KYB (株)(旧 カヤバ工業) 2018年3月期の動向
業績 |
(単位:百万円) |
2018年 3月期 |
2017年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 392,394 | 355,316 | 10.4 |
-四輪車用油圧緩衝器は、米国で販売減少したものの中国や欧州、国内市場において堅調に推移。 ー四輪車用油圧機器は、CVT用ベーンポンプの販売が好調に推移したものの、電動パワーステアリングや油圧ポンプが減少し、減収。 |
営業利益 | 20,885 | 19,247 | 8.5 | - |
税引き前利益 | 20,881 | 18,852 | 10.8 | - |
親会社の所有者に帰属する当期利益または当期損失 | 15,202 | 14,544 |
4.5 |
- |
事業動向
<中国にて合弁会社設立>
ー電動パワーステアリング(EPS)の開発、生産、供給面で中国の湖北恒隆汽車系統集団と業務提携すると発表。6月に合弁会社を立ち上げ、9月にEPSの生産を開始する予定。KYBは中国地場系EPSメーカーとして最大手の湖北恒隆と組んで、世界最大の自動車市場の中国でEPSの事業を強化する。今後、両社は自動運転向けの製品開発でも協力していく。KYBは現在、EPSの生産拠点が国内に限定されており、海外市場で自動車メーカー各社の現地でのEPS調達ニーズに対応できていなかったという。湖北恒隆と共同で製品開発を行うほか、合弁会社で中国を含めた海外市場向けEPSや、関連部品を生産する。(2018年4月27日付日刊自動車新聞より)
ー同社は中国国内における市場で、中国国内メーカーがシェア拡大を続けるとの予測。また、そのうち国内メーカー製造のステアリングはEPSへ移行が進むとの見方を示した(2022年には50%から73%へとの予想)。中国でのEPSシェア獲得、またラインアップの拡大とともに中国からの海外展開を視野に入れる。
研究開発費
(単位:百万円)
2018年3月期 | 2017年3月期 | 2016年3月期 | |
全社 | 8,102 | 7,621 | 7,760 |
-AC (オートモーティブコンポーネンツ) | 5,258 | 4,770 | 5,121 |
研究開発体制
名称 | 所在地 | 研究内容 |
KYB開発実験センター | 岐阜県 加茂郡 |
-自動車・二輪車用サスペンションやステアリング機器の開発・実験。 -テストコース |
基盤技術研究所 | 神奈川県 相模原市 |
-油圧機器、自動車機器などに関する基礎研究と新製品・新技術の開発。 |
電子技術センター | 神奈川県 相模原市 |
-電子機器の設計や評価、製造技術の集約。 |
生産技術研究所 | 岐阜県 可児市 |
-性能向上、低コスト化等の商品力向上のための開発。 |
工機センター | 岐阜県 可児市 |
-生産技術研究所および各工場で培われた生産設備設計のノウハウの集約。 -設備の内製化の強化および推進。 |
KYB Europe GmbH(Munich Branch) | ドイツ ミュンヘン |
ー* |
<*欧州テクニカルセンターの新設>
ー独ミュンヘンに「欧州テクニカルセンター」を設立し、4月3日から業務を始めると発表。独プレミアムメーカーなどの欧州系自動車メーカーをターゲットにショックアブソーバーなど、自動車部品の提案力を高める。ドイツにある欧州統括会社KYBヨーロッパの支店として設立する。現在、同社が展開する自動車部品の中で、主力のショックアブソーバーの欧州市場でのシェアは16%となっている。さらなるシェアアップを目指して、欧州テクニカルセンターに設計者を配置、顧客の技術要求に迅速に対応できる体制を整える。同社はテクニカルセンターを日本、米国、中国、タイに展開しており、今回の独ミュンヘンが5カ国目となる。(2018年3月29日付日刊自動車新聞より)
ーショックアブソーバーでは、電子制御サスペンションシステム、アルミ化、樹脂化による軽量化開発を推進。
ーEPSでは、一部に問題が生じても機能停止することなく動作し続ける「フォールトトレラント設計」等の開発を推進。
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2018年3月期 | 2017年3月期 | 2016年3月期 | |
全社 | 20,956 | 20,578 | 21,300 |
-AC (オートモーティブコンポーネンツ) | 14,114 | 14,733 | 15,070 |
設備の新設計画
2019年3月期の投資予定額:17,600百万円
AC (オートモーティブコンポーネンツ):8,500百万円