(株) ミツバ 2019年3月期の動向
業績 |
(単位:百万円) |
2019年 3月期 |
2018年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 333,278 | 387,186 | (13.9) | -材料費及び不具合対応費用の高止まり、米中貿易摩擦による追加関税の影響 |
営業利益 | 10,956 | 19,103 | (42.6) | |
経常利益 | 10,711 | 20,055 | (46.6) | |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (7,021) | (6,528) | (7.6) |
2019年3月期の主な受注
ブランド | 車種 | 製品 |
ダイハツ | Mira TOCOT | フロントワイパー |
スバル | Ascent | パワーシートモーター、リアワイパー、ドアミラー、ハイマウントランプ、カメラカバー |
ホンダ | N-VAN | スターターモーター、ETCモーター、フロントワイパー、ウォッシャー、パワーウィンドウモーター、ホーン |
AMAZE | スターターモーター、ETCモーター、フロントワイパー、パワーウィンドウモーター | |
トヨタ | COROLLA SPORT | リアワイパー |
スバル | Forester | リアワイパー、パワーシートモーター、ドアミラー、ファンモーター、ルーフモーター、ルームランプ、ラゲッジランプ、ハイマウントランプ、カメラカバー |
BMW | X4 | パワーウィンドウモーター |
X7 | リアワイパー | |
マヒンドラ&マヒンドラ | XUV300 | リアワイパー |
日産 | Altima | フロントワイパー、ウォッシャー、パワーウィンドウモーター、ルーフモーター、シートモーター、ホーン、ファンモーター |
BMW | X5 | リアワイパー、パワーウィンドウモーター |
スズキ | Ertiga | リアワイパー |
レクサス | UX | 外装ランプ |
Mercedes-Benz | GLE | リアワイパー、ルーフモーター |
ホンダ | Insight | フロントワイパー、ウォッシャー、ホーン、ファンモーター、ETCモーター、リレー |
Mercedes-Benz | B-Class | リアワイパー、ルーフモーター |
Porche | 911 | フロントワイパー |
トヨタ | Corolla | パワーウィンドウモーター |
日産・三菱 | DAYZ・eK wagon | フロントワイパー、リアワイパー、ウォッシャー、パワーウィンドウモーター、ファンモーター、リレー |
マツダ | Mazda3 | フロントワイパー、リアワイパー、スプラッシュフリーウォッシャー、外装ランプ、ルーフモーター、ファンモーター |
BMW | 3 series | パワーウィンドウモーター、ルーフモーター |
研究開発体制
国内
-群馬県桐生地域、神奈川県横浜地域、宮城県仙台地域に研究・開発組織を保有。
海外
-海外では米国、イタリア、フランス、ドイツ、フィリピン、インド、ベトナム、タイ、中国に開発拠点を保有。
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2019年3月期 | 2018年3月期 | 2017年3月期 | |
全社 | 18,242 | 15,843 | 13,806 |
-当会計年度における研究開発費はすべて輸送用機器関連事業によるもの。
研究開発活動
自動車産業の国内市場の成熟化に対し、新興国市場の拡大を捉えるため開発の現地化を進める。
-将来の環境変化(地球環境保全や、少子高齢化等)に対応するため、モーター技術と制御技術をコア技術としたスマートアクチュエーターの研究開発及び、そのキーとなる要素技術の開発を進める。また、新成長分野及び将来市場の開拓に繋がる「モーター・制御・機構」技術を統合したシステム商品の研究開発を進めるとともに、先進の制御技術やセンシング技術、デバイス技術の研究として大学やつくば市の物質・材料研究機構等と共同研究を行っている。
ー同社、群馬大学、桐生市の三者が協働し、自動運転バスや電動モビリティを用いて、地域の移動課題解決に向けたモビリティネットワーク社会実装研究の取組みを開始。
ー4月には宮城県仙台研究開発センターを開設し、自動車の変化に即応した高度に制御化された新価値商品を、産官学連携のもと研究開発を行う。
-2019年3月期において立ち上げた主な商品は、以下の通り:
- フロントワイパーシステム
- リアワイパーシステム
- ウインドウォッシャーシステム
- ドアミラー
- パワーウインドウモーター
- シートモーター
- サンルーフモーター
- ファンモーター
- 四輪用スターターモーター
- 電動オイルポンプ
- 二輪用スターターモーター
- 二輪用燃料ポンプ
- LEDウィンカーランプ
- 各種コントローラー等
-現在は、機電一体化製品の充実、スマートアクチュエーターの開発や新価値の創出に向け、システム開発力を強化している。
技術導入契約 |
(2019年3月31日現在) |
契約会社 | 相手方の名称 (国名) |
契約内容 | 契約期間 |
同社 | Magna Mirrors of America (米国) |
ターンシグナルライトを含む車両外部バックミラーシステムについてのライセンス契約 | 2005年10月 - 2022年9月 |
技術供与契約 |
(2019年3月31日現在) |
相手方の名称 (国名) |
契約内容 | 契約期間 |
Smiths (南アフリカ) |
四輪車用ワイパーモーターの製造技術の供与 | 1979年3月 - 自動延長 |
Armstrong Auto Parts Sdn. Bhd. (マレーシア) |
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 | 1992年5月 - 自動延長 |
士林電機社 [Shihlin Electric & Engineering Corp.] (台湾) |
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 | 1998年8月 - 自動延長 |
シークス (株) (日本) |
四輪車用SRモーター第三者販売に係る技術援助契約 | 2006年4月 - 自動延長 |
APM Automotive Holdings Berhad (マレーシア) |
四輪車用ワイパーモーター、ウォッシャー等の技術の供与 | 2007年4月 - 自動延長 |
ピョンハオートモーティブ社 (韓国) |
四輪車用電装品の製造技術の供与 | 2015年1月 - 自動延長 |
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2019年3月期 | 2018年3月期 | 2017年3月期 | |
全社 | 24,448 | 23,014 | 24,054 |
-輸送用機器関連 | 22,750 | 22,286 | 22,462 |
-2019年3月期、輸送用機器関連事業では主に、四輪車用ワイパーモーターおよびパワーウィンドモーター等を中心に投資。
設備の新設計画 |
(2019年3月31日現在) |
事業所名 | 設備内容 | 投資予定 総額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
同社 | ||||
研究開発センター | 研究開発設備 | 979 | 2019年4月 | 2020年3月 |
赤城工場 | 新製品の生産設備ほか | 283 | 2019年4月 | 2020年3月 |
新里工場 | 新製品の生産設備ほか | 2,225 | 2019年4月 | 2020年3月 |
鬼石工場 | 新製品の生産設備ほか | 392 | 2019年4月 | 2020年3月 |
利根工場 | 新製品の生産設備ほか | 244 | 2019年4月 | 2020年3月 |
富岡工場 | 新製品の生産設備ほか | 718 | 2019年4月 | 2020年3月 |
福島工場 | 新製品の生産設備ほか | 429 | 2019年4月 | 2020年3月 |
新潟工場 | 新製品の生産設備ほか | 197 | 2019年4月 | 2020年3月 |
本社事業所 | 情報機器他 | 453 | 2019年4月 | 2020年3月 |
在外子会社 | ||||
Mitsuba Sical India Ltd. | 新製品の生産設備ほか | 3,390 | 2019年4月 | 2020年3月 |
広州三葉電機有限公司 | 新製品の生産設備ほか | 3,134 | 2019年4月 | 2020年3月 |
三葉電器(大連)有限公司 | 新製品の生産設備ほか | 2,170 | 2019年4月 | 2020年3月 |
Mitsuba Vietnam Co., Ltd. | 新製品の生産設備ほか | 2,081 | 2019年4月 | 2020年3月 |
2020年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2020年3月期 (予測) |
2019年3月期 (実績) |
増減 (%) |
|
売上高 | 335,000 | 333,278 | 0.5 |
営業利益 | 12,000 | 10,956 | 9.5 |
経常利益 | 12,000 | 10,711 | 12.0 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,500 | (7,021) | - |
-中国の売上減をアジアがカバーし、売上高は横ばい。収益面では不具合対応費用の改善で、営業利益率3.5%以上を確保。
-OEM別では、ホンダ向けは中国での四輪スターター搭載車種打ち切りにより減少する一方、外資サプライヤー向けは利便快適系モーターが増加。
2020年3月期重点テーマ
- 米州および欧州エリアの収益改善
- 米州エリア:品質不具合対応費用の改善、内製拡大
- 欧州エリア:品質不具合対応費用の改善、生産効率の向上
- 開発費用を中心とした間接部門の生産性向上
- 海外開発拠点(タイ、フィリピンなど)の活用
- 間接部門の生産性向上
- 米中通商問題による関税増への対応
- 生産拠点の変更(中国→米国、フィリピン、ベトナムなど)
- 売価反映
- インドの排ガス規制(BS6)への対応
- 燃料系製品および始動系製品の生産立ち上げ