KYB (株)(旧 カヤバ工業) 2019年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
  2019年
3月期
2018年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 412,214 393,743 4.7 -四輪車用油圧緩衝器は、欧州市場において堅調に推移したこと、第2四半期にブラジルの持分法適用会社を連結子会社としたこと等により増収。
ー四輪車用油圧機器は、電動パワーステアリングや油圧ポンプ及びCVT (無段変速機) 用ベーンポンプが減少したことにより減収。
営業利益 (28,496) 20,885 (236.4) -
税引き前利益 (29,510) 20,881 (241.3) -
親会社の所有者に帰属する当期利益または当期損失 (24,757) 15,202 (262.9) -

 

製品開発

ショックアブソーバー用極微低速バルブ (スウィングバルブ)
-極微低速作動域の減衰力を伸圧独立でコントロールできるバルブ(スウィングバルブ)を量産化した。サスペンションの動きだし初期から適切な減衰力を発生させることにより、操縦性の向上とフラット感を実現。なお、同製品を搭載したショックアブソーバーはレクサス「ES」やトヨタ「マークX “GRMN”(Mark X “GRMN”)」に採用されている。2019年5月27日付プレスリリースより

 

受賞

-新規バルブ構造を盛り込んだショックアブソーバーが、トヨタ自動車の新型「Crown」プロジェクト表彰式で、「技術の部」を受賞。(2018824日付プレスリリースより)
-新技術を盛り込んだショックアブソーバーが、トヨタ自動車の新型「Corolla Sport」プロジェクトの表彰式で、「技術の部」を受賞。(201881日付プレスリリースより)

 

事業動向

中国にて合弁会社設立
ー電動パワーステアリング(EPS)の開発、生産、供給面で中国の湖北恒隆汽車系統集団と業務提携すると発表。6月に合弁会社を立ち上げ、9月にEPSの生産を開始する予定。KYBは中国地場系EPSメーカーとして最大手の湖北恒隆と組んで、世界最大の自動車市場の中国でEPSの事業を強化する。今後、両社は自動運転向けの製品開発でも協力していく。KYBは現在、EPSの生産拠点が国内に限定されており、海外市場で自動車メーカー各社の現地でのEPS調達ニーズに対応できていなかったという。湖北恒隆と共同で製品開発を行うほか、合弁会社で中国を含めた海外市場向けEPSや、関連部品を生産する。(2018年4月27日付日刊自動車新聞より)

 

研究開発費

(単位:百万円)
2019年3月期 2018年3月期 2017年3月期
全社 6,750 8,102 7,621
-AC (オートモーティブコンポーネンツ) 4,605 5,258 4,770

 

研究開発体制

名称 所在地
KYB開発実験センター 岐阜県
加茂郡
基盤技術研究所 神奈川県
相模原市
電子技術センター 神奈川県
相模原市
生産技術研究所 岐阜県
可児市
工機センター 岐阜県
可児市
KYB Europe GmbH(Munich Branch) (*) ドイツ
ミュンヘン

*欧州テクニカルセンターの新設
ー独ミュンヘンに「欧州テクニカルセンター」を設立し、4月3日から業務を始めると発表。独プレミアムメーカーなどの欧州系自動車メーカーをターゲットにショックアブソーバーなど、自動車部品の提案力を高める。ドイツにある欧州統括会社KYBヨーロッパの支店として設立する。現在、同社が展開する自動車部品の中で、主力のショックアブソーバーの欧州市場でのシェアは16%となっている。さらなるシェアアップを目指して、欧州テクニカルセンターに設計者を配置、顧客の技術要求に迅速に対応できる体制を整える。同社はテクニカルセンターを日本、米国、中国、タイに展開しており、今回の独ミュンヘンが5カ国目となる。(2018年3月29日付日刊自動車新聞より)

 

設備投資額

(単位:百万円)
2019年3月期 2018年3月期 2017年3月期
全社 25,345 20,956 20,578
-AC (オートモーティブコンポーネンツ) 12,075 14,114 14,733

 

設備の新設計画

2020年3月期の投資予定額:8,700百万円
AC (オートモーティブコンポーネンツ):4,900百万円

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)