日本プラスト (株) 2016年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2016年
3月期
2015年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 139,183 123,325 12.8 -国内得意先の減産はあったものの、為替換算による売上高の増加影響および北米得意先の増産影響などにより、増収。
営業利益 4,754 2,915 63.0 -増収影響および材料費合理化効果などにより、増益。
経常利益 3,517 3,156 11.4
親会社株主に帰属する当期純利益 2,115 2,388 (11.4) -
製品別売上高
-ハンドル (ステアリングホイール) 24,174 23,007 5.1 -
-エアバッグ 45,901 46,051 (0.3) -
-樹脂製品 69,045 54,230 27.3 -
-その他 62 35 77.1 -

自動車向け樹脂製品の生産能力3割増

-自動車向けの樹脂製品事業を強化する。2016年夏にもメキシコ工場を2割増床して、空調関連の樹脂製品を増産する。中国でも2016年末、エアバッグが主力の広東工場に新たに樹脂の射出成型機を導入する。両国の自動車市場の拡大を受け、総額20億円を投じて同分野の生産能力を約3割引き上げる計画だ。組み立て工程が中心のエアバッグは「センサーの搭載などが進むと自社の技術だけで付加価値を高めることが難しくなる」。原料の調達から自社で手掛ける樹脂製品は、軽量化などで付加価値を高める余地が大きいと判断し、今回の設備投資を決めた。

拡販活動

ハンドル (ステアリングホイール) ・エアバッグ
-2極化に対応した商品の提案を行っている。

  • 北米を中心とした安全法規強化に対応した高性能要求
  • 新興国需要獲得のための低価格要求

-ハンドル (ステアリングホイール) では操作性と触感を追求。中央のエアバッグと各種コントロールスイッチの設定で、安全性と快適さを提供する。

樹脂製品

-自動化システムによる高効率生産や高級素材による加飾技術を確立し、多様化する顧客ニーズに対応した魅力ある商品を提案する。

2017年3月期の見通し

(単位:百万円)
2017年3月期
(予測)
2016年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 123,100 139,183 (11.5)
営業利益 4,400 4,754 (7.4)
経常利益 3,900 3,517 10.8
親会社株主に帰属する当期純利益 2,500 2,115 18.1
製品別売上高
-ハンドル (ステアリングホイール) 23,697 24,174 (2.0)
-エアバッグ 37,650 45,901 (18.0)
-樹脂製品 61,355 69,045 (11.1)
-その他 397 62 540.3


-全社売上高:国内は増産により増収となるも、北米およびアジアでの製品構成および為替換算影響により、減収となる予定。

-製品別売上高:為替換算影響によりその他を除く各製品ともに減収。製品別売上構成は、受注戦略によりハンドル (ステアリングホイール)・樹脂部品の比率拡大。

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

研究開発費

(単位:百万円)
2016年3月期 2015年3月期 2014年3月期
安全部品部門 (ステアリングホイール、エアバッグ) 859 1,232 1,168
樹脂部品部門 798 646 525
合計 1,657 1,879 1,694



研究開発拠点

同社
テクニカルセンター
(先行開発部、安全開発部、内外装開発部、新機種技術部)
静岡県富士宮市
Neaton Auto Products Manufacturing Inc.
開発センター
米国オハイオ州
中山富拉司特工業有限公司 [Nihon Plast (Zhongshan) Co., Ltd.]
開発センター
中国広東省中山市



研究開発活動

安全部品部門
<ハンドル (ステアリングホイール) 製品>
-軽量化を軸にヒーターグリップや制振機構による機能性と操作性の向上、新規加飾工法による高品位製品の開発を推進している。
-エアバッグとのセット開発による安全性能の向上に従事。

<助手席・側面衝突対応エアバッグモジュール製品>
-新たな安全法規制に対応する乗員保護性能を実現している。
-環境に配慮した有機溶剤の低減を推進。

<リサイクル>
-自動車用ハンドル製造過程で出るウレタン端材を微生物分解 (帯広畜産大学との共同開発) することにより、微細空洞形成による優れた保水特性、吸水特性などを有する新規素材を開発。吸音性にも優れていることが分かり、車内吸音材などへの展開を視野に新製品の開発を進めている。

樹脂部品部門
<外装樹脂製品>
-超薄肉射出成形技術や合わせ品質向上技術 (ガラスとのリップ一体嵌合構造) を用いたフェンダープロテクター、カウルトップカバーを開発した。
-中空成形技術によるホイールレゾネーターの製品化を実現。走行時のロードノイズ低減に寄与する。

<内装樹脂製品>
-薄型・多機能ベンチレーターの開発を実施。
-コンソール、グローブボックス等の利便性の向上を実現。
-各部パネルへの多彩な加飾技術を、工法開発との連携により、製品化まで推進。

設備投資額

(単位:百万円)
2016年3月期 2015年3月期 2014年3月期
日本 3,197 2,507 1,817
北米 1,756 2,197 2,521
中国 984 2,198 2,088
東南アジア 92 955 253
合計 6,030 7,859 6,681


-2016年3月期は、主にモデルチェンジに対応した設備に投資。
-2017年3月期の設備投資額は6,434百万円を計画。(金型、Mg鋳造・Mgリサイクル設備、射出成形設備、新車用生産設備、塗装ライン)

設備の新設計画

(2016年3月31日現在)
事業所名 所在地 設備内容 投資予定額
(百万円)
着手
年月
完了予定
年月
同社
富士工場
静岡県
富士宮市
安全部品および樹脂部品の生産設備 464 2016年4月 2017年3月
同社
伊勢崎工場
群馬県
伊勢崎市
安全部品および樹脂部品の生産設備 512 2016年4月 2017年3月
同社
九州工場
福岡県
築上郡
安全部品および樹脂部品の生産設備 808 2016年4月 2017年3月
同社
テクニカルセンター
静岡県
富士宮市
安全部品および樹脂部品の試験研究用設備 209 2016年4月 2017年3月
Neaton Auto Products Manufacturing Inc. 米国
オハイオ州
安全部品および樹脂部品の生産設備 1,148 2016年1月 2016年12月
中山富拉司特工業有限公司
[Nihon Plast (Zhongshan) Co.,Ltd.]
中国
広東省
安全部品および樹脂部品の生産設備 794 2016年1月 2016年12月
Neaton Rome Inc. 米国
ジョージア州
安全部品および樹脂部品の生産設備 642 2016年1月 2016年12月