区および欧米の13工場に製品を供給している。さらにCPSは、Schaefflerの50を超えるサプライヤーにも製品を供給している。2012年以降、SchaefflerはCPSからの特殊鋼の購買量を毎年平均約13%増加させており、これまで約140,000トンの特殊鋼を調達している。Schaefflerは今後数年間、購買量を毎年約10%増加させる見込み。同社は現在、既存施設がフル稼働しているため、湘潭に工場を新設して2018年末に自動車部品および精密ベアリングの生産を開始する予定。(2017年3月31日付プレスリリースより)

製品開発

-2017年2月、遠心振り子式アブソーバー搭載のクラッチディスクを開発。性能及びコストの面で見ると、この製品は従来の トーションダンパー付きクラッチディスクとデュアルマスフライホイールの中間に位置する。遠心振り子により振動を吸収することでエンジンからトランスミッションへ伝達するねじり振動を軽減するもの。世界初の遠心振り子式アブソーバー搭載クラッチディスクは2017年に欧州で量産に入る見込み。また中国本土でこのクラッチディスク搭載車が市販されるのは2017年末になる予定。(2017年2月21日付けプレスリリースより)

研究開発体制

-上海市安亭にR&Dセンターを保有。
-2018年、Schaefflerの中国法人では新たに電気駆動研究センターを建設し、中国本土での研究開発能力をさらに強化する計画である。(2018年3月19日付けプレスリリースより)