CIE Automotive, S.A. 2018年12月期の動向

近年の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
  2018年12月期 2017年12月期 増減率 (%)
売上高 3,029.5 2,842.5 6.6
EBITDA 529.0 471.1 12.3


要因
-2018年12月期の売上高は、前年比6.6%増の3029.5百万ユーロ。事業成長率は10.1%増。北米、ブラジル、アジアの好況により売上は増加、欧州商用車セグメントも売上増となったが、欧州乗用車セグメントは新排出ガス基準WLTPの導入により売上高は減少した。

企業買収

-Mahindra CIE Automotive (MCIE)は、取締役会がMCIEBill Forgeとの合併を承認したと発表した。運用効率向上、スケールメリットおよびビジネスのシナジー効果を狙ったもの。Bill Forgeは乗用車メーカー向けティア1サプライヤーで、主にステアリング、トランスミッション、ホイール関連部品用の冷間、温間、熱間鍛造部品および機械加工部品を製造している。(2018925日付証券取引所報告書より)

-Inteva Group傘下のInteva Roof Systemsの買収を発表した。買収額は755百万ドル。Inteva Roof Systemsは従業員数4,400名超、世界7カ国で16カ所の製造施設と6カ所の研究開発センターを操業している。買収により、CIE Automotiveはコンフォートシステム事業の強化を図る。(2018917日付プレスリリースより)

再編

-2018年7月、スマートイノベーション部門 (Dominion) を売却。スマートイノベーション部門はこれまで企業のプロセス効率改善化のソリューション、サービス、サポートを提供していた。

合弁事業

-インド合弁子会社Mahindra CIE Automotiveの株式5%をMahindra & Mahindraから60百万ユーロで取得し、持株比率を56%以上に引き上げたと発表した。Mahindra CIE Automotiveは、Mahindra & Mahindraと、インド市場への参入と世界でトップ5に入る鍛造拠点の設立を目標とするCIE Automotive2013年に設立した合弁会社。(2018629日付 プレスリリースより)

中期計画 (2018-2020年)

2020年度目標

  • 売上高:  市場成長率の約4倍
  • 純資産利益率:  約23%
  • EBITマージン:     14%以上
  • 負債/EBITDA:   約1.0倍
  • 設備投資額: 売上高の約7.5%



受賞

-2018年の受賞

授与者 受賞拠点 受賞名
ホンダ CIE Plasfil (ポルトガル) Sustainability award
GM Nanging Automotive Forging (中国)
PEMSA Celaya (メキシコ)
CIE Inyectametal (スペイン)
Logistics and quality
Supplier Quality Excellence Award
Supplier Quality Excellence Award
Ford CIE Galfor (スペイン)
CIE Autometal Camacari (ブラジル)
Q1
Q1
PSA CIE Compiegne(フランス) Best of the Best Plant Award 2018
Mercedes-Benz CIE Durametal(ブラジル) Excellence in logistics
Jaguar Land Rover CIE Galfor (スペイン) JLRQ award
アイシングループ CIE Taubate (ブラジル) Logistics Achievement Performance Certificate
ZF CIE Celaya Aluminio (メキシコ) Excellence in motion 2018
Nexteer CIE Celaya Aluminio (メキシコ)
CIE Unitools Press (チェコ)
Perfect Quality 2018
Perfect Quality 2018
Bosch CIE Celaya Aluminio (メキシコ)
Bill Forge Bommasandra (インド)
Best supplier award North America 2016/2017
Achieving Delivery Target-2018 under Silver Category



研究開発体制

-R&Dセンターを7カ所保有:

  • スペイン
  • ポルトガル
  • ドイツ
  • フランス
  • ブラジル
  • メキシコ
  • インド

研究開発活動

欧州連合 (EU) が進める「欧州投資計画(Investment Plan for Europe)」の下、欧州投資銀行 (EIB) から 80百万ユーロの融資を受けると発表した。自動車の軽量化や、より効率的でより環境に優しい製造工程を実現する、革新的な技術開発を目的とする「RDI戦略」を推進する。ハイブリッド・軽量材の開発に重点を置くとともに、新たな電気自動車用部品の設計・製造も目指す。スペイン、フランス、ポルトガル工場の技術革新や、チェコ、スロバキア、ルーマニア、ポルトガル、リトアニアといった工場の設備近代化に投資する。RDIプログラムは、2022年までに実施される予定。(2018724日付プレスリリースより)

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2018年12月期 2017年12月期 2016年12月期
合計 210.9 131 186.4


-2018年12月期の設備投資額は210.9百万ユーロ。このうち87.6百万ユーロはメキシコの新溶接組立工場、リトアニアのクランクシャフト生産ライン、スペインのガソリンエンジン用燃料レールライン拡張などのグリーンフィールドプロジェクトに充てられた。

海外投資

<メキシコ>
-2018年1月、メキシコPueblaに5,000平方メートルの溶接組立工場を開設した。

-150百万ドルを投じてメキシコ拠点を拡張する計画を発表した。メキシコ国内での1,000名の新規雇用や、エネルギー効率や開発等の著しい改良を予定する。同社はメキシコ国内ではCelaya6カ所、Tultitlan2カ所、SaltilloRamos Arizpeそれぞれ1カ所に拠点を有している。(201875日付 Mexico-Nowより)

<リトアニア>
-CIE LT Forgeは、10百万ユーロを投資し、リトアニアMarijampoleにある工場にクランクシャフトを製造する第2ラインを導入したと発表した。これにより、工場の年産能力は3倍の150万本となる見通し。完成に2年を要した新製造ラインは、自動制御と生産効率の良さが特徴で、より高品質な製品が生産できる。新たに60人を雇用し、AudiRenaultVolkswagen向けにクランクシャフトを生産する予定。(2018327日付プレスリリースより)