GRAMMER AG 2014年12月期の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
2014年
12月期
2013年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 1,365.9 1,265.7 7.9
EBIT 57.0 58.0 (1.7)
自動車部品部門
売上高 911.6 813.3 12.1 1)
EBIT 28.9 33.1 (12.7) -/td>
シートシステム部門
売上高 478.7 472.8 1.2 2)
EBIT 36.2 37.6 (3.7) -


要因
1) 自動車部品部門
-2014年12月期の売上高は、前年比12.1%の増加。主要取引先である高級車メーカーの販売数増加が、同社の売上高増加に寄与。また、全ての製品群の売上が伸長。特にセンターコンソールが著しい成長を見せた。

2) シートシステム部門
-2014年12月期の売上高は、前年比1.2%増。農機向けが前年比で減少し、オフロードおよびトラック市場向けが横ばいで推移したが、鉄道および資材運搬車向け製品の売上高伸長が減少分を補った。

買収

-2014年12月、中国合弁会社のGrammer Seating (Jiangsu) Co., Ltd.を完全子会社化する契約を締結。同契約に基づき、同社は合弁相手のJiangsu Yuhua Automobile Parts Co., Ltd.より株式40%を取得する。Grammer Seating (Jiangsu) は2013年より中国でトラック向けサスペンションシートシステムの生産を行なっている。同社は高成長地域である中国市場のニーズを取り込むことで、事業拡大を狙う。

売却

-2014年4月14日、中国でヘッドレストを生産する合弁会社Ningbo nectec Jifeng Automotive Parts Co., Ltd.を売却。売却先は合弁相手のNingbo Jifeng Auto Parts Co., Ltd.。

受注

-2014年に立ち上がった主なプロジェクトは以下の通り:

  • Jaguar Land Rover向けヘッドレスト一式
  • BMW 「2 Series Active Tourer」向けセンターコンソール
  • Mercedes-Benz 「C-Class」のグローバルプラットフォーム向けセンターコンソール
  • 中国の現地市場向けトラック用サスペンションシート

 

2015年12月期の見通し

-同社は2015年12月期の売上高が1,400百万ユーロを超えると予測。シートシステム事業は市場低迷の影響を受け増収が見込めないが、自動車部門の既存受注案件および新規受注の堅調な動向より全社売上高は前年度比で増加すると見ている。

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 53.2 47.4 36.1



研究開発体制

-2014年12月末現在、400名以上が研究開発に従事。同社はドイツ、フランス、チェコ、中国、トルコ、ブラジル、米国に10カ所のR&Dセンターを保有。

製品開発

バスの運転席シート用の触覚フィードバック機能付き警告システム
-IAA国際商用車ショー2014において、バスの運転席シート用の触覚フィードバック機能付き警告システムを展示。この統合運転支援システムは車線逸脱警報システムと類似した機能を持つ。シートクッションの左右に2つの振動モーターが統合され、車体の下に搭載された赤外線センサーにより、車が左右どちらかの車線を越えたことを検知するとドライバーにわかるように振動する仕組み。(2014年9月24日付プレスリリースより)

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 51.5 46.8 39.0
-自動車部品部門 33.0 29.9 24.8
-シートシステム部門 15.0 15.8 13.4

 

国内投資

-ドイツのRastattにあるセンターコンソールの生産工場を移転し、拡張すると発表。同工場では、ドイツの高級自動車メーカー向けにセンターコンソールの組み立てを行っている。Rastatt内で移転し、さらに生産ラインを増やす予定。新工場の床面積は現在の約2倍になる見込み。(2014年11月5日付プレスリリースより)

-2014年、Schafhofに位置する金属部品の生産拠点を拡張。

海外投資

-2014年12月期、自動車部品部門に対する設備投資額は以下プロジェクトに投下:

  • 中国 上海拠点:今後の成長を見越し、生産スペース拡張のため移転。
  • 中国 北京拠点:センターコンソールの新製品立ち上げのため、追加設備を調達。
  • メキシコ:新製品立ち上げのため、生産設備を購入。
  • メキシコ:射出成形設備の生産能力増強、スプリングASSYの現地生産化を推進。
  • チェコ:拠点新設および既存拠点の拡張を実施。
  • ブルガリアおよびセルビア:需要増に伴い、裁縫拠点の内製化に関する投資を実施。

<ブラジル>
-ブラジルにおける生産能力を大幅に拡大。Sao Paulo近郊のAtibaia拠点で、新たに乗用車用のヘッドレスト生産工場を開設した。同拠点の延床面積は約30%拡張され、15,000平方メートルとなった。今回の拡張は、同社が現地の乗用車メーカー向けに初めて内装部品を生産することを受けたもの。同拠点ではこれまでトラック・農業機械用の運転席・助手席シートの組み立てを行っていた。従業員を100名増員し、現在は約700名が勤務している。(2014年7月1日付プレスリリースより)

<米国>
-米国ミシシッピ州に新たに工場を建設すると発表。米国の新本社としての機能も持つ同拠点では、北米の商用車市場向けにサスペンションシートを生産する。2014年末に生産を開始し、2016年にはセンターコンソールの生産を開始する計画。

各種データ

従業員数

2014年12月末 2013年12月末 2012年12月末
自動車部品部門 6,761 6,101 5,279
シートシステム部門 3,679 3,729 3,088
間接部門 260 252 253
合計 10,700 10,082 8,620

 

売上高

(単位:百万ユーロ)
  2014年
12月期
2013年
12月期
2012年
12月期
2011年
12月期
2010年
12月期
売上高 1,365.9 1,265.7 1,133.0 1,093.5 929.7

 

地域別売上構成

 (単位:百万ユーロ)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
欧州 911.9 851.1 743.1
米州 226.3 233.6 222.5
極東・その他地域 227.7 181.0 167.4
合計 1,365.9 1,265.7 1,133.0

 

部門別売上構成

(単位:百万ユーロ)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
自動車部品部門 911.6 813.3 711.1
シートシステム部門 478.7 472.8 439.1
消去 (24.4) (20.4) (17.2)
合計 1,365.9 1,265.7 1,133.0

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