Camel Group Co., Ltd.[駱駝集団股份有限公司] 2017年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2017年12月期 | 2016年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 7,617.98 | 6,301.12 | 20.90 | -売上高が増加したが、設備投資の増加等の影響により、純利益が減少。 |
営業利益 | 603.18 | 575.31 | 4.84 | |
経常利益 | 599.95 | 639.85 | (6.24) | |
純利益 | 521.08 | 544.15 | (4.24) |
新会社
-2018年2月、同社はクロアチアのRimac Automobili d.o.oと、襄陽ハイテク区に合弁会社「中克駱瑞新能源科技有限公司[Ricam New Energy Technology Co., Ltd.]」を設立することで合意し契約書に調印したと発表。合弁会社は新エネルギー車駆動システム、バッテリーシステム、自動車エレクトロニクスなどの事業を手掛ける。両社は総投資額10億元をかけ、年産30万セットの新エネルギー車用モーター、電子コントロールシステム、BMS生産工場を建設する。2018年に第1期建設に着手する。投資額約2億元でまず5万セットの年産能力を整備する。年産能力に達すれば年間生産高は5億元になる見込み。5年以内にすべての建設を完成させ、年間生産高30億元を目指す。なお、襄陽ハイテク区管理委員会は中克駱瑞新能源科技有限公司に総額75百万元の奨励金を支給することになっている。(2018年3月1日付けリリースより)
-2017年9月、同社はクロアチアの Rimac Automobili d.o.oと15百万ユーロを共同出資して中克駱瑞科技有限公司[Ricam Technology Co., Ltd.](仮称)を設立すると発表。新会社は湖北省襄陽市(Xiangyang City, Hubei)に登記する。登録資本金は12.50百万ユーロ。両社の持ち株比率は、駱駝集団60%、Rimac Automobili 40%。主にモーター、駆動モーターコントローラーとインバーター、電池管理システム(BMS)及び関連部品ソリューションなどを手掛ける。Rimac Automobili は高性能EV、ドライブシステム、バッテリーシステム、自動車エレクトロニクス、車載インフォテインメントシステムなどの開発、生産を行うハイテク企業。(2017年9月14日付け会社公告より)
-2017年6月、同社は賈磊氏(Mr.Jia Lei)と7月に合弁会社「駱駝集団(安徽)再生資源有限公司[Camel Group Anhui Recycling Resources Group Co., Ltd.]」を設立。合弁会社は安徽省太和県(Taihe County, Auhui)に位置し、主に使用済みバッテリーのリサイクルを行う。登録資本金は50百万元。駱駝集団が70%、35百万元を、賈磊氏が30%、15百万元を出資。合弁契約調印後14ヶ月以内に年産26万トンの鉛精錬能力を備えることを目指す。(2017年6月29日付け会社公告より)
-同社は、新疆再生資源集団有限公司[Xinjiang Recycling Resources Group Co., Ltd.]及び托克遜県竜源投資建設有限公司[Tuokesun Longyuan Investment Construction Co., Ltd.]とともに新疆ウイグル自治区トルファン市に合弁会社を設立すると発表。合弁会社の名称は「駱駝集団新疆蓄電池有限公司[Camel Xinjiang Storage Battery Co., Ltd.]」。登録資本金は50百万元。そのうち、同社が67%(33.50百万元)を、新疆再生資源が28%(14百万元)を、竜源投資が5%(2.5百万元)を出資する。合弁会社はバッテリー及び部品の開発、生産、販売を行う。(2017年1月25日付け会社公告より)
買収
-2018年3月、同社は傘下の湖北駱駝新能源汽車産業投資基金合伙企業(有限合伙)を通し、湖北金洋冶金股份有限公司の全株式を買収すると発表した。買収価格は4.8億元から5.6億元になる見込み。湖北金洋冶金は1994年創立。資源リサイクル、使用済み鉛酸蓄電池処理などを手掛ける。湖北、江西に再生鉛及び鉛合金生産拠点を2か所、再生鉛合金生産拠点を1か所、リサイクル資源取引センター、自動車解体工場を持っている。使用済み鉛酸蓄電池の年間処理能力は30万トン、鉛及び鉛合金年産能力は25万トン、アルミニウム合金年産能力は10万トン。買収後、駱駝集団の使用済み鉛酸蓄電池年間処理能力は55万トンに引き上げられ、鉛原材料の安定供給とコスト削減が可能になるとしている。(2018年3月20日付けリリースより)
-2017年7月、同社とクロアチアのRimac Automobili d.o.o及びGreyp Bikes d.o.oは、同社が27百万ユーロでRimacが発行する新株を、3百万ユーロでGreypが発行する新株を引き受け、両社の株式の19.35%を保有することで合意し、協定書を締結。投資完了後、同社は2社の株式19.35%を保有する。クロアチア現地時間の9月18日、RimacとGreyphはザグレブ商事裁判所(Commercial court of Zagreb)で新株発行に関する登記手続きを完了した。クロアチアの首都ザグレブ近郊に位置するRimac Automobili d.o.oは2009年創立の電気自動車関連技術の研究開発に注力するハイテク企業。(2017年9月21日付け会社公告より)
事業提携
-同社は、山東唐駿欧鈴汽車製造有限公司[Shandong Tangjun Ouling Automobile Manufacture Co., Ltd.]と戦略的提携の枠組み合意書を結んだ。両社は新エネルギー車の分野で提携する。同社は唐駿欧鈴に駆動リチウムイオン電池、モーター、電子制御部品を提供する。また今後の状況に応じて両社は電池、モーターを共同開発する。唐駿欧鈴は山東省淄川経済開発区(Zichuan Economy and Development Zone, Zibo city, Shandong)に位置し、トラック、農業用車両、特装車及び部品の開発、生産、販売を行っている。国内で最も早く新エネルギー車、EV商用車、EV特殊車両の設計、製造、販売に着手した企業の一つである。現在の完成車年産能力は10万台。(2017年2月21日付け会社公告より)
工場稼動
-全額出資子会社「駱駝集団新能源電池有限公司[Camel New Energy Battery Co., Ltd.]」が進めていた新エネルギー車動力電池生産設備建設第1期工事が完成し、2016年12月9日、生産を開始。生産能力は2GWh。2017年末には4GWhに、2020年までに8G-10GWhまで拡大する計画。同社はすでに多くの自動車メーカーと動力電池供給の契約を結んでいる。(2016年12月12日付け会社公告より)
研究開発費用 |
(単位:百万元) |
2017年12月期 | 2016年12月期 | 2015年12月期 | |
研究開発費用 | 349.07 | 238.11 | 201.06 |
売上高に占める割合(%) | 4.58 | 3.78 | 3.74 |
開発拠点
名称 | 業務内容 | 所在地 | 設立年 | 議決権の所有割合(%) |
駱駝集団蓄電池研究院有限公司 旧:湖北駱駝蓄電池研究院有限公司 |
新エネルギー動力リチウムイオンバッテリーの技術開発、生産など | 湖北省 襄樊市 |
2004年 | 100.00 |
駱駝集団武漢光谷研発中心有限公司 | リチウムバッテリー、燃料バッテリー及び新型バッテリー、材料、エネルギーストレージバッテリーの開発、試作など | 湖北省 武漢市 |
2016年 | 100.00 |
特許
-2017年、111件の特許を申請して、81件取得した。
設備投資 |
(単位:百万元) |
プロジェクト | 予算 | 2017年投資額 | 進捗度(%) |
子会社「楚凱冶金」の6万トン電解鉛プロジェクト及び10万トン廃棄電池回収プロジェクト | 12.22 | - | 80.00 |
動力用リチウムイオン電池プロジェクト | 80.01 | 60.09 | 65.73 |
設備設置及び技術改造プロジェクト | 25.36 | 235.9645.29 | 90.00 |
200WKVAH密封型バッテリー及び400WKVAH 新型バッテリー | 966.57 | 1.56 | 1.48 |
年産600WKVAHフルサイクル新構造メンテナンスフリーバッテリー | 670.65 | 5.36 | 90.79 |
年間処理量15万トン廃棄鉛酸蓄電池生産設備建設 | 1,166.83 | 83.62 | 10.76 |
ハイブリッド車用蓄電池プロジェクト | 339.02 | 21.80 | 75.00 |
オプティカルバレー研究開発プロジェクト | 6.80 | 5.59 | 82.20 |
新疆蓄電池工場建設プロジェクト | 467.89 | 3.62 | 20.04 |
工場稼動開始
-廃棄電池年間処理量15万トンの華南鉛回収工場が2017年末に完成;新疆の鉛酸電池生産工場と回収精錬工場の建設は順調に進み、2018年下半期稼働開始予定。
工場稼動開始
-2018年3月、同社は湖北省谷城県人民政府と投資協定書を結んだと発表。それによると、同社は谷城県(Gucheng County)に50億元を投資し、駆動用電池リサイクル産業パークを建設する。総投資額50億元のうち、2018年から2023年までに30億元をかけ技術研究開発と産業パーク建設を行う。2020年から2025年までは20億元をかけ、正極材料などの開発、生産設備建設を行う。すべて完成すれば、年間30万トンの使用済み駆動用電池の回収処理が可能になるとともに、相応の正極材料生産能力が実現する。(2018年3月12日付けリリースより)
-2017年9月、同社は金沙江資本[GSR Capital]及び湖北長江金沙江産業投資基金合伙企業(有限合伙)[Hubei Changjiang GSR Investment funds partnership (limited partnership)]と枠組み合意書に調印したと発表。それによると、同社は1億ドルを上限としてGSR Capitalが設立する日産のバッテリー事業会社買収基金に資本参加するとともに、新エネルギーバッテリー分野の投資案件に参与する。同社は3億元をGSR Capital投資プラットフォームに投資し、次世代燃料電池分野への投資を展開する。また今回買収対象となっている日産のバッテリー事業会社は同社の新エネルギーバッテリーの開発、生産部門に協力し、同社が持っている生産ラインを整備する。同時にGSR Capitalまたはその指定する関連投資会社の新エネルギーバッテリー会社はバッテリー工場と研究開発センターを建設し、現在の生産能力を拡大し、4.5GWH超の規模とする。(2017年9月5日付け会社公告より)
-同社は、「駱駝集団新能源電池有限公司[Camel New Energy Battery Co., Ltd.]」と「駱駝集団華南蓄電池有限公司[South China Camel Storage Battery Co., Ltd.]」の2つの子会社に対し、それぞれ43,038.99万元と27,171.44万元を追加出資し、子会社の増資に充てると発表。2つの子会社はいずれもリチウムイオン2次電池の生産能力増強を行う。新能源電池有限公司の登録資本金は2億元から4億元に、華南蓄電池有限公司の登録資本金は4.5億元から5億元に増額された。(2017年4月19日付け会社公告より)
-同社は、武漢東湖高新区[Wuhan East Lake High-Tech Development Zone]と投資協定書を結んだ。同社は12億元を投じて同区に燃料電池、リチウム電池研究開発センターを建設する。このプロジェクトは同社の全額出資子会社駱駝集団武漢光谷研発中心有限公司[Camel Group Wuhan Optics Valley R&D Center Co., Ltd.]が実施する。2017年6月から2021年6月までに投じる金額は総額12億元。約73,300平方メートルの用地を取得し、研究エリア、燃料電池・リチウム電池試験エリア、電子商取引ビル、顧客サービスセンターなどを建設する。用地取得後6ヶ月以内に着工し、着工後18ヶ月以内に第1期建設を完成させる計画。(2017年1月17日付け会社公告より)