愛知機械工業株式会社 2009年3月期の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2008年3月期 | 増減率(%) | |
売上高 | 101,942 | 113,001 | (9.8) |
営業利益 | 3,277 | 5,497 | (40.4) |
経常利益 | 3,290 | 5,527 | (40.5) |
当期純利益 | 1,534 | 1,039 | (47.6) |
製品別売上高
エンジン
-日産の中近東向け「アルメーラ」搭載分などが増加したものの、国内向け「ティーダ」、「ノート」、「マーチ」搭載分及び欧州向け「キャシュカイ」、「ノート」搭載分などが減少したことにより、前年度比9.0%減の476億円。
マニュアルトランスミッション
-日産の北米向け「フロンティア」搭載分、東南アジア向け「フロンティア」、「ナバラ」搭載分及び韓国ルノー三星自動車向けのトランスミッションなどが減少したものの、日産の「NISSAN GT-R」搭載の新型トランスミッション「GR6」及びマレーシア・プロトン社向けのトランスミッションなどが増加したことにより、前年度比6.6%増の248億円。
自動車部分品
-前年度比21.1%減の293億円。
事業方針
-日産自動車のグローバル展開支援の一環として、エンジンを始めとしたパワートレーンユニットの受託事業を見直す。従来は開発から部品生産、組み立てまでのフルセットでの請け負いが前提だった。しかし、2009年度から日産が新興国で生産を開始する低価格なスモールカー“Aセグメント車"用のエンジンについては、日産の海外拠点が組み立てを担当。同社が量産する計画はないものの、開発及び主要部品の生産を引き受けた。さらに、今後は開発・設計のエンジニアリング業務だけでも受託する考え。最終組み立てを自社で担当しないプロジェクトは収益性が低いが、日産グループのトータルな競争力向上には方針転換が不可欠と判断した。(2009年1月8日付日刊自動車新聞より)
-日産グループ以外の売上高比率を拡大すると発表。2009年度から開始する3カ年の中期経営計画の期間中に、現在の2倍となる20%に引き上げることを目指す。自動車市場が世界的に伸び悩む中で売上高を伸ばしていくには、新たな納入先を拡大し経営基盤を強化していくことが不可欠と判断し、日産圏以外からの受注獲得に力を入れる。基本的には、日産の新型車向けと同様な最新型のユニットを供給していく考え。(1月21日付日刊自動車新聞より)
開発動向
研究開発費 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2008年3月期 | 2007年3月期 | |
自動車関連事業 | 66 | 67 | 96 |
製品開発体制
-製品化に必要な企画・設計・試作実験までを一貫して行える体制を整え、開発には、デジタルモックアップ、シミュレーション、データ解析などに最新のコンピュータシステムを活用し、クリーンでエコノミーな高性能エンジン、小型・軽量マニュアルトランスミッションをはじめとする先進的な製品開発を実現。
研究開発成果
エンジン
-直列4気筒エンジン「HR15DE」の燃費向上型を開発し、2008年11月発表の日産「新型キューブ」に搭載。
マニュアルトランスミッション
-FR車用マニュアルトランスミッション「R31A」をシンクロレブコントロールに対応して改良し、2008年12月から日産「フェアレディZ」に搭載。
設備投資
設備投資費 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2008年3月期 | 2007年3月期 | |
自動車関連事業 | 10,200 | 5,300 | 7,400 |
-主に納入先のエンジン及びマニュアルトランスミッションのモデルチェンジに関連した自動車ユニット・部分品製造用設備の合理化・更新投資で9,900百万円(エンジン部門9,400百万円、マニュアルトランスミッション部門400百万円)。
設備投資計画
-2010年3月期は、納入先のエンジン及びマニュアルトランスミッションのモデルチェンジに関連した自動車ユニット・部分品製造用設備を中心に6,500百万円の設備投資を計画。