(株) キリウ 2015年3月期の動向

近年の動向

事業概況

ステアリングナックルの海外生産能力を増強
-2012年6月、ステアリングナックルの海外生産能力を増強すると発表。新興国の自動車生産拡大により受注が伸びていることから、2012年にメキシコとインドネシアで新たに生産を開始し、生産規模を昨年実績から倍増以上に引き上げる。ステアリングナックルをブレーキ関連部品に続く主力製品と位置付けて海外5拠点による供給体制を構築し、日産自動車を中心に日系自動車メーカーの受注拡大を目指す。(2012年6月4日付日刊自動車新聞)

ブレーキディスク/ブレーキドラムの世界市場シェアを現在の8%から2015年に10%に
-2012年5月、ブレーキディスクとブレーキドラムのグローバルシェアを現在の8%から2015年に10%まで引き上げると発表。ブレーキの振動や音が発生しないための技術要望の対応力を強化し、開発スピードを早める。素材の最適化と加工精度の向上により、高品質な製品を提供する。同時に自動車メーカーや部品メーカーのグローバルでの需要増に対応するために新興国での生産能力を増強して、目標達成に結びつける。(2012年5月28日付日刊自動車新聞より)

海外事業

<メキシコ>
メキシコ子会社の生産能力を増強
-2013年3月、メキシコの子会社キリウメヒカーナ(KMX)の生産能力を増強すると発表。新たに土地を取得し第三の鋳造工場と加工工場を建設する。2014年9月の稼動を予定しており、ブレーキディスクとブレーキドラムなどの生産能力を現在の月間5,000トンから5割増の月間7,500トンに引き上げる。北米と中南米への供給の中心拠点として活用することで、現地での事業体質強化を目指す。(2013年3月12日付日刊自動車新聞より)

<タイ>
-2012年、タイ子会社のキリウタイランド (KTH) の鋳造能力を増強すると発表した。KTHでは、ブレーキディスクとドラムを中心に受注が伸びている。また、自動車メーカーの海外シフトにより今後もさらなる需要増加が予想されるため、KTH内に第2の鋳造ラインを新設、生産能力を増強することにした。2013年8月の稼働を予定し、月間生産能力は2500トンとした。既存ラインとの合計では月間5千トンに能力を倍増させる。(2012年4月19日付日刊自動車新聞より)

<中国>
-2012年、中国で自動車部品と工作機械事業を強化すると発表した。住友商事と台湾・六和機械の合弁会社である富士和機械子会社「富士和機械工業 (湖北) 有限公司」に出資して株式18%を取得、中国の自動車メーカー向けにブレーキディスクとブレーキドラムの生産を開始する。キリウは、2004年に六和機械との合弁会社「六和桐生機械有限公司」を設立して事業を展開しているが、数年後には生産能力を超える見通しという。そのため、新たに富士和湖北への資本参加により生産能力を補完する。(2012年4月11日付日刊自動車新聞より)

海外投資

<メキシコ>
-2013年3月、メキシコの子会社キリウメヒカーナ (KMX) の生産能力を増強すると発表。新たに土地を取得し第三の鋳造工場と加工工場を建設する。2014年9月の稼動を予定しており、ブレーキディスクとブレーキドラムなどの生産能力を現在の月間5,000トンから5割増の月間7,500トンに引き上げる。北米と中南米への供給の中心拠点として活用することで、現地での事業体質強化を目指す。(2013年3月12日付日刊自動車新聞より)

-2010年10月、鋳造部品の生産拠点であるメキシコ子会社の生産体制を増強すると発表した。第2ラインを新設、月産能力を現状の2倍の5,000トンに拡大する。新ラインの稼働は2012年4月の予定で、これに合わせて足回り部品のナックルなどの生産を立ち上げる。北米の景気回復や南米向け輸出部品の増加に伴い能力不足が見込まれることから増産体制を整える。設備を増強するのはキリウメヒカーナ (メキシコ州レルマ) で、電気炉2基、中子・仕上げ設備などを追加する。これまではブレーキのディスク、ローターといったFC(ねずみ鋳鉄)部品を生産していた。第2ライン開設に合わせてナックルを始めとしたFCD(ダクタイル鋳鉄)部品の生産を可能にして新規ニーズを開拓する。(2010年10月15日付日刊自動車新聞より)

<インド>
-2011年2月、インド拠点の生産能力を倍増させると発表した。日系自動車メーカーからの増産要請に応えるため、鋳造工場内に第2ラインを新設する。稼働時期は2012年5月を予定。月産鋳造能力は2200トン増え、既存ラインとの合計で4200トンになる。生産能力増強のため同社と住友商事は、ヒーローモーターズとの合弁会社であるインド拠点「ムンジャルキリウ」(MKI、ハリアナ州) への出資比率を、33.4%から51.0%に高め連結子会社化すると決定した。(2011年2月15日付日刊自動車新聞より)

各種データ

  2015年3月末 2014年3月末 2013年3月末 2012年3月末
合計 5,387 5,095 4,472 3,788
  (単位:百万円)
  2015年
3月期
2014年
3月期
2013年
3月期
2012年
3月期
2011年
3月期
売上高 51,600 48,500 40,300 34,200 29,900

 

製品別売上構成

(%)
2015年
3月期
2014年
3月期
2013年
3月期
2012年
3月期
ブレーキディスク 59 60 61 64
ブレーキドラム 9 10 12 12
ナックル 11 8 5 2
AT部品 1 2 2 3
その他自動車部品 12 12 13 11
その他部品 5 5 4 6
工作機械 3 3 3 2
合計 100 100 100 100

 

製品別生産数

(千個)
2015年
3月期
2014年
3月期
2013年
3月期
2012年
3月期
ブレーキディスク N/A 30,382 27,049 23,327
ブレーキドラム N/A 7,144 6,919 4,549
ナックル N/A 4,073 2,225 902
AT部品 N/A 1,932 1,401 1,739
その他 N/A 15,760 13,184 11,097
合計 N/A 59,291 50,778 41,614