(株) ミツバ 2018年3月期の動向

業績

(単位:百万円)

2018年
3月期
2017年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 387,186 327,977 - ー今期より12月決算から3月決算としたことにより15か月間の会計期間となった。会計期間3か月延長の影響を除くと売上高は3,380憶円。
営業利益 19,103 22,687 - -材料費の高止まり、品質不具合品対応費用の発生
経常利益 20,055 20,213 - -
親会社株主に帰属する当期純利益 (6,528) 5,082 - ー米国集団民事訴訟の和解金とリコールの対応費用を特別損失に計上
ー海外関係会社の留保利益に対する繰延税金負債計上に伴い法人税等調整額を計上。
輸送用機器関連事業
売上高 371,159 313,783 -

-国内自動車生産台数が回復、中国の自動車生産が好調となるも不具合品対応費用の発生により減益。

ーメーカーではホンダ向けが堅調、VW、Audiグループ向けも伸長。
ー製品ではルーフモーター及び欧州系顧客を中心としたワイパーが増加。

営業利益 18,006 21,760 -

研究開発体制

国内

-群馬県桐生地域、神奈川県横浜地域、宮城県仙台地域に研究・開発組織を保有。

ー車載用電子制御システムの開発において、開発初期段階の仕様検討から開発プロセス、量産までを通して管理基準を規定し、制御システムの安全保障を実現するため先進設備を取り入れた開発を行っている。

ー解析棟では、新材料の研究開発を行うとともに、材料分析装置や材料物性測定装置を集約。

海外
-海外では米国、イタリア、フランス、ドイツ、フィリピン、インド、ベトナム、タイ、中国に開発拠点を保有し、国内との緊密な連携を保ちながら、研究・開発のグローバル化を図る。

研究開発費

(単位:百万円)
2018年3月期 2017年3月期 2016年3月期
全社 15,843 13,806 13,039

-当会計年度における研究開発費はすべて輸送用機器関連事業によるもの。

研究開発活動

自動車産業の国内市場の成熟化に対し、新興国市場の拡大を捉えるため開発の現地化を進める。

-将来の環境変化(地球環境保全や、少子高齢化等)に対応するため、モーター技術と制御技術をコア技術としたスマートアクチュエーターの研究開発及び、そのキーとなる要素技術の開発を進める。また、新成長分野及び将来市場の開拓に繋がる「モーター・制御・機構」技術を統合したシステム商品の研究開発を進めるとともに、先進の制御技術やセンシング技術、デバイス技術の研究として大学やつくば市の物質・材料研究機構等と共同研究を行っている。

ー同社、群馬大学、桐生市の三者が協働し、自動運転バスや電動モビリティを用いて、地域の移動課題解決に向けたモビリティネットワーク社会実装研究の取組みを開始。

ー4月には宮城県仙台研究開発センターを開設し、自動車の変化に即応した高度に制御化された新価値商品を、産官学連携のもと研究開発を行う。


-2018年3月期において立ち上げた主な商品は、以下の通り:

  • フロントワイパーシステム
  • リアワイパーシステム
  • ウインドウォッシャーシステム
  • ドアミラー
  • パワーウインドウモーター
  • シートモーター
  • サンルーフモーター
  • ファンモーター
  • 四輪用スターターモーター
  • 電動オイルポンプ
  • 二輪用スターターモーター
  • 二輪用燃料ポンプ
  • LEDウィンカーランプ
  • 各種コントローラー等

-現在は、機電一体化製品の充実、スマートアクチュエーターの開発や新価値の創出に向け、システム開発力を強化している。

技術導入契約

(2018年3月31日現在)
契約会社 相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
同社 Magna Mirrors of America
(米国)
ターンシグナルライトを含む車両外部バックミラーシステムについてのライセンス契約 2005年10月 - 2022年9月

技術供与契約

(2018年3月31日現在)
相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
Smiths
(南アフリカ)
四輪車用ワイパーモーターの製造技術の供与 1979年3月 - 自動延長
Armstrong Auto Parts Sdn. Bhd.
(マレーシア)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1992年5月 - 自動延長
士林電機社
[Shihlin Electric & Engineering Corp.]
(台湾)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1998年8月 - 自動延長
シークス (株)
(日本)
四輪車用SRモーター第三者販売に係る技術援助契約 2006年4月 - 自動延長
APM Automotive Holdings Berhad
(マレーシア)
四輪車用ワイパーモーター、ウォッシャー等の技術の供与 2007年4月 - 自動延長
ピョンハオートモーティブ社
(韓国)
四輪車用電装品の製造技術の供与 2015年1月 - 自動延長

設備投資額

(単位:百万円)
2018年3月期 2017年3月期 2016年3月期
全社 23,014 24,054 18,987
-輸送用機器関連 22,286 22,462 18,339


-2018年3月期、輸送用機器関連事業では主に、四輪車用ワイパーモーターおよびパワーウィンドモーター等を中心に投資。

設備の新設計画

(2018年3月31日現在)
事業所名 設備内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
同社
研究開発センター 研究開発設備 992 2018年4月 2019年3月
赤城工場 新製品の生産設備ほか 364 2018年4月 2019年3月
新里工場 新製品の生産設備ほか 1,176 2018年4月 2019年3月
鬼石工場 新製品の生産設備ほか 1,042 2018年4月 2019年3月
利根工場 新製品の生産設備ほか 469 2018年4月 2019年3月
富岡工場 新製品の生産設備ほか 966 2018年4月 2019年3月
福島工場 新製品の生産設備ほか 119 2018年4月 2019年3月
新潟工場 新製品の生産設備ほか 201 2018年4月 2019年3月
本社事業所 情報機器他 290 2018年4月 2019年3月
在外子会社
Mitsuba Sical India Ltd. 新製品の生産設備ほか 3,158 2018年4月 2019年3月
Mitsuba Vietnam Co., Ltd. 新製品の生産設備ほか 1,391 2018年4月 2019年3月
三葉電器(大連)有限公司 新製品の生産設備ほか 1,207 2018年4月 2019年3月
P.T. Mitsuba Automotive Parts Indonesia 新製品の生産設備ほか 961 2018年4月 2019年3月

2019年3月期の見通し

(単位:百万円)
2019年3月期
(予測)
2018年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 340,000 387,186 -
営業利益 17,000 19,103 -
経常利益 17,000 20,055 -
親会社株主に帰属する当期純利益 3,000 (6,528) -

2019年3月期はスバル向けが増加する見込み。
製品では、ワイパー、ミラー、ルーフモーターなどが好調に推移すると予想。

ー2019年3月期の想定為替レートは
105.00円/USドル(感応度 200百万円/円)
125.00円/ユーロ(感応度 50百万円/円)
16.50円/人民元(感応度 250百万円/円)


第11次中期経営方針 (2018年3月期 - 2020年3月期)

-売上高3500億円、営業利益245億円、営業利益率7%以上の実現

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)