Detroit Diesel Corporation 2014年12月期の動向

受注

-2014年、同社の 「DT12」 トランスミッションが Western Star の新型 「5700XE」 に標準搭載されていると発表。また、同モデルに搭載されたエンジンには 「DD13」、「DD15」、「DD16」 があるほか、同社製アクスルも採用された。さらに、車載故障診断サービス 「Detroit Virtual Technician」 も全車両に標準装備されている。(2014年9月11日付プレスリリースより)

-2014年、Detroitブランドの車載式故障診断システム 「Virtual Technician」 が Western Star のトラック 「4700」、「4800」、「4900」 の2014年モデルに標準搭載されていると発表。対象となるのは、温室効果ガス排出基準 「GHG14」 に対応するDetroit製エンジンの搭載モデル。Zonar Systems との共同開発による 「Virtual Technician」 システムは、すでに7万台以上のトラックに搭載されているという。(2014年3月26日付プレスリリースより)

「SuperTruck」 プログラム

-2014年、親会社の Daimler Trucks North America (DTNA) が、現在取り組んでいる 「SuperTruck」 プログラムの目標を1年前倒しで達成したと発表。米国エネルギー省 (DOE) が出資する同プログラムは、5年間の研究開発プロジェクトで、Class 8のトラックの輸送効率・燃費向上、温室効果ガス低減に注力している。DTNAをはじめ大手トラックメーカー4社が、DOEより数百万ドルの資金提供を受けて取り組んでいる。DTNAとパートナーは、2007年に開発したベースラインのトラクタートレーラーに比べて、輸送効率を50%超向上させた大型Class 8トラックを開発し、同プログラムの目標を達成した。さらに、エンジン効率に関しては、エンジンのブレーキ熱効率を50%超向上させた。さらなる燃費向上・軽量化設計を施した最終的な実証車両の完成および試験は、2014年中を予定している。(2014年6月19日付プレスリリースより)

製品開発

インテリジェント・パワートレインマネジメント (IPM) システム
-2014年、インテリジェント・パワートレインマネジメント (IPM) システムが、Detroitの大型エンジンと組み合わせた自動マニュアルトランスミッション 「Detroit DT12」 に、2015年3月から標準搭載されると発表。このIPMシステムは、あらかじめ組み込まれた地形図とGPSによる位置情報をエンジン・トランスミッション機能に統合し、前方の経路を最大1マイル先まで把握させることができる。トラックの動きを最も効果的に利用し、燃費向上につなげるという。不要なシフトチェンジを防ぎ、予測に基づいた最適なエンジンブレーキや燃料供給、ギアチェンジを可能にするほか、コースティング走行 「eCoast」 の状態を正確に制御できる。さらに、セーフティシステムの新製品群 「Detroit Assurance」 ともシームレスに統合されるため、クルーズコントロールを使用すれば負荷の少ない高効率な走行ができるという。(2014年12月5日付プレスリリースより)

新セーフティシステム 「Detroit Assurance」

-2014年、Daimler Trucks North America (DTNA) は、セーフティシステムの新製品「Detroit Assurance」を発表。この 「Detroit Assurance」 は、Detroitのパワートレインとセーフティシステムを完全統合し、安全性と性能を高レベルで実現する。Detroitのエンジンを搭載したFreightliner 「Cascadia Evolution」 および 「Cascadia」 に対応しており、トラックのダッシュボード、エンジン、トランスミッション電子部品にシームレスに統合されるという。また、他の車や障害物からのトラックの位置を監視し、ドライバーへ警告したり、必要に応じて自動で速度を落としたりすることができる。(2014年10月6日付プレスリリースより)

中型商用車用エンジン
-2014年、親会社のDaimler Trucks North America (DTNA) が2016年からDetroitブランドの中型商用車用エンジンを発売すると発表。新型エンジン 「DD5」 および 「DD8」 により、DTNAは製品ラインナップを拡充する。これらのエンジンはまず、ドイツMannheimにあるDaimlerのパワートレイン工場で生産され、2018年から北米でも生産を開始する予定。Freightliner、Western Star、Thomas Built Buses、Freightliner Custom Chassisなどのモデルに搭載される見込み。(2014年10月6日付プレスリリースより)

新型パワートレイン 「Detroit Powertrain」
-2014年、新型パワートレイン 「Detroit Powertrain」 を発表。「Detroit DD15」エンジン、「Detroit DT12」トランスミッション、「Detroit」アクスルが搭載されている。Freightliner 「Cascadia Evolution」 向けには2015年1月、Western Star 「5700」向けには2015年下期に発売する予定。なお、このパワートレインは、Daimler Trucks North Americaと共同開発した製品がベースとなっている。(2014年5月22日付プレスリリースより)

国内投資

-2014年、「DD Series」 エンジンの累計生産数が25万基に達したと発表。「Detroit DD15」 エンジンの発売から7年以内の達成となる。同シリーズには、このほかに 「Detroit DD13」、「Detroit DD15 TC」、「Detroit DD16」 などが含まれる。Detroitのエンジンは全て、米国のミシガン州Redfordの本社で生産されている。1938年の操業開始以来、300万平方フィートの工場でこれまで500万基以上のエンジンを生産してきた。親会社のDaimler Trucks North Americaは、過去10年間で750百万ドル超を同拠点に投じているという。(2014年6月25日付プレスリリースより)

各種データ

-従業員は約2,000名 (2015年6月時点)。