Yuchai Machinery (Guangxi) Group Co., Ltd.
 [広西玉柴機器集団有限公司] 2014年12月期の動向

ハイライト

業績

-2014年のディーゼルエンジン販売基数は510,841基、生産基数は466,855基となり、自動車用ディーゼルエンジン市場における販売と生産の市場シェアはそれぞれ15.8%と14.6%を確保し、国内一位となったと発表した。(2015年1月16日付け各種リリースより)

-2014年のバス用エンジン販売数は、目標12.6万基に対して実績は前年レベルの約12.5万基だったと発表した。2013年に続き国内首位を保ったとしている。(2015年2月4日付け各種リリースより)

買収

-Caterpillar (China) Investment Co., Ltd.]との合弁会社「玉柴再製造工業 (蘇州) [Yuchai Rebuilt Industry (Suzhou) Co., Ltd.]の株式のうち、全体の49%に当たるCaterpillar (China) 保有分を買収し、玉柴再製造工業 (蘇州) 有限公司を完全子会社化すると発表した。玉柴再製造工業 (蘇州) は2010年4月設立、2011年操業を開始した。主に広西玉柴機器とCaterpillarの生産するディーゼルエンジンおよび部品の再生業務を行っている。(2014年7月3日付け各種リリースより)

受注

-「北京公交集団 (Beijing Public Transport)」より公共バス用エンジン635基を受注したと発表した。そのうち、587基は国Ⅴガスエンジン、48基はユーロⅣディーゼルエンジン。同社にとってユーロⅣエンジンの受注は初めてとなる。(2015年1月7日付けプレスリリースより)

-YC4FA130-50国Ⅴ排ガス基準適合エンジンサンプル機6基を上海万象汽車製造有限公司 [Shanghai Wanxiang Automobile Co., Ltd.] に出荷したと発表した。このエンジンが搭載されるのは上海万象の公共バスSXC6720G5。同社の国Ⅴ適合小型エンジンが公共バスに搭載されるのは初めて。(2014年9月18日付けプレスリリースより)

-2014年6月16日、広西玉柴機器集団有限公司のエンジンを搭載した新エネルギー路線バス800台が遼寧省撫順市に導入された。800台のうち200台はLNGエンジンを、600台はガス電気ハイブリッド動力を搭載している。撫順市は国が指定した新エネルギー自動車推進モデル都市となっているが、今回のように大量の新エネルギー路線バスを導入するのは初めてという。(2014年6月19日付けプレスリリースより)

-同社のディーゼルエンジン「YC6K1242-40」を搭載した聯合トラック (C & C Truck) の消防車がドイツで組み立てを終えたと発表した。また同社はロシアより天然ガスエンジンの大口受注を獲得したと発表した。(2014年4月18日付けプレスリリースより)

 

開発動向

研究開発拠点

名称 詳細
広西玉柴工程研究院
[Guangxi Yuchai Engineering Research Institute]
- 2007年開設
- 製品エンジニアリング部、電子制御技術部、テストエンジニアリング部、技術管理部で構成
- 主に排出ガスの低減、乗用車のディーゼル化に取り組む
内燃機共同実験室 - 2009年設立
- ディーゼルエンジンの燃焼技術開発及び振動・騒音研究、自動車NVHの研究、吸気系統の研究。
玉柴大連ターボチャージャー技術研究開発センター - 2011年設立
- 船舶、車両用国産大型ターボチャー ジャーを研究開発
国家認可工程実践教育センター - 2011年設立
- 華中科技大学と提携
広西ディーゼルエンジン工程院 -玉柴集団が全額出資して建設、2012年建設開始、工期は3年間

-2014年10月14日、玉柴鋳造センターで新製品試作センターのオープニングセレモニーを行った。試作センターは2014年7月にすでに稼働しており、敷地面積は7,000平方メートル。同日公開した作業場のほか、試作品作成、新製品組立と新製品機械加工を行う2つの作業場を開設する計画である。(2014年10月17日付けプレスリリースより)

-同社は完成した「環境型内燃機関エンジニアリングラボラトリー」が2014年7月15日、広西発展改革委員会から認可を受けたと発表した。このラボラトリーは2年をかけて玉林 (Yulin) と南寧 (Nanning) の2つの生産拠点に分けて建設したもの。総投資額は92.4百万元。国内のエンジン業界で唯一国の認可を得た国家レベルのエンジニアリングラボラトリとのこと。(2014年7月16日付けプレスリリースより)

技術提携

-2014年3月14日、湖南大学 (Hunan University) と戦略的提携に関する合意書を結んだと発表した。双方は現在の提携を基礎として科学研究、人材育成、情報交換など広い範囲で産学提携を進めていく。広西玉柴機器は湖南大学に奨学金制度を設け、内燃機関、車両エンジニアリング、マネージメントなど専門分野の学生に3年間で合計0.5百万元を提供する。(2014年3月18日付けプレスリリースより)

特許

-2014年末現在、特許1,500件以上を保有。

新製品

-2015年1月24日、エンジンの新製品を発表した。そのうち国Ⅴ排ガス基準適合エンジンは次の通り。
・YC4Y22-50ディーゼルエンジン:排気量2.2リットル、出力75kW - 120kW、軽型バス、軽型トラック、ピックアップ、SUV、MPV向け
・YC4S-50ディーゼルエンジン:排気量3.76リットル、出力96kW - 125kW、総重量5-8トンの中高級トラック、全長7-8mのバス向け
・YC4EG-50ディーゼルエンジン:排気量4.73リットル、出力103kW - 147kW、全長7.3-9mのバス、4X2中軽型路線バス向け
・YC6MK-50ディーゼルエンジン:排気量10.3リットル、出力220kW - 309kW、路線バス向け
・YC4FAN-50天然ガスエンジン:出力66-85kW、全長6-7m路線バス向け
このほか、ユーロⅥ適合ディーゼルエンジン YC6L-60を発表した。これは6Lプラットフォームに基づき開発したハイエンドエンジンで、出力は177-243kW。全長10-12mの高級バス、総重量25-40トントラックに適しているという。
(2015年1月26日付けプレスリリースより)

-同社子会社「玉柴聯合動力股份有限公司 [Yuchai United Power Co., Ltd.]」は、2014年12月29日、国Ⅴ排ガス基準適合エンジン新製品YC6K1248-50を発表した。YC6K1248-50はK12を基本として開発した軽量化ディーゼルエンジン。精密鋳造によりシリンダーブロックを薄肉化したうえに、シリンダーヘッド、オイルパンなどの部品をすべてプラスチック化することで軽量化と低騒音化を実現したとしている。また優れた燃焼により排気ガスをクリーン化するとともに、ダブルストローク排気ブレーキの採用、バタフライバルブの廃止によりエンジンブレーキの制動出力を250kW/Lまで引き上げた。ピストンには特殊処理をした材料を用いて熱膨張の均一性を高め、シリンダーの隙間を小さくしたり、リターンオイルプールの形状を改善したことでエンジンオイルの消費を低減したとしている。(2014年12月31日付けプレスリリースより)

-2014年1月、自動車用新型ディーゼルエンジン4機種を発表した。発表したモデルは、YC4E-48、YC4S-48、YC4D2およびYC6MK。小型トラック、大型トラック、軽型バスなどに適したエンジンのラインナップを揃えた。また、新たに開発した第2世代目となるプラグインハイブリッドシステムYCHPTⅡも同時に発表している。(2014年1月18日付けプレスリリースより)

 

設備投資

国内投資

-完成した「環境型内燃機関エンジニアリングラボラトリー」が2014年7月15日、広西発展改革委員会から認可を受けたと発表した。このラボラトリーは2年をかけて玉林 (Yulin) と南寧 (Nanning) の2つの生産拠点に分けて建設したもの。総投資額は92.4百万元。国内のエンジン業界で唯一国の認可を得た国家レベルのエンジニアリングラボラトリとのこと。(2014年7月16日付けプレスリリースより)