GRAMMER AG 2012年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2012年 12月期 |
2011年 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 1,143.6 | 1,093.5 | 4.6 | 1) |
EBIT | 47.3 | 49.4 | (4.3) | - |
自動車部品部門 | ||||
売上高 | 711.1 | 680.3 | 4.5 | 2) |
EBIT | 30.5 | 26.9 | 13.4 | - |
シートシステム部門 | ||||
売上高 | 449.7 | 438.0 | 2.7 | 3) |
EBIT | 24.7 | 30.6 | (19.3) | - |
要因
1) 全社
-2012年12月期の売上高は、前年比4.6%増の1,143.6百万ユーロとなり、前年に続いて過去最高を記録。
-アジア市場の売上が12.8%増と好調だったほか、米州市場も5.6%増と堅調に推移。景気低迷により自動車市場が縮小した欧州でも、売上は前年比2.6%増となった。
2) 自動車部品部門
-部門の売上は、前年比4.5%増の711.1百万ユーロ。欧州からの輸出から現地生産に切り替えたことにより、米州と中国で売上が伸びた。
-欧州市場での売上は、高級車向け部品が堅調だったにもかかわらず、景気低迷による乗用車需要の低下により、前年比減となった。
3) シートシステム部門
-トラック市場の世界的な低迷により、部門の売上は2011年度比2.7%増にとどまった。欧州やブラジル市場での商用車需要の低下によるマイナスを、新製品投入による売上増がカバーし、結果前年比微増となった。
買収
-2012年12月、同社はFehrer GroupからNectec Automotive s.r.o.の株式100%を取得することで合意したと発表。Nectecは主に高級車セグメント向けのヘッドレストの開発・生産を行っている。本社と生産拠点はチェコのCeska Lipaに位置し、従業員数は約240名。2011年度の売上額は30百万ユーロ超となった。Grammerはこのほかに、Nectecと中国の自動車部品サプライヤー寧波継峰 (NingBo Jifeng) の合弁会社に関しても、Nectecの持分50%を取得している。 (2012年12月10日付プレスリリースより)合弁事業
-2012年12月、同社は中国の商用車・乗用車用部品サプライヤーである江蘇裕華汽車零部件有限公司 (Jiangsu Yuhua Automobile Parts Co. Ltd.) との間で、合弁会社を設立することで合意した。新会社「Grammer Seating (Jiangsu) Co. Ltd.」は同国の江蘇省江陰 (Jiangyin) に設立され、トラック・バス用シートの生産および販売を行う予定。出資比率はGrammerが60%、 江蘇裕華汽車零部件が40%となる見込み。 (2012年12月17日付プレスリリースより)開発動向
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2012年12月期 | 2011年12月期 | 2010年12月期 | |
合計 | 36.1 | 37.7 | 32.4 |
R&D拠点
-ドイツ、中国、トルコ、ブラジル、米国にR&Dセンターを保有。製品開発
-2012年9月、同社とMagna International傘下のMagna Seatingによる合弁会社GRA-MAG Truck Interior Systemsは、Kenworth「T700」およびPeterbilt「587」向けにトラック用シート「GT700」シリーズを開発した。両モデルは2012年第4四半期に発売される予定。新たに開発したシート「GT701」、「GT702」、「GT703」には、ドライバーの体重に合わせて自動調節する先進エアサスペンションシステムや、全てのシートにオプション搭載できる暖房装置など様々な機能を備える。さらにこれらのシートは、ビニール製、布 製、ウルトラレザー製の選択が可能となる。 (2012年9月19日付プレスリリースより)設備投資
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2012年12月期 | 2011年12月期 | 2010年12月期 | |
全社 | 39.4 | 37.6 | 38.1 |
自動車部品部門 | 24.8 | 14.8 | 22.0 |
シートシステム部門 | 13.8 | 22.1 | 15.8 |
設備投資
<自動車部品部門>-2012年の設備投資額は24.8百万ユーロで、前年比1千万ユーロ増加。主に、顧客のプロジェクト用の新規生産設備と、長春市 (中国)、メキシコの生産能力の拡張に投じられ、自動化および低コスト生産地域の製造工程の最適化・効率化に使用された。
-統合型センターコンソールの生産では、受注を獲得していることもあり、大規模な投資が行われた。同製品は同社の将来の成長に重要な役割を担う。
-生産拠点各所にリーン生産技術を採用し、生産能力の強化を推進。
<シートシステム部門>
-2012年の設備投資額は前年比37.6%減の13.8百万ユーロ。チェコおよびドイツにトラック用シート「MSG 115」に関する投資を実施。また、今後の南米地域の需要増加に対応するため、ブラジル製造拠点の能力増強にも投資。