Ningbo Joyson Electronic Corporation [寧波均勝電子股份有限公司] 2016年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
2016年12月期 2015年12月期 増減率(%) 要因
売上高 18,552.41 8,082.53 129.54

-従来業務の売上高は13%増加。
-KSSPCCが連結対象となったため、全体の売上高は129.54%増加

営業利益 759.69 515.72 47.31 -
経常利益 809.49 558.95 44.82 -
純利益 675.36 417.18 61.89 -



受注

-独子会社Preh GmbHはBenz の新型48Vマイルドハイブリッド車にバッテリーマネジメントシステム(BMS)を提供する。すでに量産段階に入っている。これにより、メルセデス・ベンツは同社がグローバルに展開している新エネルギー車分野の顧客リストに加わった。(2017年6月28日付けプレスリリースより)

買収

-同社は2017年6月26日、傘下のKSS Holdings, Inc.タカタと資産買収の覚書に調印すると発表。15.88億米ドルを上限とする価格でタカタの硝酸アンモニウムガス発生器業務を除く資産を買収する。タカタの主要資産買収によりKSSは生産拡大と新たな受注増を見込む。同時に日本市場と日系自動車メーカー供給体系への参入を目指す。タカタが持つアクティブセーフティとパッシブセーフティ技術もKSSの更なる補強になるとしている。(2017年6月26日付け会社公告より)

-自動車インテリジェントセキュリティ事業の強化を図るため、米国に新設した子会社Knight Merger Inc.を通じて、KSS Holdings Inc.を買収。買収価格は920百万米ドル。買収手続き完了後、Knight Merger Inc. はKSSに吸収合併され、KSSが存続し同社の完全子会社となる。KSSのCEOは引き続き、Jason Luo氏が務める。KSSは世界に約12,000名の従業員を擁しており、米ミシガン州には300名が在籍している。2016年6月2日、KSSの買収手続きを完了した。(2016年6月7日付け会社公告より)

-全額出資子会社Preh IMA Automation GmbHは、19.5百万米ドルでPhillips Service Industries Inc.が保有するEVANA Automationの株式すべてを買収すると発表。EVANAは米インディアナ州Evansvilleに位置する工業ロボットと自動化システムの専門メーカーで、TRW、Magna、Alereなどに製品を供給している。(2016年5月5日付け会社公告より)

-自動車エレクトロニクス事業の強化を図るため、独子会社Preh Holding GmbHとともに180百万ユーロを投じ、独TechniSat Digital GmbH, Daunの自動車情報事業部門 (自動車情報システムモジュールの開発と供給、ナビドライブ、インテリジェントネットワークなどの事業) を買収する。TechniSat Digitalはこの事業部門をまずドレスデンの子会社 (TS Dresden) に組み入れ、買収手続き完了後、同社とPrehがTS Dresdenの株式を50%ずつ保有する。(2016年2月3日付け会社公告より)

新会社

-子会社寧波勝芯電子科技有限公司[Ningbo Shengxin Electronic Science & Technology Co., Ltd.] は88百万元を投じ、中芯晶圓股権投資(上海)有限公司[Zhongxin Jingyuan Equity Investment (Shanghai) Co., Ltd.]、北京集成電路設計与封測股権投資中心(有限合伙) [Beijing IC Design & Packaging Testing Equity Investment] とともに半導体会社を設立する。合弁会社の名称は「中芯集成電路(寧波)有限公司 [Zhongxin IC (Ningbo) Co., Ltd.]」。登録資本金は355百万元。三社の出資金額と持ち株比率は:中芯晶圓237百万元、66.76%、北京集成電路30百万元、8.45%、寧波勝芯88百万元、24.79%。合弁会社は主に半導体(シリコン及び各種化合物半導体)ICチップの開発、製造を行う。(2016年12月15日付け会社公告より)

株式譲渡

-同社は2017年6月16日、 子会社 Preh GmbH が保有するPreh IMA Automation GmbHの株式をすべてPIA Automation Holding GmbHに譲渡すると発表。譲渡価格は1.3億ユーロ以上になる見込み。6月16日現在、同社はすでにPreh IMA Automationの株式60%を78百万ユーロで譲渡しており、残りの40%は2017年7月に譲渡することになっている。(2017年6月16日付け会社公告より)

事業提携

-2016年11月8日、同社の独子会社 Preh Holding GmbHと米 Qualcomm はEVワイヤレス充電 (Wireless Electric Vehicle Charging WEVC)ライセンスアグリメントを結んだと発表。Prehは自社の製品にQualcommのEVワイヤレス充電技術を組み入れ、PHEV、EVメーカー向けワイヤレス充電システムの商業化を図る。PrehはQualcommの技術をベースにワイヤレス充電システムの開発、製造、供給を行う。(2016年11月9日付け各種リリースより)

受賞

-2017年4月、子会社「Preh Holding GmbH」はHMI製品の供給、John Deereの2016年度パートナーシップサプライヤー賞を獲得

-2016年9月、子会社「寧波普瑞均勝汽車電子有限公司」はFordの「Q1 Award」を獲得。

-2016年7月、子会社「寧波均勝汽車電子股份有限公司」はGMの2015年優秀サプライヤー品質賞を獲得。

-2016年3月、子会社「Preh Holding GmbH」Daimlerのサプライヤー特別賞を獲得。

-2016年3月、子会社「寧波普瑞均勝汽車電子有限公司」は上汽GMの2015年サプライヤー品質「創領賞」を獲得。

研究開発費用

(単位:百万元)
2016年12月期 2015年12月期 2014年12月期
研究開発費用 1,159.63 530.88 357.21
売上高に占める割合(%) 6.25 6.57 5.05



研究開発施設

-均勝電子:寧波、上海、長春に製品開発センターを保有。KSSのアクティブセーフティとPREHのインテリジェントネットワークの中国におけるR&Dセンターも拡張している。国内外の納入先と並行して開発を行なえる体制を整備。研究開発の分野は以下の通り:

  • 製品の早期モデル化
  • 製品の設計・開発
  • 金型の設計・開発
  • 治工具設備の設計・開発
  • 工程技術開発
  • ハード・ソフトウェアの開発
  • 電子情報の開発

-KSS:米ミシガン州、中国蘇州、韓国ソウルにR&Dセンターを保有。それぞれ室内、フロントエンド、サラウンドビューという分野の製品を開発。

-Preh:ドイツ、米国、ルーマニア、中国には研究開発機能を持っている。2017年4月バート・ノイシュタットでは、新しいR&Dセンターが稼動。同センターでは、製品設計や、構造設計、ハード・ソフトウィエアの開発とテスト、センシング技術、産業エンジニアリング、金型、ツーリング技術などの従来業務の他に、現在、主にドライバーインテリジェントドライブコントロールシステムと新エネルギー車パワーマネジメントシステムの研究開発を行う。

設備投資

(単位:百万元)
2016年投資額
金型 139.35
機械設備 846.89
改築など 132.19
均勝新拠点のインフラ建設 111.96