(株) 東海理化電機製作所 2013年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2013年 3月期 |
2012年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 371,932 | 319,577 | 16.4 | -欧州が低迷する一方、日米および新興国で自動車販売台数が増加 |
営業利益 | 23,238 | 13,156 | 76.6 | - |
経常利益 | 24,505 | 14,977 | 63.6 | - |
当期純利益 | 5,187 | 8,123 | (36.1) | -市場回収処置に伴い製品保証引当金繰入額14,088百万円を特別損失に計上 |
要因
<日本>
-エコカー補助金などの政策により自動車販売台数が増加した結果、売上高は前年比14.7%増加の263,660百万円。
-営業利益は、売上高の増加と合理化等に積極的に取り組んだことにより前年比122.9%増加の16,632百万円。
<北米>
-米国で好調な経済に支えられ、自動車の買い替え需要が堅調に推移したことにより売上高は26.3%増加の67,482百万円。
-営業利益は、売上高の増加により前年比405.1%増加の1,368百万円。
<アジア>
-中国、インドでの自動車販売台数の増加やタイでの新車購入補助政策の実施などにより売上高は前年比24.3%増加の71,769百万円。
-営業利益は前年比10.1%増加の5,803百万円。
<その他>
-欧州および南米の現地法人を含むその他の地域の売上高は前年比2.5%増加の16,783百万円。
-営業損益は42百万円の損失 (前年は52百万円の利益)。
インドネシア事業
-2013年4月からインドネシアでシートベルトの生産を開始すると発表した。今年12月に合弁で新生産会社「東海理化セーフティ・インドネシア」を設立し、合弁相手INDOSAFETY・SENTOSA・INDUSTRYの工場内に1,500平方メートルのスペースを確保、従業員40人を配置してシートベルトを生産する。2013年に売上高11億円を確保する計画。新会社には東海理化が51%、無錫理昌科技が25%、信昌国際投資が20%、INDOSAFETY・SENTOSA・INDUSTRYが4%出資。資本金は93億ルピア (約8千万円)。東海理化のインドネシア拠点は2ヵ所目で、既にブカシ県でレバーコンビネーションスイッチやキーセットなどスイッチ、セキュリティー分野の製品を手がけているが、シートベルトの現地化は初めてとなる。生産開始後は、主にトヨタ自動車、ダイハツ工業などに製品を納入。またインドネシアには、2013年に自前の新工場を建設することも決めている。 (2012年8月31日付日刊自動車新聞より)受注
-独自開発した樹脂部品向けの加飾技術「3Dドライ転写」を突破口に内装部品の受注を拡大しようとしている。高精度で転写位置を決定し、狙い通りのデザインを施せる3Dドライ転写をトヨタ自動車に提案。新型「Crown」向けの内装部品・14品目を一括受注した。内装部品の大半に加飾が施せる専用ラインを音羽工場 (愛知県豊川市) に構築し、供給を開始している。3Dドライ転写は東海理化の独自技術で、内装の樹脂パネル品に一括採用されるのは世界初としている。本格採用を契機に一層のコスト低減に取り組み、第2、第3の受注を目指す。 (2013年3月19日付日刊自動車新聞より)
2014年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2014年3月期 (予想) |
2013年3月期 (実績) |
増減率 (%) |
|
売上高 | 419,000 | 371,932 | 12.7 |
営業利益 | 24,000 | 23,238 | 3.3 |
経常利益 | 25,500 | 24,505 | 4.1 |
当期純利益 | 15,000 | 5,187 | 189.1 |
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
日本 | 17,379 | 17,075 | - |
北米 | 568 | 515 | - |
全社 | 17,948 | 17,590 | 16,969 |
研究開発活動
-日本では先行開発や要素技術開発を行い、北米・欧州・中国の各拠点では地域ニーズの把握、地域最適を目指した企画提案や製品開発を行う。スイッチ関連
-表示と連携した多機能操作を可能にするステアリングスイッチや、意匠性と操作性の向上を目指した入力システムの開発に取り組む。
-今後の新たな入力方式として開発を進めているタッチ入力機能を追加したエアコンスイッチを開発、量産化。
セキュリティシステム関連
-グローバル展開を目指した低コストスマートキーシステムを開発、量産化。
-HV・EV車両に代表されるバイワイヤタイプのシフトレバーのバリエーションを拡充している。
セーフティシステム関連
-軽量化ニーズに応えた次期標準リトラクタを搭載したシートベルトを開発、量産化。
-低コストのドアミラーを開発。
-独自の高精度加飾技術「3Dドライ転写技術」を応用し、複数の内装部品に連続性・統一感のある装飾を施す加飾パネルを量産化。
主な技術導入契約 |
(2013年3月31日) |
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
(株) 東海理化 | Autoliv Development AB | スウェーデン | 自動車用シートベルトに関する特許実施権の許諾 | 2007.12.01 - 該当特許権の終了日 |
TRW Vehicle Safety Systems Inc. | 米国 | 自動車用シートベルトに関する特許実施権の許諾 | 2008.01.01 - 該当特許権の終了日 |
主な技術援助契約 |
(2013年3月31日現在) |
相手方の名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
芦森工業 (株) | 日本 | 自動車用シートベルトに関する特許実施権の許諾 | 2007.02.02 - 該当特許権の終了日 |
自動車用シートベルトに関する海外特許実施権の許諾 | 2007.02.02 - 該当特許権の終了日 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 13,764 | 16,406 | 11,707 |
-新製品切換えに対応した生産設備等に加え、新興国への対応としてタイでの新工場建設および生産設備投資を実施。
-2014年3月期の設備投資額は、自動車用部品事業を中心に27,500百万円を計画。
設備の新設 |
(2013年3月31日現在) |
事業所名 | 所在地 | 設備の内容 | 投資予定 総額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
本社・本社工場 | 愛知県 大口町 |
スイッチ、エレクトロニクス製品等の部品製造、組付、検査設備等 | 5,288 | 2013年 4月 |
2014年 3月 |
豊田工場 | 愛知県 豊田市 |
シートベルト、装飾品の部品製造、組付検査設備等 | 1,086 | 2013年 4月 |
2014年 3月 |
音羽工場・萩工場 | 愛知県 豊田市 |
キーロック、ステアリングホイール等の部品製造、組付検査設備等 | 4,266 | 2013年 4月 |
2014年 3月 |