鬼怒川ゴム工業 (株) 2014年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2014年
3月期
2013年
3月期
増減率
(%)
備考
全社
売上高 74,543 66,221 12.6 1)
営業利益 7,292 6,383 14.2
経常利益 8,084 7,046 14.7 -
当期純利益 4,694 3,975 18.1 -

要因
1) 売上高と営業利益
<日本>
-売上高は、前年比微減の45,614百万円 (前年比1.6%減)。営業利益は、4,684百万円 (前年比2.9%増)。

<米州>
-売上高は、メキシコ拠点の本格的な操業開始や主要得意先の自動車生産台数の増加などにより、9,304百万円 (前年比57.1%増) となった。
-営業利益は、受注の増加による新工場の立上げ費用等の発生により、705百万円の損失 (前年同期は1,030百万円の損失)。

<アジア>
-売上高は、中国での主要得意先の自動車生産台数の増加や欧米系・中国系自動車メーカーへの拡販、マレーシア・インドネシア向け生産車種の増加により、19,623百万円 (前年比40.9%増) となった。
-営業利益は、3,197百万円 (前年比15.3%増)。

新工場

<ブラジル>
-2013年11月、ブラジルのリオデジャネイロ州レゼンデ市に、子会社KINUGAWA BRASIL Ltda.を設立。米州3番目の生産拠点。
拠点概要は以下の通り:
  • 2016年の売上高 (見込み) 1,400百万円、従業員100名程度、投資額1,000百万円を予定。
  • 工場敷地約15,000平方メートル、建屋面積約5,000平方メートル
  • 主要得意先:日産、Volkswagen
  • 主要顧客の生産拡大 (200,000台水準) に合わせて、材料、購入部品の徹底的な現地化を行い、競争力を向上させるとともに、欧米系メーカーへの販売拡大を目指す。
<ロシア>
-2013年6月、ロシアのウドムルト共和国イジェフスク市に、子会社Limited Liability company Kinugawa RUSを設立。ロシアで初めての生産拠点。拠点概要は以下の通り:
  • 2016年の売上高 (見込み) 1,000百万円、従業員40名程度、投資額200百万円を予定。
  • 建屋面積約1,500平方メートル
  • 主要得意先:日産
  • 今後さらなる市場拡大が見込まれるロシア市場に日系メーカーとして先行進出。主要顧客グループに加えて現地メーカーとの連携や生産設備の拡充により取引先顧客の拡大を狙う。

受注

-マツダから車体シールを初受注した。2014年にメキシコで納入を始める。マツダと取引するのは、全ての製品を通じてこれが初めて。受注した車体シールは、マツダが2014年1月にメキシコ工場で生産を始める新型 「Axela」 用のもの。日本生産車向けは他社が受注したが、メキシコ生産車については、すでに同国に生産体制が整っていることなどを利点に受注に成功した。タイ向けのノックダウン (KD) 用も同時に受注したことから、日本でも納入を始める。 (2013年12月20日付日刊自動車新聞より)

中期経営計画 「Kinugawa Challenge 2015」

-2016年3月期の経営目標
  • 売上高:100,000百万円以上
  • 営業利益額:12,000百万円以上
  • 営業利益率:12%
-売上高の達成状況:外部環境の変化 (客先の生産計画見直し他) を受けて1年から2年遅れで達成を見込む。
-拡販活動:欧米系・日系・中国民族系メーカー取引先への拡販活動により、日産向けの売上は拡大しながら、他メーカーのシェアを伸ばす。

-中国事業の売上高を2016年3月期に2013年3月期の3倍強に引き上げる。現地に生産拠点を構える日米欧の自動車メーカーからの受注が増えるため、主力の車体シールを中心に現地生産を増やす。主要取引先の日産自動車向けには、2015年の稼働を目指して大連 (遼寧省) にサテライト工場を新設する。 (2014年4月24日付日刊自動車新聞より)

2015年3月期の業績予想

(単位:百万円)
2015年3月期
(予測)
2014年3月期
(実績)
増減率 (%)
売上高 76,500 74,543 2.6
営業利益 8,600 7,292 17.9
経常利益 8,600 8,084 6.4
当期純利益 5,000 4,694 6.5

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
全社 1,074 995 998
車体シール部品部門 605 594 562
ブレーキ・型物部品部門 329 235 308

研究開発活動

-樹脂化と小型化の推進により、2014年には、2005年同社製品比で30%の軽量化を目指す。

車体シール部品部門

-材料、新規断面構造の開発により付属品を削減し、価格競争力を向上させたウェザーストリップシール部品の開発
-軽量化を目的とした低比重ゴム、発泡TPVの車体シール部品への採用拡大
-意匠性向上を目的とした内装複合部品の採用拡大
-リサイクル性を考慮した高機能エラストマー材を採用したTPV G/RUNの採用拡大
-グローバルでコスト競争力を確保すべく各地域の特徴を生かした革新的物造りや材料の現地化体制を構築
-G/RUNのモジュール化による付加価値向上 (意匠性、水密性、遮音性)

ブレーキ・型物部品部門
-軽量化と長期品質向上を目的とした吸排気システムの構成部品のTPV化促進
-グローバル生産におけるコスト競争力向上としてオールツールの現地化促進
-加工技術工程における外部委託から自社内製化の拡大 (多段練り、溶着加工、金具加工等)
-次世代ブレーキカップ開発および新工法・新材料の開発
-デジタル開発技術 (FEM解析) による開発日程費用の低減

製品開発

樹脂による一体グラスラン
-欧米メーカーをターゲットに、パーテーションとウェザーストリップの一体化製品を開発。一体化することによって期待される効果は、外観性の向上、風音軽減、水密性向上およびモジュール化によるトータルコストの低減。ALL樹脂化により、軽量化、リサイクル性向上などが挙げられる。2015年3月期以降の製品化を目指す。

技術導入契約

(2014年3月31日現在)
相手方の名称
(国名)
内容 契約期間

ファルテック (株)

(日本)

ウィンドモールディングおよびその製造方法 2000年4月1日より当該製品の製造期間

技術供与契約

(2014年3月31日現在)
相手方の名称
(国名)
内容 契約期間
Metzeler
(英国)
自動車用ウェザーストリップの製造技術 1988年11月25日より当該製品の製造期間
Renault Samsung Mortors
(韓国)
車体シール部品の技術援助契約 2003年3月1日より当該製品の製造期間

設備投資

設備投資費

(単位:百万円)
  2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
全社 3,700 2,700 1,100
-車体シール部品部門 3,200 2,200  600
-防振部品部門 200 200 200
-ホース部品部門 100 100 -
-ブレーキ・型物部品部門 100 100  200
-生産ラインのモデルチェンジ対応、合理化投資などを重点的に実施。
-2015年3月期の設備投資額は4,100百万円を予定。

海外投資

<メキシコ>
-Kinugawa Mexico, S.A. de C.V.のグァナファト州イラプアト拠点が生産能力増強を発表。米州最大規模の生産拠点になる。概要は以下の通り:
  • 2016年の売上高 (見込み) 6,000百万円、従業員450名程度、投資額2,000百万円を予定。
  • 工場敷地約74,000平方メートル、建屋面積約20,000平方メートル
  • 主要得意先:日産、Volkswagen、マツダ、ホンダ
  • 資材、金具の現地化のコスト競争力向上により、近隣自動車メーカーへの売上拡大を図る。
  • 輸送効率が高い部品については、アメリカへのLCC拠点として販売拡大をめざす。

設備の新設

(2014年3月31日現在)
会社名 所在地 設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完成予定 完成後の
増加能力
(株) キヌガワ郡山 福島県
郡山市
車体シール部品製造設備 59 2014年4月 2015年3月 *
(株) キヌガワ大分 大分県
中津市
車体シール部品製造設備 137 2014年4月 2015年3月 *
(株) キヌガワ防振部品 栃木県
真岡市
防振部品製造設備 79 2014年4月 2015年3月 *
(株) キヌガワブレーキ部品 栃木県
真岡市
ブレーキ・型物部品製造設備 119 2014年4月 2015年3月 *
本社 千葉県
稲毛区
試験研究設備 243 2014年4月 2015年3月 -
帝都ゴム (株) 埼玉県
入間市
ホース部品製造設備 129 2014年4月 2015年3月 *
Kinugawa Mexico, S.A. de C.V. メキシコ
グァナファト州
車体シール部品・防振部品・ホース部品製造設備 1,121 2014年1月 2014年12月 防振部品・ホース部品製造設備新設
鬼怒川橡塑 (蕪湖) 有限公司
[Kinugawa Rubber (Wuhu) Co., Ltd.]
中国
蕪湖市
車体シール部品・防振部品製造設備 660 2014年1月 2014年12月 防振工場新設
*合理化・モデルチェンジのため、著しい変動なし。