Johnson Electric 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2010年3月期 2009年3月期 増減率(%) 要因
全社
売上高 1,741.0 1,828.2 (4.8) 1)
営業利益 110.6 46.9 135.8 2)
税引き前利益 103.8 37.4 177.5
純利益 85.9 37.8 127.2
自動車用製品グループ(APG)
売上高 933.7 905.1 3.2 3)

1)
-2009年度後半の経済危機のあおりを受け、全製品分野、全事業地域で全社的に販売の減退が見られた。さらに、顧客の在庫圧縮が追い討ちをかけた。

2)
- 原材料価格(銅や鉄など)の低下、各種リストラ策が効果を発揮し始めたことによる固定費の減少、販売の回復などが合わさって、全体の粗利益率は23.3% から27.7%に向上した。リストラ、コスト削減策には、欧州や北米での大規模な生産体制再編などがある。これらの地域では、生産を特定の拠点に集約し、 他の拠点ではデザインや設計に注力している。

3) 自動車用製品グループ
-販売が増加したこ との要因として、この業界が経済危機のあおりをもっとも最初に受けた一方、中国に代表されるように政府のインセンティブなどにより最も速やかに回復基調に のったことが挙げられる。自動車部門全体に占めるアジア比率は、5年前にはわずか6%に過ぎなかったものが、現在では4分の1にまで拡大してきている。

- 政府による買い替えインセンティブによって、小型車の需要が喚起された。小型車は、HVACなどの分野で同社の製品の採用が徐々に増えてきている領域であ る。ウィンドウリフトや電動シートアジャスター、ランバーサポート、クライメートコントロール、電動ミラーなどの増加が貢献している。

<地域別>
-中国では経済発展により自動車販売が増加している。同社は、中国の新興カーメーカーに確固とした足場を築くことに成功している。また、欧州市場向け製品を開発してきた経験と、中国国内での生産・販売体制が、この市場において主導的な地位につくことを可能としている。

- 米州では、同社が製品を供給するプラットフォームのモデルは苦戦した。一方で、同社が納入している欧州のティア1サプライヤーを通じて、あたらなプラットフォーム向けに大規模供給を行うことも決まった。


生産体制再編

-米国においては、基本的な操業体制のレベルにおいて縮小が図られており、Cary(ノースカロライナ州)工場を閉鎖してSpringfield(テネシー州)工場に生産を移管している。
-欧州では、市場の低迷により主要拠点への集約が図られた。そのような中、Murten(スイス)が欧州における管理および操業の拠点として位置づけられた。

環境対応製品

-同社のエンジンエアマネージメントシステムや燃料管理システムは、トランスミッション技術の向上にあわせ、小型エンジンの性能を向上させるとともに、低 燃費を実現している。新開発のABS、ESCおよび電動パーキングブレーキ用ブレーキ製品は、安全に対する市場のニーズの拡大に対応している。

開発動向

研究開発体制

-エンジニアリングセンターは、香港、ドイツ、スイス、英国、イタリア、日本、中国、イスラエル、米国に設置。

設備投資

設備投資額

(単位:百万ドル)
  2010年3月期 2009年3月期
合計 38.0 62.8