(株) ミツバ 2013年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)

  2013年
3月期
2012年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 225,605 207,803 8.6 -
営業利益 9,032 7,928 13.9 -
経常利益 12,169 7,266 67.5 -
当期純利益 6,473 2,917 121.9 -
輸送用機器関連事業
売上高 214,960 197,868

8.6

-日本でエコカー補助金終了による反動や欧州債務危機をきっかけとした新興国経済の減速、中国の日本車不買運動等により厳しい状況で推移したが、米国での自動車販売が回復したため増収。
営業利益 8,666 8,397 3.2 -

事業計画

電動パワーステアリング用ブラシレスモーター生産増強
-電動パワーステアリング (EPS) 用ブラシレスモーターの世界生産を2016年度に13年度見通しの2割増となる年間600万台に引き上げる。トヨタ自動車やVolkswagen向けの納入が増えることによるもので、主に中国と日本で増産対応を図る。EPS用モーターは現在、ブラシ付きが主流だが、今後は長寿命で性能が高いブラシレスの需要が増える見通し。(2013年3月15日付日刊自動車新聞より)

制御ワイパーを日系自動車メーカーに販路拡大
-コントロールユニットを搭載して機能の充実を図った制御ワイパーの販路を日系自動車メーカーにも広げる。Volkswagenにすでに採用されている製品で、機能向上に加え軽量化にもメリットがあることから、日系自動車メーカーからも初めて受注した。11月に市場導入される旗艦車種に搭載される。制御ワイパーはワイパーにコントロールユニットを搭載することにより、モーターの動きを最適に制御する機能を持たせたもの。(2012年12月5日付日刊自動車新聞より)

事業再編

<メキシコ>
-メキシコ子会社3社を2013年1月1日付で合併すると発表した。メキシコ国内事業の経営を統合し、コスト競争力を向上させるとともに意思決定を迅速化する。合併するのは自動車部品、ダイカスト部品を製造、販売するヌエボレオン州の3社。このうちコーポレーション・ミツバ・ド・メキシコを存続会社とし他の2社を吸収合併する。(2012年11月9日付日刊自動車新聞より)

2014年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2014年3月期
(予想)
2013年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 240,000 225,605 6.4
営業利益 12,000 9,032 32.9
経常利益 13,000 12,169 6.8
当期純利益 8,000 6,473 23.6

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 387 411 487
-輸送機器関連 N.A. 360 399

研究開発体制

-グループにおける開発のセンター機能として、国内にミツバ研究開発センター (群馬県桐生市) と横浜研究センター (神奈川県横浜市) を設置。
-海外では米国、イタリア、ドイツ、タイ、フィリピン、インド、ベトナム、中国に開発拠点を保有し、国内との緊密な連携を保ちながら、研究・開発のグローバル化を図る。
-先端技術の研究として、大学やつくば市の物質・材料研究機構等、社外との共同研究を行っている。

研究開発活動

-主要なテーマとして、モーター技術と制御技術をコア技術とした新アクチュエーターの研究開発、およびそのキーとなる要素技術の開発を進めている。また、先進の制御技術、新センサー技術や駆動原理を応用したシステム商品の研究開発を推進。

-2013年3月期において立ち上げた主な商品は、以下の通り:
  • フロントワイパーシステム
  • リアワイパーシステム
  • ウィンドウォッシャーシステム
  • ドアミラー
  • ホーン
  • パワーウィンドモーター
  • シートモーター
  • サンルーフモーター
  • ドアロックアクチュエーター
  • パワースライドドアシステム
  • ファンモーター
  • 電動パワーステアリングモーター
  • 四輪用スタータモーター
  • オイルポンプモーター
  • 燃料ポンプ
  • ACジェネレーター
  • 各種コントローラー
-現在は、各種システム商品の次世代開発と次世代アクチュエーターの開発を、信頼性向上の為の要素技術開発と共に推進している。

技術導入契約

(2013年3月31日現在)
契約会社 相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
Corporacion Mitsuba de Mexico, S.A. de C.V. 市光工業 (株)
(日本)
メキシコ国内の自動車部品製造の特許およびノウハウの行使 1993年12月 - 製造終了まで
同社 Donnelly
(米国)
ターンシグナルライトを含む車両外部バックミラーシステムについてのライセンス契約 2005年9月 - 特許期間終了まで

技術供与契約

(2013年3月31日現在)
相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
士林電機社
[Shihlin Electric & Engineering Corp.]
(台湾)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1998年8月 - 自動延長
Armstrong Auto Parts Sdn. Bhd.
(マレーシア)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1992年5月 - 自動延長
Smith
(南アフリカ)
四輪車用ワイパーモーターの製造技術の供与 1979年3月 - 自動延長
APM Automotive Holdings Berhad
(マレーシア)
四輪車用ワイパーモーター、ウォッシャー等の技術の供与 2007年4月 - 2013年4月

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 18,093 12,236 9,237
-輸送用機器関連 17,874 12,141 9,011

-輸送用機器関連事業では主に、在外子会社を含め、四輪車用パワーウィンドモーター、四輪用ワイパーモーター等に投資。

設備の新設計画

(2013年3月31日現在)
事業所名 設備内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
同社
研究開発センター 研究開発設備 452 2013年4月 2014年3月
赤城工場 新製品向け機械他 310 2013年4月 2014年3月
鬼石工場 新製品向け機械他 310 2013年4月 2014年3月
新里工場 新製品向け機械他 726 2013年4月 2014年3月
利根工場 新製品向け機械他 360 2013年4月 2014年3月
富岡工場 新製品向け機械他 179 2013年4月 2014年3月
福島工場 新製品向け機械他 27 2013年4月 2014年3月
新潟工場 新製品向け機械他 418 2013年4月 2014年3月